動物病院のSEO対策とは?効果的なWEB集客の手法を解説
2010年以降では、ペットの代表格である犬猫の飼育総数の横ばいが続いているものの、動物病院の施設数の増加が続いています。つまり、動物病院としては、市場規模はそのままに、競合相手が増えているということです。
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動物病院がSEO対策すべき理由
2010年以降は犬猫の飼育数が、2020年以降はホームセンターのペット用品の販売額が横ばいの状況が続いています。しかし、近年では、ペットなどを診察する動物病院の施設数は増加しています。そのため、動物病院としては、患畜の争奪が激化しているとうかがえます。そこで、動物病院としては、自院の認知拡大と集患(集客)活動としてSEO対策などのWEB施策の導入の重要性が高まっています。
ペットブームに陰りがみられ飼育頭数はほぼ横ばいに
2010年ごろまではペットブームが話題となっていました。しかし、以前はペットの代表格であった犬に関しては、市町村の登録頭数が688万頭に達した2009年度をピークに、2022年度には610万頭まで減少しているといいます。また2020年以降はホームセンターのペット用品の販売額が横ばい状態になっていることもあって、経済産業省としては、ペットブームは頭打ち状態に突入したのではとの見解を示しています。
一方、一般社団法人ペットフード協会が集計した犬の飼育頭数のデータをみても年々減少しています。このほかでは、ここ数年間における猫の飼育頭数の動きは、微増の状態が続いている様子です。そのため、犬と猫のペット総数としては、ほぼ横ばいの状況になっています。
近年では動物病院が増えている
農林水産省が発表する、飼育動物診療施設の開設届出状況(診療施設数)をみると、近年では飼育動物の診療施設が増加傾向にあることがわかります。
西暦 | 飼育動物診療施設 | 産業動物 | 小動物、その他 |
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2010年 | 14,353 | 4,003 | 10,350 |
2015年 | 15,463 | 3,977 | 11,486 |
2020年 | 16,234 | 3,987 | 12,247 |
2021年 | 16,478 | 4,043 | 12,435 |
2022年 | 16,701 | 4,085 | 12,616 |
2023年 | 16,825 | 4,119 | 12,706 |
※表データは飼育動物診療施設の開設届出状況(診療施設数)をもとに東京SEOメーカーが集計
内訳をみてみると、牛や豚などの産業動物の動物病院が横ばいが続いているなか、家庭のペットにあたる「小動物、その他」を診療する動物病院が増えています。
動物病院向けのSEOキーワードの例
動物病院のホームページを設置するとなると、まずはサイト構成を考慮のうえで、SEO対策の一環としてキーワードを設定していくことになります。そこで、動物病院サイトとして適切なキーワードの事例を検索回数や検索結果のデータとあわせて解説します。
関連記事:SEOキーワードの選び方とは
※本項目で記載する検索ボリュームは、原則として2024年11月単体のもの
動物病院の同義語やペットの種類
そもそも動物病院とは、ペットや産業動物の診察や治療をおこなう医療の場のことです。また、別名ではペットクリニック、動物医療センター、獣医化病院などと呼ばれます。そのため、検索ユーザーは、動物病院を指して、下記のようなキーワードで検索します。
キーワード | 月間検索件数と検索結果の特徴 |
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動物病院 | 検索件数:823,000
検索結果:病院案内ページ / まとめページ |
ペット 病院 | 検索件数:9,900
検索結果:病院案内ページ / まとめページ |
動物医療センター | 検索件数:6,600
検索結果:病院案内ページ / まとめページ |
ペットクリニック | 検索件数:5,400
検索結果:病院案内ページ |
検索結果では、動物病院サイトの案内ページのほか、動物病院の情報を集めたポータルサイトのまとめページが上位に表示されています。上位表示される病院の内訳をみていくと、それぞれのキーワードと一致性が高いタイトルの医療機関が上位表示する傾向が読み取れます。たとえば、「ペットクリニック」の検索結果の場合、病院名として「ペットクリニック」を冠したアニムペットクリニックといった医療機関が上位表示されやすくなります。ただし、原則的には、検索者の端末の位置情報によって、表示結果が変化します。
また、原則的に検索ユーザーは、診察や治療をしてほしい動物の種類が決まっています。たとえば、「飼っている猫の不調だから病院を探したい」といった検索ニーズがあるとき、「猫 病院」の要領でケースします。
キーワード | 月間検索件数と検索結果の特徴 |
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猫 病院 | 検索件数:8,100
検索結果:病院案内ページ |
犬 病院 | 検索件数:6,600
検索結果:病院案内ページ / まとめページ |
ハムスター 病院 | 検索件数:6,600
検索結果:病院案内ページ / まとめページ |
鳥 病院 | 検索件数:5,400
検索結果:病院案内ページ / まとめページ |
爬虫類 病院 | 検索件数:3,600
検索結果:病院案内ページ / まとめページ |
検索結果をみると、キーワード「動物病院」などと同様に、病院の案内ページやポータルサイトのまとめ記事が目立っています。ただし、それぞれの動物に特化した医療を提供する病院が上位表示しています。専門医療を提供する場合、「猫医療センター」といった具合に動物の種類が病院名に組み込まれているケースが多々あります。その一方で、仮に病院名に動物の種類のワードがないっていない場合は、たとえば、猫の専門病院であることが伝わるようにキーワードを設定する必要があります。
ペットの症状や緊急性に関するキーワード
動物の飼い主は、ペットの異変に気がつくと病気を疑うことがあります。そして、その症状をキーワードにして検索します。
キーワード | 月間検索件数と検索結果の特徴 |
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猫 血尿 | 検索件数:12,100 検索結果:解説記事 |
猫 口内炎 | 検索件数:4,400 検索結果:解説記事 |
猫 ししゅうびょう | 検索件数:4,400 検索結果:解説記事 |
検索結果では、すべてのキーワードで「猫の血尿の原因とは?」のような解説記事で占められています。記事の配信元をみてみると、動物病院サイトのほか、動物向け保険会社サイト、大手ポータルサイトが目立ちます。ただし、医療に関する情報記事は、YMYL領域に属しますので、サイトの信頼性などを示す指標のE-E-A-Tが強く問われます。そのため、いずれの配信元においても獣医師監修の記事が並んでいます。
また、検索ユーザーは、ペットの重篤度によっては、夜間や休日に動物病院を探すことになります。そこで、下記のような緊急性を示すキーワードを検索します。
キーワード | 月間検索件数と検索結果の特徴 |
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動物病院 夜間 | 検索件数:27,100
検索結果:病院案内ページ |
動物病院 日曜 | 検索件数:4,400
検索結果:病院案内ページ / まとめページ |
動物病院 緊急 | 検索件数:3,600
検索結果:病院案内ページ |
動物病院 24時間 | 検索件数:3,600
検索結果:病院案内ページ |
いずれの検索結果においても、いつでも診察や治療を受けられる動物向けの救急病院が上位表示しています。また、「動物病院 日曜」のキーワードに冠しては、救急病院に限らず、日曜日に診療対応する施設も上位表示しています。このように、特殊な診察曜日や時間を設けている場合は、「夜間」や「日曜」をキーワードに設定してください。
動物病院が立地する地域名
検索ユーザーがペットを診察してもらうとなると、現実的に外来できるエリアに病院が立地している必要があります。そのため、
キーワード | 月間検索件数と検索結果の特徴 |
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動物病院 近く | 検索件数:60,500
検索結果:病院案内ページ / まとめページ |
亀戸 動物病院 | 検索件数:1,600
検索結果:病院案内ページ / まとめページ |
動物病院 東京 | 検索件数:720
検索結果:病院案内ページ / まとめページ |
検索結果をみると、指定エリアを拠点とする動物病院の案内ページのほか、ポータルサイトのまとめページが上位に表示されています。一方、検索ボリュームをみてみると、「東京」のように広範囲を示すキーワードより、「亀戸」のように市区町村以下でエリアを絞ったキーワードの方が検索されやすいことがわかります。また、検索ユーザーは自宅からペットを病院へ連れていくケースが多いためか、繁華街エリアのキーワードを住宅街エリアが検索回数を上回る傾向がみられます。なお、もっとも検索回数が多い「動物病院 近く」の検索結果は、検索者の位置情報によって変動します。そのため、原則的には自院の地域名をキーワード設定しておくことで対応できます。
病院や獣医師の名前
病院や獣医師の知名度が高まると、病院名や医師の氏名で検索されることがあります。そして、このように固有名詞を検索することを指名検索といいます。
キーワード | 月間検索件数と検索結果の特徴 |
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まつばら動物病院 | 検索件数:8,100
検索結果:指名対象の病院案内ページ / まとめページ |
獣医 ゆってぃー | 検索件数:20
検索結果:所属の病院案内ページ / SNS / 人物紹介記事 |
病院名で検索されたときの結果をみると、指名検索の対象のまつばら動物病院の案内ページがトップに表示されます。このほかでも、同院を紹介するまとめページなどで上位表示が占められています。一方、獣医師の氏名で検索されたときの結果では、医師が所属する病院の案内ページやSNSが上位に表示されています。昨今では、獣医師としてSNS上で活動することで、一般認知が広まりやすく検索対象になりやすい傾向がみられます。
動物病院で効果的なWEB集患の手法
WEBコンテンツを用いて、動物病院で集患する手法としては、下記のようなものが挙げられます。
- Googleビジネスプロフィールに自院情報を掲載する
- E-E-A-Tを意識する
- 獣医療広告制限を順守する
- SNSや動画コンテンツで動物医療に対する情報を提供する
また、こうした施策は、動物病院に限らず医療機関全般で効果を発揮します。SEO対策など、WEB上の集客施策の理解を深めたい方は、あわせて下記記事をチェックしてください。
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Googleビジネスプロフィールに自院情報を掲載する
Googleビジネスプロフィールとは、Google検索エンジンやGoogleマップ上に施設やお店の情報を掲載するためのGoogle社のサービスのことです。そして、このサービスを利用する施策のことを、ローカルSEO、またはMEO対策と呼びます。本サービスの詳しい利用方法は、下記リンク先の記事で紹介しています。
関連記事:Googleビジネスプロフィールとは?
E-E-A-Tを意識する
Google検索エンジンでは、検索ユーザーの人生に影響が与える可能性がある情報をYMYLという概念として扱います。そして、YMYL領域に属するテーマを扱うWEBサイトや記事は、情報の信憑性が厳しく問われます。このとき、情報の信憑性などを示すE-E-A-Tと呼ばれる指標が重要視され、検索結果に大きな影響を与えます。
関連記事:E-E-A-Tとは
動物病院に関連するWEBページは、ペットの健康や生命に関与する情報であることから、YMYLに該当します。そのため、動物病院としては、サイト運用時にE-E-A-T対策が必要です。その対策として、下記の施策を取り入れてください。
- 医療機関や官公庁の被リンクやサイテーションを集める
- 獣医のプロフィールを掲載する
医師会などの被リンクやサイテーションを集める
検索エンジンは、WEBサイトの被リンクやサイテーションの品質をもとに、サイトの信憑性などを評価します。とくに、権威性や関連性が高いサイトによる被リンクを獲得できると、大きなSEO効果を期待できます。動物病院のケースでは、まずは同じ医療のジャンルで高い権威性を有する医師会サイトの被リンクの獲得を目指してください。医師免許を所持する獣医師は、さまざまな医師会に加入できます。そして、医師会のWEBサイトでは、全国の動物病院を紹介しているほか、動物病院サイトのリンクを設置するケースがあります。たとえば、動物病院を紹介する医師会サイトには次のようなものがあります。
このほか、動物病院の情報を掲載するポータルサイトが存在します。動物病院に関係性があるキーワードの検索結果でも上位表示するケースがみられます。
獣医のプロフィールを掲載する
自院サイトは、国家資格の医師免許を所持する医師が運営するサイトであることを検索エンジンに伝えてください。具体的な手法としては、院長や所属医師のプロフィールページを設置する手法が挙げられます。このときに掲載すべきは、下記のような情報です。
- 顔写真
- 氏名
- 資格の種類
- 学歴や職歴
- 自己紹介やコメント文
また、自院サイト内でコラム記事を掲載する場合は、記事直下に執筆者や監修者の情報を掲載してください。医療に関する情報記事の場合は、医師免許を所持する獣医師の簡易的なプロフィール文が適切です。
SNSや動画コンテンツでペットに対する情報などを提供する
昨今では、病院がSNSを用いて医療や健康に関する情報を発信するケースが多々あります。とくに、拡散性が高いInstagramなどのほか、視認性に優れた動画コンテンツのYoutubeなどが用いられます。動物病院においても、下記のような病院がYoutubeチャンネルを設置して動画コンテンツを配信しています。
Youtubeチャンネル名 | チャンネル登録者数と病院名 |
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夜の獣医師ゆってぃー | 登録者数:23万700人 |
三ツ池動物病院チャンネル | 登録者数:14万6,000人
病院名:三ツ池動物病院 |
※表中のチャンネル登録者数は、2024年12月現在のもの
それぞれのチャンネルの動画では、医療現場のリアルな姿、ペットに関して役立つ情報を提供しています。とくに、三ツ池動物病院チャンネルで配信された「猫の耳掃除」や「猫の毛玉とり」といった、日常で役立つハウツー情報をテーマとした動画は200万再生を超えています。獣医師視点の正しいペットとの接し方が好評をえていることが見受けられます。
獣医療広告制限を順守する
農林水産省は、獣医療広告制限の見直しをして、2024年4月1日付けより施行しました。獣医療広告制限とは、獣医師に対して性格で適切な情報を提供する義務を与える規制のことです。今回の改定で広告表記が可能になった情報は下記の2点です。
規制対象 | 変更前 | 変更後 |
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獣医師の経歴など | 記載不可 | 記載可(大臣指定団体によるもののみ) |
高度な診療行為など | 記載不可 | 記載可(費用、リスク、問い合わせなどの情報併記が必須) |
なお、法律の専門家の見解によると、ここでいう広告には動物病院サイトは該当せず、YoutubeやSNS、WEB広告などが規制対象になるとのことです。そのため、こうしたメディアを利用する際には注意が必要です。
よくある質問(Q&A)
動物病院とSEO対策に関する、よくある質問をまとめています。
Q:動物病院の集患にSEO対策は必要ですか?
Answer)動物病院サイトにSEO対策を導入する事で、自院の露出が高まり認知拡大とともに集患効果を期待できます。とくに、動物病院の場合は、飼い主がペットを連れて医療機関の施設に来院する必要性があります。そのため、SEO対策のなかでも、ローカルSEOが重要です。具体的には、地域キーワードの設定、MEO対策の導入の優先度が高いといえます。
Q:WEBマーケティングに詳しくない場合はどうすべきですか?
Answer)SEO対策の専門会社に相談してください。
東京SEOメーカー(本サイト)は、これまでに2000社以上の企業にSEO対策サービスを提供した実績があります。また、医療機関のサイトを担当した経験も有していて、地域キーワードでクライアントのサイトを上位表示した成功事例を持っています。まずは、下記リンク先のフォームにて、お気軽にお問い合わせください。
まとめ