ドメインオーゾリティとは?Webサイトにおけるオーソリティの意味と高める方法も解説
サイト運営をしているとオーソリティという言葉を聞くことがありますが「そもそも何を意味しているのか分からない」と悩まれている方も多いのではないでしょうか。頻繁に活用する言葉ではないものの、サイトを運営するうえでは欠かせない要素の一つになります。
Webサイトにおけるオーソリティの意味とは?
オーソリティとは一般的に、知識や経験に裏付けられた「権威」や「信頼」を意味します。Webサイトでは特定の分野において「信頼のできるサイト」や「他サイトから頻繁に引用や参照をされるサイト」のことを指す言葉です。
例えば天気予報を調べる場合、多くの人が気象庁のホームページへアクセスするのではないでしょうか。他にも天気に関して情報発信をしているサイトはあります。しかし気象庁を閲覧する人が多い理由は、信頼できる情報だからです。
このようにサイト運営者やサイトの情報に対する信頼や権威性が高い場合、オーソリティが高いサイトであるといえます。
オーソリティの種類
オーソリティではサイト全体の信頼性を示すドメインオーソリティと、ページごとの信頼性を示すページオーソリティに分けられます。
ここでは各オーソリティについて、詳しく解説していきます。
ドメインオーソリティ(DA: Domain Authority)
インターネット上にあるサイトを比較しながら評価し、各サイトの信頼性を数値化したものがドメインオーソリティになります。2004年に海外のリサーチ会社「Moz」によって開発され、1〜100の範囲内で独自の基準によって評価される仕組みです。
100に近いとドメインオーソリティが高いサイトになり、0に近いとドメインオーソリティが低いサイトと捉えられます。
もともとは「PageRank」と呼ばれる被リンクに対する評価基準をGoogleが設けていましたが、2016年に廃止されました。その後ドメインオーソリティがPageRankの代わりとなり、現在ではサイトのオーソリティを測る指標として幅広く活用されています。
ページオーソリティ(PA: Page Authority)
ページオーソリティとは、ページ単位の信頼度や権威性を数値化したものです。ドメインオーソリティではサイト単位で判断する指標でしたが、ページオーソリティではより細かい単位で判断するための指標となります。
例えばドメインオーソリティは高いにもかかわらず、サイトのテーマとは外れた内容や雑記のようなページは検索上位に表示されにくい場合があります。
このような場合はページ単位でオーソリティが低く評価されている可能性があり、ページオーソリティは低いと判断できます。そのためサイト運営ではドメインオーソリティだけでなく、ページオーソリティも意識して公開することが重要になります。
Googleによるオーソリティの見解
前述ではドメインオーソリティやページオーソリティについて触れましたが、あくまでMozが開発したシステムとなり、Googleが正式に認めているわけではない点に注意をしましょう。
実際Googleではサイトの評価を定める検索アルゴリズムに「オーソリティ」という指標はないと述べています。そのためドメインオーソリティやページオーソリティが、どの基準より高ければ評価を得られるといった明確な基準は存在しません。
とはいえ権威性や信頼性はサイトの評価基準で重視する項目となり、まったくの無関係ではないといえます。
Googleとしてもユーザーが満足する内容を上位に表示させたいため、本当に信頼できるサイトであるのか、他サイトから評価を得ているサイトなのかは重視しているポイントになります。
Webサイトでオーソリティが重要な理由
サイトを運営するうえでオーソリティが重要な理由は、検索エンジンに良い評価を得るためです。具体的には検索上位に表示されやすいことや、インデックスがされやすくなることが効果としてあらわれます。
ここでは、Webサイトでオーソリティが重要な理由について解説していきます。
コンテンツが検索上位に表示されやすくなる
検索エンジンはドメインオーソリティやページオーソリティが高いサイトを優先して検索上位に表示する傾向があります。
なぜなら「オーソリティの高いサイト=ユーザーに価値あるコンテンツを提供できる」と検索エンジンに認識されるためです。
仮にオーソリティが低いサイトの場合、検索エンジンからしても「本当に正しい情報なのか、信頼できるサイトなのか」を正確に判断できません。ユーザーに間違った情報を届けてしまうわけにはいかないため、情報の正確さは特に重視するポイントです。
したがってオーソリティが高いサイトほど良い評価を得やすく、検索上位に表示されやすいといえます。
検索エンジンにインデックスされやすくなる
前述のとおり、オーソリティが高いサイトほど検索エンジンから良い評価を受けやすい点が特徴です。
また検索エンジンからの評価は検索順位だけでなく、クローラーが巡回する早さや頻度にも影響します。なぜなら信頼できるサイトほど、多くのコンテンツをユーザーへ届けたいと検索エンジンは考えるためです。
そのため信頼できるサイトと信頼できないサイトのクロールの優先度が異なる点は、自然な流れといえます。
最終的にはオーソリティの高いサイトが頻繁にクロールされ、検索エンジンのデータベースへインデックスされる速度にも差が生まれます。
Webサイトのオーソリティを高める方法6選
ここではWebサイトのオーソリティを高める方法について、以下の6つから解説していきます。
- 更新頻度を高める
- 長期間運営する
- 記事数を増やす
- 高品質な記事を書く
- 内部リンクを設置する
- 被リンクを獲得する
更新頻度を高める
まずはコンテンツの更新頻度を高めることが重要です。
更新頻度の高いサイトは「しっかりと運営している」と検索エンジンに認識されるため、クロールの頻度が向上し信頼を得やすくなります。
対して数ヶ月や1年と更新していない期間が発生した場合、検索エンジンは「更新が止まったサイト」と認識し、クローラーの頻度は落ちてしまいます。
そのため新規投稿だけでなく、既存記事のリライトも含めながら高頻度で更新することを意識しましょう。
最低でも週に一度以上は何かしらの更新を行うと、オーソリティの向上に効果的な状態となります。
長期間運営する
サイトの運営期間は検索エンジンの評価へ直結する要素となり、運営期間が長いサイトほどオーソリティも高まる傾向があります。
ただし注意しなければいけない点が、ドメインを取得すれば良いわけではないことです。いくらドメインを取得して数年経っていようと、一切更新がないサイトでは検索エンジンからの評価を得られません。
あくまで定期的に更新しながら、長期間運営することを意識しましょう。
また新しくサイトを立ち上げる場合、どうしてもサイトのオーソリティを高めるまでに時間が必要です。そのため中古ドメインを購入し、サイトの運営歴を活用する方法も対策の一つになります。
記事数を増やす
記事数も検索エンジンから評価を得るうえでは欠かせないポイントになります。
特にサイトの立ち上げ当初は記事数が少なく、なかなか検索エンジンから評価を得ることは難しくなります。またサイトのオーソリティが低い状態では、検索上位に表示させることも簡単ではありません。
しかし定期的に更新し公開している記事数が増加するにつれ、徐々にサイトへのアクセス数が増え、オーソリティも高まっていきます。
記事数の目安としては少なくても30記事、大体100記事前後でオーソリティも高まる傾向となるため、長期的な計画を立てて記事を制作していきましょう。
高品質な記事を書く
前述では記事数について触れましたが、公開する記事は「ユーザーに求められる高品質な記事」であることが重要です。
一昔前の検索エンジンでは、量が多ければ多いほど評価を得られる時代もありました。しかし現代の検索エンジンは、量より質を重視しています。
仮に100記事以上の記事数があったとしても、低品質な記事が多ければ検索エンジンから良い評価は得られず、サイトのオーソリティも高まりません。
そのため検索キーワードと記事内容の関連性を意識し、検索ユーザーの意図やニーズを汲み取って制作することが欠かせないポイントになります。
内部リンクを設置する
サイトのオーソリティを高める方法では、内部リンクの設置も重要なポイントになります。
なぜなら内部リンクが多くつながっているほど関連性や専門性が高いと判断され、サイト全体の評価を高められるからです。
サイト運営では検索ユーザーの求める情報を届けることが重要ではあるものの、すべての情報を1記事で記載できない場合も存在します。無理に記載しては文章量が膨大になり、ユーザーの利便性を損ねてしまいます。そのため関連する内容は内部リンクでつなげることで、網羅性の高いサイトを構築できます。
参考リンク: 内部リンクとは?SEO強化のための内部リンクのポイント
被リンクを獲得する
サイトのオーソリティを高めるうえで欠かせない対策が、被リンクの獲得です。
そもそもオーソリティはサイトの権威性や信頼性を意味します。前述までの内容でも十分に検索エンジンから評価を得ることはできますが、最も信頼性を得やすい方法は他サイトからの評価といえます。
実際、低品質なサイトのリンクを設置しても自サイトの評価が下がるだけのため、わざわざ悪影響となることはしません。
そのため基本的には「被リンク先=良いサイト」という流れができ、多くの被リンクを獲得しているサイトは、他サイトから評価を得ているサイトと判断できます。
したがって権威性や信頼性に直結し、サイトのオーソリティを高める対策として効果を発揮します。
参考リンク: 被リンクチェックツール8選!被リンクのチェック方法とポイントを解説
ドメインオーソリティの計測方法
ドメインオーソリティを計測する際は、Mozが提供している「Link Explorer」を活用しましょう。使用回数はあるものの無料で利用でき、1〜100の数値内でドメインオーソリティを計測できます。
まずは以下の流れで「Link Explorer」を導入しましょう。
- Moz公式サイトにアクセス
- 「Enter URL」に計測するサイトのURLを入力
- アカウント作成画面に必要事項を入力
- 登録したアドレスにメールが届くため、メール内の「Activae Your Account」をクリック
- ユーザー画面に自動ログインし、導入完了
つづいて計測方法を解説します。
- 「Link Explorer」にアクセス
- 右上の「log in」をクリックし、ログイン
- ページ中央にある「Overview」の下部に計測するサイトのURLを入力
- 「Analyze」をクリック
- 「Domain Authority」が表示される
ドメインオーソリティのチェックツール4選
前述ではMozが提供している「Link Explorer」を活用した計測方法を紹介しましたが、他にもドメインオーソリティを計測するツールは複数存在します。
無料ツールと有料ツールで機能面に差があるため、特徴や活用目的を照らし合わせて選択しましょう。
無料ツール
無料ツールでは基本的な機能に限定されるため、ドメインオーソリティのみを確認したい場合にはおすすめです。ただしツールによっては会員登録や使用回数が存在するため、事前に確認してから活用しましょう。
ここではドメインオーソリティの無料チェックツールについて、以下の2つを紹介していきます。
- 「パワーランクチェックツール」
- 「THEHOTH」
「パワーランクチェックツール」
パワーランクチェックツールは登録なしで利用でき、公式ページの「ドメイン」にURLを入力するだけで簡単にドメインオーソリティを計測できるツールです。
0.0〜100.0の範囲内で計測され、ドメイン年齢として「取得日」と「最古データ」も確認できる点が特徴になります。
また他のツールと比べ、数秒で計測できる点もパワーランクチェックツールの強みといえます。
ただし登録なしの場合は検索数が1日1回まで、無料会員登録の場合は1日3回までとなるため、複数サイトをチェックしたい場合は無料会員登録をおすすめします。
「THEHOTH」
THEHOTHは完全無料でドメインオーソリティを計測でき、シンプルなUI/UXが特徴のツールです。
計測方法は入力欄にURLを記載し「View Moz Metrics」をクリックするだけとなります。
基本的に無料ツールでは一つのURLずつしか計測できませんが、THEHOTHでは複数のURLを同時計測できる点が強みです。
英語表記ではあるものの誰でも簡単に利用できるため、会員登録や使用回数を気にせずに活用したい方にはおすすめのツールとなります。
有料ツール
有料ツールではSEO分析や被リンク分析なども一緒に活用できる点が最大の特徴といえます。活用目的が明確化している場合は問題ありませんが、ドメインオーソリティの計測のみを求める場合には、無料ツールでも十分といえます。
ここではドメインオーソリティの有料チェックツールについて、以下の2つを紹介していきます。
- 「ahrefs」
- 「Majestic」
「ahrefs」
ahrefsは世界中で60万人が活用し、ドメインオーソリティや被リンク情報を中心にあらゆるSEO分析が可能なツールです。
24時間ごとに約40億個のWebページをクロールしているため、常に最新情報を確認できる点が強みになります。
月額費用は$99〜となり、以下がエントリープランとして用意されている「ライトプラン」の特徴です。
- 登録可能なサイト数:5サイト
- 登録可能キーワード数:500キーワード
- 1日に計測可能なURL数:100URL
- 被リンク計測取得可能レポート数:10万リンク
計4プランが用意されていますが、ドメインオーソリティを計測するうえではライトプランで十分な機能といえます。
「Majestic」
Majestiは独自の指標を用いることで他のツールにはない、さまざまな指標分析が可能となります。また専用のアプリをインストールする必要がないため、調べたいときはブラウザ上ですぐに活用できる点が特徴です。
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