データベース型サイトのSEO対策!SEOに強い理由と改善ポイント
データベース型サイトとは、データベースに格納された情報をもとに自動生成される大量のWEBページを持つサイトのことです。ECサイトや求人サイト、グルメサイトなど、情報量が膨大で一貫性が求められるサイトに多く見られます。このサイト形式は効率的にページを生成できる一方で、SEOの観点から見るとクロールやインデックス、コンテンツの重複、内部リンクの最適化など、通常のサイトとは異なる独自の課題に直面します。
データベース型サイトとは
データベース型サイトとは、データベースに格納された大量の情報からWEBページを自動生成するWEBサイトのことです。通常のWEBメディアとは異なり、1記事ずつ作成するのではなく、テンプレートに当てはまるような情報を大量に用意して、動的に一気に大量生産することが特徴です。
情報をデータベースで管理・参照していることから、ユーザーがブラウザ上で格納データを検索できます。
データベース型のサイトは、膨大なデータに対応しやすい構造となります。テンプレートを活用し、ページ生成も自動で行えることから、網羅すべきデータやページ量が多くなる大規模タイプのサイトに採用されることが多いです。
ECサイト、求人サイト、不動産サイトなどが代表的ですが、旅行サイト、ホテルサイト、グルメサイト、レシピサイト、美容サイトなど大量の情報を扱うサイトであればデータベース型サイトであることが多く、口コミサイトやUGCサイトなどでもデータベース型を採用していることがほとんどです。
※UGC(User Generated Contents):ユーザーが作成したコンテンツのこと。Yahoo!知恵袋や掲示板のようにユーザーが投稿することでコンテンツとして成立し、データベースに格納することでページの大量生産を可能にしています。
なお、WordPressのようなCMSで作られたWEBサイトでもデータベースを利用していますが、CMSの場合はサイトの構築にデータベースを使っているだけであり、コンテンツにはデータベースを利用していないためデータベース型サイトとは呼びません。
データベース型サイトの例
データベース型サイトの例として、次のようなものが挙げられます。
種類 | 事例 |
ECサイト | Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング |
求人サイト | マイナビ、リクナビ、ビズリーチ、doda |
不動産サイト | HOME’S、SUUMO、at home |
旅行サイト | JTB、じゃらん、楽天トラベル、トラベルコ |
ホテルサイト | エクスペディア、トリバゴ、Booking、agoda |
グルメサイト | 食べログ、ぐるなび、Retty |
レシピサイト | クックパッド、Nadia、ホームクッキング |
美容サイト | ホットペッパービューティー、楽天ビューティ、ミニモ |
口コミサイト | OpenWork、転職会議、エンゲージ会社の評判 |
上記のように、さまざまな業界でデータベース型サイトは利用されていますが、共通しているのは大量の情報が同じ粒度で揃っているということです。一例としてAmazonを取り上げると、商品のタイトル、画像、金額以外にも、サイズ、販売元、レビューなど決まったフォーマットで情報が揃っています。特定のページだけ情報が充実していて、別のページではほとんど情報がない、というようなことはありません。
このように情報が適切に整理されているためユーザーが商品やサービスを探す際に欲しいページにたどり着きやすく、わかりやすいのが特徴です。
データベース型サイトのサイト構造
データベース型サイトのサイト構造は次のようになります。
ページが大量にあるため、トップページでは検索をメインにカテゴリページへたどり着きやすくすることで最終的な商品やサービスにたどり着きやすくするためです。Amazonの例でいえば、検索以外にもレコメンド情報、過去の閲覧ページからの関連ページなどを積極的に配置してアップセル、クロスセルを試みていることがわかります。
データベース型サイトでは商品やサービスの情報をデータベースに格納し、動的にページを作成するため、非常に多くの詳細ページを持つことが一般的です。
特にECサイト最大手のAmazonでは3600万以上のページがあります。これはトップページやQ&Aページのような固定ページもありますが、ほとんどが商品ページであることから、商品数が多ければ多いほどページが増えます。対して、金融メディアとして大手のZUU ONLINEの保有ページ数は約12000ですので、Amazonと比べると約3000倍の差があります。
メディアサイトであればサイト運営ではPVがKPIの1つになりますので、記事コンテンツをどれだけ強化するのかという考え方になりますが、データベース型サイトでは文字通りに桁違いのページ数を持つため、1ページずつの改善という考え方にはなりません。必然的にサイト全体のクロールやインデックス問題の解消、内部リンクの戦略的配置、ページテンプレートによる情報の充実など、静的なWEBサイトとは異なる設計思想を持つ必要があります。
SEOの領域ではメディアはコンテンツSEOに偏重しがちですが、データベース型SEOの考え方ではコンテンツよりもテクニカル面の強化が重要視され、HTML言語だけではなくサーバーや開発言語の領域にまで踏み込むことがあります。
データベース型サイトがSEOに強い理由
データベース型サイトがSEOに強い理由はページが非常に多いため、情報の網羅性と専門性が高く、細かいキーワードまで取り切っていることが挙げられます。情報の網羅性が高いということは他のメディアで対策していないキーワードにまで対策している可能性が高く、関連するサイトからの被リンクも受けやすくなります。
また、単純にページ数が多いことはSEOでは有利に働くことが多いため、その意味でもデータベース型SEOは検索上位に表示されやすいサイト構造といえます。
情報の網羅性と専門性が高い
一般的にSEOでは雑多なサイトよりも特化サイトのほうが強いといわれています。これは特化サイトであれば1つの分野の情報発信だけを行うのでサイト全体での専門性が高くなり、雑多なサイトよりも権威性が高くなる傾向があるためです。
データベース型サイトの場合、コンテンツのほとんどが同じ分野ですので当然専門性が高くなり、情報量が桁違いに多いため網羅性も高くなります。不動産系キーワードで地域ワードを入れてもデータベース型サイトが上位に出てくることが多い理由はここにあります。
また、情報量が多いためバックリンク(被リンク)を受けることも多くなり、ドメインそのものが強くなる傾向があることもSEOに強い理由として挙げられます。
カテゴリとタグによる内部リンク
多くのメディアではカテゴリとタグを使ってページを整理しています。これは大量のページを分かりやすく振り分けるのと同時に、ユーザーが関連したページにたどり着きやすくなるように内部リンクを最適化しているためです。
データベース型SEOの観点では、大量に作成したページが検索エンジンにクロールされ、インデックスされることが最初の難関です。そのため、検索エンジンに見つけやすくなるように内部リンクを強化し、カテゴリやタグによりページを理解しやすくしている点もSEOでの強みとなります。
ロングテールキーワード対策になる
一般的なメディアでコンテンツSEOを行う場合には自社に関連の強いワードやコンバージョンになりやすいキーワードから順に取っていきますが、データベース型SEOではどのキーワードから順に作成するのではなく考えられるキーワードを最初から一気に全て取りきる戦略を取ります。
そのため、ロングテールキーワードへの対策になっていることが多く、メインキーワードの周辺ワードも取り切っていることが通常です。特定のテーマやカテゴリに非常に強いサイト構造になっているのがデータベース型サイトの強みともいえます。
データベース型サイトでのSEO対策のポイント
データベース型SEOでは、大量のページを効率的にクロールさせ、検索エンジンにインデックスさせることが重要です。まず、クロールとインデックスの最適化が必要であり、内部リンクの強化やsitemap.xmlの活用により、検索エンジンが新規ページを見つけやすくする対策を講じてください。また、コンテンツの重複を避け、独自性の高いテンプレートを使用することも欠かせません。
次に、ページテンプレートの改善がポイントです。タイトルやディスクリプション、メインコンテンツはもちろん、関連コンテンツやレビュー、構造化データを適切に設定することで、検索エンジンへの正確な情報伝達が可能となります。そして、社内体制の強化が不可欠です。テクニカルSEOに精通した専門人材や外部パートナーの協力を得て、長期的な視点での投資が必要です。上層部にテクニカルSEOの重要性を理解してもらうことが成功の鍵です。
最後に、コンテンツSEOとのハイブリッドを意識してください。テクニカルSEOによる基盤の最適化と、関連するコンテンツを効果的に配置することで、ロングテールキーワードの獲得が可能になり、サイト全体の評価を向上させることができます。
クロールとインデックスを重視する
データベース型SEOで最も重要なSEO対策がサイトのクロールとインデックスです。
Googleを中心に検索エンジンがサイトを評価するまでのプロセスは次の通りです。
- URL情報を取り込む
- 優先度の高い順にURLをクロールする
- レンダリングする(データ処理をする)
- ページを評価し、インデックスする
- ランキングを付ける
つまり、最初にURLを見つけてもらわなければコンテンツが評価されませんし、見つけてもらってもクロールされるとは限りません。SEOではコンテンツ品質が重視されることが多いのですが、品質はインデックスやランキングには影響しますがクロールには影響しません。
データベース型サイトのSEOではページが大量に存在し、かつ、各ページはテンプレートであることがほとんどですので個別ページを対策することよりも、どうやって大量のページを検索エンジンに認識してもらい、実際に見てもらうのかという方法を考える必要があります。
検索エンジンにクロールされやすくするためには、次のような施策が有効です。
- 不要な導線を制御する(robots.txtによる制御)
- 内部リンクの最適化
- xmlの最適化
- ページ表示速度の改善
特に内部リンクの最適化の重要度は高く、大量のページ群の中から新規ページを見つけてもらうためには、既に検索エンジンに認知してもらっている重要度の高いページからのリンクがあることが必須です。トップぺージからお勧め情報やレコメンド情報があるのは内部リンク強化のためです。
また、クロールされただけでは検索結果に出てきませんので、インデックスを促すためには次のような対応が必要です。
- E-E-A-Tの意識
- 重複コンテンツや類似コンテンツの制御
- コアウェブバイタルの対応
- 更新制の担保
データベース型サイトのコンテンツは基本的にはテンプレートですので、テンプレートでどのように情報を発信し、どれだけ独自性が高いものを作れるのかを考えることが重要です。また、データベース型サイトではコンテンツの重複が起きることがあります。代表的な例では同じ型番の商品の色違いページなどがありますが、これを重複コンテンツと判断されてしまうと大きくマイナス評価を受けることがあります。
コンテンツのクロールを促すためにはGoogleサーチコンソールからインデックス登録を促す方法がありますが、通常のメディアであればともかく、データベース型サイトではページ個別では対応することは現実的ではありませんので、サイトの全体感を調整するテクニカルSEOが効果を発揮します。
ページテンプレートの改善
データベース型サイトはページごとではなくテンプレートごとに改善することが基本です。テンプレートが最適化されていない場合にはすべてのページでの評価が進まないことがありえますし、情報不足があれば検索エンジンに正しく情報伝達できなくなる可能性があります。
特に重要な改善事項には次のものがあります。
- タイトル
- ディスクリプション
- メインコンテンツ
- サブコンテンツ
- レビュー情報
- 構造化データ
タイトル、ディスクリプション、メインコンテンツの3つは通常のコンテンツSEOと同様です。サブコンテンツとは、データベース型サイトにある関連コンテンツだと考えてください。メインコンテンツだけでもページ単体では問題ありませんが、データベースにある大量の情報とうまく連携するためには関連商品や比較できる商品などを掲載することも重要です。
また、ページの独自性を高め、ユーザー満足度を上げるという観点ではレビューも重要であり、構造化データのような検索エンジンをハックできるような情報もデータベース型サイトでは重要な要素となってきます。
社内体制の強化
データベース型SEOが通常のSEOと大きく異なる点はコンテンツSEOではなく、テクニカルSEOに注力する必要がある点です。しかし、テクニカル面は専門性が高く、具体的な成果として見せられるものが少ないため、工数を掛けた割には上層部の理解を得づらいのが現状です。
高度なテクニカルSEOを実施するためには専門知識を有した人材や外部との連携が必須であり、時には通常のコンテンツSEOよりも高くつくことがあります。テクニカルSEOへの理解の有無で担当者の成果創出の成否が大きく変わるため、目に見えるコンテンツや直近のPVのような短期目標ではなく、長期的な投資としてサイトを育てていく環境が必要です。
コンテンツSEOとのハイブリッド
データベースSEOで重要視されるのはテクニカルSEOによるサイト全体の最適化ですが、コンテンツの重要度が低いわけではありません。むしろデータベースで大量のページを作ってロングテールキーワード対策が進んでいるからこそコンテンツが活きるケースがあります。
例えば、商品の使い方や比較記事、選び方の記事などは商品ページ個別では対策が難しいのですが、関連ページとして載せることでサイト全体でキーワードを取りきることができます。大手不動産関連のデータベース型サイトではコンテンツSEOとの併用により、あらゆるキーワードで上位表示を獲得しているというような事例もあります。
データベース型サイトの具体的なSEO対策
データベース型SEOにおいても、まずはキーワード分析が重要です。メインテーマに関連するキーワードを網羅的に抽出し、優先順位をつけることで、上位表示を狙います。また、データベース型では取り扱えないキーワードについては、個別のコンテンツで対策を講じる必要があります。
次に、コンテンツの最適化では、データベース型サイトで生じやすい重複コンテンツを制御することが求められます。canonical設定やnoindex、ページ削除を適宜検討し、検索エンジンに正しい情報を伝えることが重要です。内部リンクの構築も欠かせない対策です。内部リンクを最適化し、ページ間をシームレスに行き来できるよう設計することで、クロール促進やユーザー体験の向上が期待できます。
さらに、被リンクの獲得もSEO効果を高める重要な要素です。大量のページがあるデータベース型サイトでは、関連サイトからの被リンクが多く期待できますが、統計データや有益なコンテンツを提供することで、より多くの被リンクを獲得できるよう工夫が必要です。最後に、XMLサイトマップの送信が重要です。データベース型サイトはページ数が膨大なため、正しいXMLサイトマップを作成し、検索エンジンに新規ページを迅速に見つけてもらうことが不可欠です。
キーワード分析
データベース型SEOであっても、最初にキーワード分析を行うことは変わりません。メインテーマに関するキーワードを可能な限り抽出し、優先順位を付けて上位表示を狙うことが重要です。また、抽出したキーワードでデータベースでは取り切れないものがあれば、個別にコンテンツを制作して対策できないかを考える必要があります。
コンテンツの最適化
大型のデータベース型サイトではコンテンツの重複や類似コンテンツの発生は避けられません。重複するようなコンテンツをどのように制御するかは非常に重要なSEO対策です。canonical設定を行うのが重複を避ける対策ではありますが、場合によってはnoindexやページ削除を検討する必要もあります。
内部リンクの構築
新規ページのクロールを促す意味でもデータベース型サイトでの内部リンク強化は重要な対策です。トップページから希望のページに辿りやすいサイト設計にすることはもちろんですが、リンクを設置する際のアンカーテキストの最適かも重要です。ユーザーの行動履歴からレコメンド情報を出すという手法はコンバージョン確保という観点では重要施策となります。
被リンクの獲得
被リンクの獲得は外部SEO対策として、あらゆるサイトに対して有効な施策です。データベース型サイトの場合にはページが多い分、関連するサイトが多くなりますので、どれだけ情報発信をして、被リンクを獲得できるかでサイト評価が変わります。そのためには、商品やサービスの個別ページだけではなく、被リンクを獲得できるようなコンテンツを作成したり、情報を網羅的に持っているからこそできる統計データを配信したりするような工夫が必要です。
XMLサイトマップの送信
XMLサイトマップとは検索エンジンに対して、自社サイトがどのようなページを持っているのかを発信できるファイルです。検索エンジンはXMLサイトマップを見て新規ページを見つけることができます。小規模サイトであればXMLサイトマップはなくても検索エンジンはサイト内を網羅的に確認できますが、ページ数が桁違いに多いデータベース型サイトでは正しいXMLサイトマップを作って送信することは非常に重要です。
ただし、XMLサイトマップに載せないというようなことがあれば検索エンジンからクロールされることが遅れる可能性もあるため、データベースから正しいXMLサイトマップを作るスキームが求められます。<
まとめ