SEOにおけるクリック率(CTR)とは? 順位別クリック率(CTR)を紹介
SEOで上位表示を目指す目的は、検索順位を上げることで、クリック率(CTR)が向上し、結果としてサイト流入を増やせるからです。検索結果とクリック率(CTR)の関係性を知ることにより、SEOで上位表示する意味がわかるでしょう。
SEOにおけるクリック率(CTR)とは
SEOにおけるクリック率(CTR)とは、検索結果に表示された自社サイトのスニペットがクリックされる確率を表します。クリック率(CTR)が高ければ、自社サイトのコンテンツがユーザーの検索意図を満たした良質なコンテンツであることがわかり、このようにサイトを評価する指標として機能します。
一方でクリック率(CTR)が低ければ、検索結果に表示されるスニペットの改善やコンテンツそのものを改善する必要があることがわかります。
クリック率(CTR)の計算方法(計算式)
SEOにおけるクリック率(CTR)は、自社ページのスニペットが表示された回数(インプレッション)に対して、どれほどクリックされたかを表し、以下の計算式で算出されます。
クリック率(CTR)をSEOのKPIとする場合には、計算式をもとに定量的にPDCAを回すことが求められます。
SEO検索順位とクリック率(CTR)の関係
SEOの検索順位が高ければ、クリック率(CTR)も比例して高くなります。しかし実際にどれほどのクリック率(CTR)の差があるのか気になるところでしょう。クリック率(CTR)とSEOの検索順位の関係性について見ていきましょう。
検索順位ごとのクリック率(CTR)の相場
検索順位 | クリック率(CTR) |
1位 | 28.5% |
2位 | 15.7% |
3位 | 11.0% |
4位 | 8.0% |
5位 | 7.2% |
6位 | 5.1% |
7位 | 4.0% |
8位 | 3.2% |
9位 | 2.8% |
10位 | 2.5% |
引用元: Why (almost) everything you knew about Google CTR is no longer valid
こちらの図を見ると、SEOの順位が1位の場合に28.5%クリックされ、5位で7.2%、10位で2.5%となっています。1位から5位の差が歴然であることがわかります。
検索順位 | 1位 | 5位 | 10位 |
インプレッション | 10,000 | 10,000 | 10,000 |
クリック率(CTR) | 28.5% | 7.2% | 2.5% |
クリック数 | 2,850 | 720 | 250 |
クリック率(CTR)での差だけではわからないので、インプレッションが10,000のキーワード(検索ボリュームとは異なる)を想定して、以下の比較を行うと流入数に圧倒的な差が出ることがわかります。
リスティング広告のクリック率(CTR)は3.1%
多くの場合SEOと併用されるリスティング広告とのクリック率(CTR)についても見てみましょう。業界によってクリック率(CTR)が異なるとはいえ、業界全体では、おおよそ3.1%と言われています。
製品やサービスによって状況は異なるとは言え、SEOが以下に重要なチャネルであるかご理解頂けたでしょう。
参考記事: Google Ads Benchmarks for YOUR Industry
キーワードによってクリック率(CTR)が異なる
SEOにおけるクリック率(CTR)は対策キーワードによって大きく異なります。特に次にあげる4つのポイントでクリック率(CTR)が異なります。
◆ キーワードカテゴリー
- ブランドキーワード
- キーワード数
- 検索意図
- 領域やジャンル
それぞれの特徴についてみていき、自社の製品・サービスと比較してみましょう。
ブランドキーワード
ブランドキーワードとは、製品・サービス名や企業名など認知度の高いキーワードを指します。ブランドキーワードは非ブランドキーワードと比較して、その信頼性や認知度の高さから、クリック率(CTR)が高い傾向にあります。
特にブランドキーワードの1~2位のクリック率(CTR)が上がる傾向があります。これは、ブランドキーワードで検索した場合に、公式サイトのスニペットが2つ生成される傾向が高いためです。
キーワード数
キーワード数が多い方が、クリック率(CTR)が高くなる傾向があります。SEOでは、単ワードで検索する場合よりも、複合キーワードで検索する方が、ユーザーニーズが明確化されます。
例えば、「SEO」と検索するユーザーと「SEO 対策 本」と検索するユーザーでは、検索ニーズの明瞭性が異なります。「SEO」と検索するユーザーはSEOの概要について知りたいのかもしれないし、SEO対策をしたいのかもしれないといったようにニーズが明確ではありません。一方で、「SEO 対策 本」と検索したユーザーは、SEO対策のために利用できる本を知りたいでしょう。
検索意図
クリック率(CTR)はキーワードの検索意図によっても異なります。検索意図とは、キーワードを検索するユーザーが持つ検索の目的です。
一般的に、購買系のキーワードは情報検索系のキーワードよりもクリック率(CTR)が高くなると言われます。
購買系のキーワードの例としては、「MacBook 購入」「英会話スクール 比較」などのキーワードを指します。一方、情報検索系のキーワードの例としては、「納税義務 とは」「東京タワー 高さ」などのキーワードが該当します。
これは、購買系のキーワードを検索したユーザーは早急に何かを利用したい(購入したい)と考えていることからも想像できるでしょう。
領域やジャンル
クリック率(CTR)はキーワードの領域やジャンルによっても異なります。購買欲の高いユーザーが検索するであろう物販系キーワードやコンプレックス系キーワードであればクリック率(CTR)が高くなる傾向があります。
SEOのクリック率(CTR)に影響する要素
SEOのクリック率(CTR)は検索順位が影響すると言われますが、それ以外にもあらゆる要素が影響します。中でも次の2つの要素の影響度合いが高いと言われます。
- ページタイトル
- メタディスクリプションの内容
ページタイトルは、検索結果の中のスニペットの最上部に記載されるページコンテンツの顔となる部分で、多くのユーザーが最もクリックするかどうかを判断する要素となります。
メタディスクリプションは、ページタイトルほど目立たないものの、ユーザーのクリック前の判断材料としては、大きな役割を果たします。
SEOのクリック率(CTR)の確認方法
SEOにおいてクリック率(CTR)を確認する際には、WebマスターツールのGoogle Search Consoleを活用することで、確認することが可能です。
Google Search Consoleの左メニューの中にある「検索パフォーマンス」を選択することで、キーワードやランディングページごとのクリック率(CTR)データを確認することが可能です。
Google Search Consoleはあくまで検索エンジンGoogleの流入情報しか見れませんが、Yahoo!やBingからの流入は少数となる場合が多いので、無視して問題ないです。
>> GoogleSearchConsole(グーグルサーチコンソール)とは?導入方法と使い方
SEOのクリック率(CTR)の改善方法
Googleの検索結果はGoogleのアルゴリズムによって、動的に変化するものです。したがって、SEOのクリック率(CTR)の改善は継続的に行うことが大切です。クリック率(CTR)を改善する方法には、次にあげる3つの方法が存在します。
- 魅力的なページタイトルにする
- メタディスクリプションを設定する
- 強調スニペットを設定する
魅力的なページタイトルにする
ページタイトルは、検索結果の各スニペットの中でも最も目立つ一番上の箇所に配置されており、これからページを見ようとしているユーザーであれば、必ず目にする重要情報となります。
したがって、ユーザーにとって魅力的なページタイトルをつけることがクリック率(CTR)改善に繋がります。魅力的なタイトルとは具体的には、以下のようなタイトルを指します。
- ユーザーの欲しい情報が記載されている
- キーワードがタイトルに前の方に入っている
- 内容が興味深いと思えるようなワード選定
>>SEOタイトルの効果的な付け方|実は誤解されているタイトルタグ
メタディスクリプションを設定する
メタディスクリプションとは、検索結果の下に表示されるページコンテンツの説明文です。検索結果の中でもメタディスクリプションは、ページタイトルの下に表示されるため、検索したユーザーがページコンテンツをクリックするに値するかどうかを判断する上で利用されます。
メタディスクリプションの中には、極力SEOの対策キーワードを前半に含み、ユーザーの検索ニーズに答えられるようにする必要があります。
強調スニペットを設定する
強調スニペットは、Googleの検索結果の最上部に表示される質問回答Boxを指します。強調スニペットを設定することで、通常のスニペットよりも面積が広くなり、クリック率(CTR)が向上すると言われます。
自社ページのスニペットを強調スニペットとして、Googleの検索結果に表示させるためには、検索上位を取ることを前提に、短文による簡潔な回答を用意したり、適切なHTMLマークアップを行うことが必要です。