BingのSEO対策は重要⁉ ポイントやツールを解説
「ググる」という言葉があるように、検索エンジンと言えばGoogleを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。Google,Yahoo!に比べ圧倒的にシェア率の少ないBing(ビング)ですが、意外とSEO対策において無視できない点もあります。
Bingについて
Bing(ビング)とは?
Bingは、2009年5月にMicrosoft社がサービス提供を開始した検索エンジンです。検索エンジンの日本におけるシェアは、Google 81.05%、Yahoo! 13.81%、Bing 4.54%となっており、Bingのシェア率はまだ少ないです。
ここでは、Bingの特徴について見ていきましょう。
Bingの特徴
Google、Yahoo!で検索をすると同じような検索結果が表示されることが多いですが、これはYahoo!がGoogleの検索エンジンを使用しているからです。しかし、Bingは独自の検索エンジンを使用しており、「意思決定エンジン」という独自のコンセプトで他の検索エンジンと差別化をしています。
意思決定エンジンは、そのときにユーザーが必要としていると思われるサイトを限定して表示するため、GoogleやYahoo!のように単純に検索ワードに対してページを確認した結果を表示しているわけではありません。
また、BingはPC版の検索結果には広告が上と下だけでなく、右側にも広告が表示されますが、モバイル版では広告は全く表示されないなどユーザーの利便性を追求した設計がされています。
BingのSEO対策が必要な理由
検索エンジンのシェア率を見てもBingはまだまだシェアが少ないですが、なぜBingのSEO対策も無視できなくなってきているのでしょうか?それには、主に2つの理由があります。
- Windows10ではBingがデフォルト設定されている
- 国外ではBingが積極的に採用されている
Windows10ではBingがデフォルト設定されている
BingはWindows 10に組み込まれたブラウザ、「Microsoft Edge」のデフォルトの検索エンジンとして設定されています。
そのため、Windowsユーザーは、設定を変えない限りBingから検索することになるのです。
パソコン初心者や変更するのが面倒な人は、そのままBingを検索エンジンとして利用し続けると考えられため、高齢者やパソコン初心者をターゲットにする場合にはSEO対策によるある程度の効果があるとされています。
国外ではBingが積極的に採用されている
Bingはアメリカを中心とした国外でのシェア率が高く、日本の2倍近くのシェアがあります。
さらに、アメリカのYahoo!は日本と違い、検索エンジンにBingの技術を導入しているため、Yahoo!の検索エンジンシェア率がBing勢に加えられさらにシェア率が高くなります。
そのため、Bingのシェア率が高い国のユーザーをターゲットとする場合には、GoogleだけではなくBingを意識したSEO対策をすることで、サイト流入を増やすことができます。
BingにおけるSEO対策のポイント
BingにおけるSEO対策は、GoogleのSEO対策と同じように検索アルゴリズムに沿って行う必要があります。BingのSEO対策を行う上で重要なのが次にあげる3つのポイントとなります。
- Bingのアルゴリズムを理解する
- ウェブマスターガイドライン(Webmaster Guidelines)を考慮する
- ウェブマスターツールを利用する
ここでは、BingでのSEO対策のポイントを3つご紹介します。
Bingのアルゴリズムを理解する
SEO対策では、まず検索エンジンのアルゴリズムを理解する必要があります。どの様な仕組みで上位表示されるかを理解しなければ、正しくSEO対策を行うこともできません。
Bingの場合は、独自のアルゴリズムに使用しているためしっかりと内容を理解することが重要です。
例えば、Googleがキーワードなどの文字を重視している一方で、Bingは動画やオーディオなどのメディアコンテンツを重視しており、動画検索ではGoogleよりも優れていると言われています。その他にも、Googleが被リンクの質や被リンク元のページランクを重視する一方で、Bingは被リンクの数やドメイン年齢も評価対象としています。
他にも様々な違いがありますが、Googleと被っているものも多いのでGoogleのSEO対策をしながらBing独自のアルゴリズムに合わせて対策をしていきましょう。
ウェブマスターガイドライン(Webmaster Guidelines)を考慮する
Bingには、Googleのウェブマスター向けガイドラインと同じようにウェブマスターガイドライン(Bing Webmaster Guidelines)が提供されています。
このガイドラインは、Bingの検索アルゴリズムで重視している要素が記載されおり、この内容を考慮し上位表示を目指すためのポイントを理解することができます。
ウェブマスターガイドラインでは、コンテンツを重要視したランキング要素(関連性・品質と信頼性・ユーザーエンゲージメント・鮮度・場所・ページの読み込み時間)が6つあります。この要素はGoogleの検索ランキング要因と似ている部分が多く、Googleを考慮したSEO対策を行っていれば自然とBingでも上位表示されやすくなります。
しかし、CTRのようにGoogleでは明確なランキング要素にはなっていないことが、Bingではユーザーエンゲージメントとして、またランキング要素として加わっているなどの違いが一部あります。そのため、Bingのウェブマスターガイドラインも考慮しておくことが重要です。
ウェブマスターツールを活用する
Bingのウェブマスターツールは、Microsoft社が無料で提供している分析ツールでGoogleのSearch Consoleと同じ様な働きをします。
具体的には表示回数、クリック数の平均順位といった検索パフォーマンスのデータを得ることができます。
また、このツールを利用しサイトマップを送信することで、公開した記事を素早くインデックスさせることが可能となり、Bingからの流入が増える可能性が高くなります。
Google Search Consoleにはない機能として、隔週でサイトをスキャンし、SEO面で修正できる箇所を指摘してくれるSEOレポートやモバイルフレンドリーテスト、ページのモバイル対応度などモバイル対策も可能です。
このWebマスターツールは、SEO対策をする上で欠かせないツールも数多くあるので、BingでSEO対策をする際には必ず登録をしておきましょう。
Bingのウェブマスターツールの使い方
BingのSEO対策を行うには欠かせないウェブマスターツールですが、ここでは実際にどのように使用するのかを解説していきます。
- ウェブマスターツールへの登録
- URLを送信
- サイトマップを送信
- サイト改善の参考データを確認
ウェブマスターツールへの登録
まずは、ウェブマスターツールへの登録を行う必要があるので、Bingのウェブマスターツールページからサインインをします。
サインインにはMicrosoft・Google・Facebookから選んで登録することができます。
登録が完了したら、サイトの登録画面よりGoogle Search Consoleの情報をインポートするか、BINGWEBマスターツールに手動でサイトの登録をするかの確認画面が出てくるので、Google Search Consoleで登録をしていればインポートで簡単にサイトの登録が完了となります。
URLを送信
URL送信はGoogle Search Consoleの「URL検査」と同様の機能で、新たに公開した記事やリライトをした記事のクローラによる巡回を促すことができます。
URLの登録は、画面左にあ「URL送信」から登録することができ、登録したいURL入力して送信するだけで完了です。この項目は1ヶ月で最大50回、1日最大10回といった使用制限がありますが、ドメイン単位での適用となるため、複数ドメインを登録している場合はそれぞれ制限内で利用できます。
URLの登録は手作業での登録となるため、記事を作成するごとに作業が必要になり少し手間ですが、更新された記事が自動的にインデックスするツールの登録などで手動での手間が省けるなどの工夫もできるので、URLの登録は欠かさずに行いましょう。
サイトマップを送信
Bingに対してサイトマップを送信することで、クローラビリティを高め、検索されやすくなります。
サイトマップの送信は、URLの送信と同じように画面左の「サイトマップの送信」からサイトマップのURLを追加するだけで簡単に完了します。実際に登録されるまではタイムラグがありますが、登録が完了すれば「成功」と表示されます。
サイトマップを送信しておかないと、最悪自サイトの重要なコンテンツがクロールされずに、インデックスされない可能性があり、検索結果に表示されずBingで上位表示させる以前の問題となってしまいます。そのため、Webサイト自体のクローラビリティを高めてインデックスされやすい状態にしておくことが、BingのSEO対策を進めるうえで重要となります。
サイト改善の参考データを確認
サイトのURLとサイトマップが送信できたら、サイト改善の参考データを確認しておくと良いでしょう。Bingのウェブマスターツールでは、サイト改善に役立つ様々なデータを取得することができます。
SNSのURLを登録しておけば、SNSへのクリック数や表示回数が確認できる機能や、サイトのクリック数や表示回数を確認できるページトラフィック、どのようなキーワードから流入があったか確認できるキーワード検索などのデータを確認することでSEO対策に役立てることができ、上位表示を目指すことができます。
また、SEOレポートではSEO修正候補としてSEO修正候補・重要度・エラーカウント・ページを一覧でチェックできるので、SEOに不備がないかも合わせて確認してみましょう。
SEO対策であまり重要視されていないBingのSEO対策について解説してきましたが、自社サイトのターゲット層によってはBingでのSEO対策も無視できません。
Googleのアルゴリズムとは違うと言えど、基本的には共通しているところが多いので通常のSEO対策をしながら、今回ご紹介したBingのウェブマスターツールを活用してみると良いでしょう。
ユーザーにとって有益なコンテンツを提供するといったことさえ守っていれば、BingのSEO対策だけに意識する必要はありません。
Bingのウェブマスターツールにはサイト管理やSEOに役立つ情報が多く用意されているので、効果的に活用しBingでの検索順位を上げて、流入アップを目指してみましょう。