引用タグとは?SEOの関連性と使用上の注意点を解説
引用タグは他社や公的な文書の情報をそのまま使用する際、引用していると視覚で判断できるようにする役割をもっています。
コンテンツの方向性によっては、自社の考える要素をより納得度の高いものへ昇華させるために求められます。さまざまな種類があり、それぞれの特徴を理解したうえでコンテンツ内に置かなければなりません。
引用タグとは
引用タグとは、他社サイトの内容や公的文書を引用する際に活用するタグのことです。ユーザーに対してはもちろん、Googleに対して該当箇所が引用した部分であると伝える役割をもっています。
引用タグは主に、コンテンツへ根拠を付加させたり、補足として加えたりする目的で利用するのが基本です。一般的に引用した文章をそのまま載せるだけでは、単なるコピーコンテンツと判断されてしまうことが多く、コピーコンテンツはユーザーやGoogleからの評価が低くなりやすいため、自社にとってもデメリットになります。コンテンツとしての信憑性などを高めながら、検索エンジン最適化にもつながる施策であることを覚えておいてください。
引用タグのメリット
結論、引用タグを使用することそのものにメリットがあるわけではありません。しかし、先ほども触れたように引用タグの使用により該当箇所が引用であると視覚で判断することが可能になります。
別のサイトから引用してきたことを明確にできれば、コンテンツとしての評価を上げることが可能です。また、適度に引用タグを用いることで公的な内容のコンテンツであると判断されます。引用タグを取り入れることは、質を高めながらより確実な評価獲得につながるコンテンツを生み出す施策だと認識すべきです。
引用タグの種類
引用タグは、3つの種類に分かれています。
- blockquoteタグ
- qタグ
- citeタグ
それぞれの特性を理解することで、正しく引用を組み込めます。
引用タグは、HTML形式で入力するタグのことです。そのため、ライティングのみの観点では使用頻度が低いといえます。ただし、サイト運営においてタグを修正したり、HTMLタグを使用して文章を作成するマニュアルを採用している場合は覚えておかなければなりません。
正しくコンテンツを作成し、表示させるためにも、HTMLについて把握する観点で引用タグの種類についても覚えておく必要があります。
blockquoteタグ
blockquote(ブロッククォート)タグとは、引用元や転載する文章であることを明確にする役割をもったタグです。引用先の概要など、一言で完結しないような長文を引用する際に使用します。
記載方法は、以下の通りです。
上記のような形でタグの間に引用先を入れるだけで使用できるので、HTMLの知識が十分でなくても理解しやすいのが特徴です。
blockquoteタグの挿入により、引用文であることをGoogleに対して正確にアピールできます。入稿先によるものの“”(ダブルコーテーション)で囲われるパターンが多いのも特徴です。
qタグ
q(クォート)タグは、引用元や転載する文章を視覚で明確にする役割をもっているタグのことです。blockquoteタグと大きく異なる点は、より短い文章を引用する際に使用するタグだという観点です。
qタグの使用有無は、改行の必要性で判断してください。また実際に入れ込む場合は、以下の形で使用します。
qタグを使用すると、引用した部分が「」や【】などの記号で囲われます。入稿先の仕様によってはqタグだとビジュアル面のクオリティが低くなる場合があります。そのため、blockquoteタグを使用した際に不備が発覚したら、対策としてqタグを使用するといった認識を持っておくべきです。
citeタグ
citeタグとは、引用した情報そのものをわかりやすく表示させるために用いられるタグのことです。citeタグのみの記載方法については、以下のように使います。
また、blockquoteタグと併用してciteタグを使用する際は、以下のように使用するのが一般的です。
<cite>引用元のサイト名</cite>
上記の方法を使用することで、ユーザーやGoogleはこのサイトに記載のある対象の文章を引用したと判断できます。
引用タグとSEOの関係性
引用タグを効果的に使用することで、SEOに対する悪影響を軽減できます。結論、引用タグそのものが、検索順位に好影響を与えるわけではありません。
設置しないとコピーコンテンツだと判断されます。コピーコンテンツと判断されると、GoogleからのSEO評価が悪いものになってしまいます。使用されていない箇所は、文章としての掲載日や更新日から「コピーコンテンツかどうか」判断されるのが一般的です。
引用タグを使用しておらず、かつ、掲載日や更新日が別サイトよりも遅いと、悪質なコピーコンテンツと判断される可能性が高くなります。そのため、SEOにおけるマイナス評価につながる可能性を排除しておくという観点で、重要な施策といえます。
引用タグを使用するうえでのポイント
引用タグはただ使用するだけでなく、割合や書き方を理解した状態で、正しく使用しなければなりません。
割合
引用タグは、他サイトからの引用であることをわかりやすくする役割をもっています。あくまでコンテンツの質を高める施策のひとつであって、引用タグが多いコンテンツが優れているとは言い切れません。
適切に使用できれば、Googleから悪い評価を与えられることは避けられます。しかし、多用してしまうと引用率の高い悪質なコンテンツと判断され、かえって不利にはたらくのです。
使用自体が正しい施策という認識がある場合は、まずその認識からあらためてください。あくまで自社独自の観点をふんだんに取り込み、それらを補足するために使用するものと認識しておかなければなりません。
コンテンツ内に引用が多いかどうか判断に迷った場合は、コンテンツの対象キーワードで検索をかけ、競合がどの程度引用を使用しているか確認してください。
書き方
引用タグを用いる際は、引用元の文章や表記をそのまま使う必要があります。コピーコンテンツにならないような配慮として、引用元の情報を言い換えたり、表現を修正したりする場合があります。
しかし、言い換えや修正をするのであれば、そもそも引用タグが不要です。言い換えや修正を駆使する際は、自身で記載した文章がここからもってきたとわかるよう、引用タグをテクニックとして使用してください。
引用タグに頼りすぎるのはNG
先ほども少し触れましたが、引用タグに頼りすぎるあまり独自性のないコンテンツにならないよう注意してください。あくまで、引用元がどこかわかるようにするための配慮です。
引用すること自体は、コンテンツの質を高めることにはなりません。しかし、引用タグを何個まで使用すればいいのかという明確な定義はないため、判断に迷うところではあります。
自社でオリジナルの観点として提案できるかどうかで、引用タグの入れ込みを判断してください。要素として入れ込むもので、言い換えや表現の修正のみで解決する場合は、あえて引用タグは取り入れなくてよいといえます。
公的な文章であることの根拠が必要であったり、他社ならではの要素を入れ込まなければならなかったりする場合のみ、引用タグを使用してください。Googleは、コンテンツとしての質や独自性に注目します。質と独自性を高めるためには他社の情報に頼りすぎてはいけません。
引用タグにはルールづけが必要
引用タグを使用すべき場面や、使用してはいけない場面についてルール化しておくことで適切な割合を意識できます。文化庁では、引用についての注意点を以下のように明記しています。
(1)他人の著作物を引用する必然性があること。
(2)かぎ括弧をつけるなど,自分の著作物と引用部分とが区別されていること。
(3)自分の著作物と引用する著作物との主従関係が明確であること(自分の著作物が主体)。
(4)出所の明示がなされていること。(第48条)引用:著作物が自由に使える場合(文化庁)
文章内に引用を組み込む際は、文化庁による提案もルールとして組み込んでください。
まとめ