SEO対策会社とは?SEO会社の選定基準と選定の際の注意事項
SEO会社とは検索エンジン最適化(SEO)を専門に行う企業のことです。GoogleやYahoo!、Bingなどの検索エンジンからのトラフィックを増やし、クライアントのビジネス目標を達成するために戦略設計や具体的な施策を提供します。
自社の目的に合ったSEO会社を選ぶことで成果を得ることができますが、ときにはSEO以外の手法を検討する必要もあります。十分な成果を出すためにはWEB担当者を用意し、SEO会社と十分なコミュニケーションを取りながら対策を進めることが重要です。
SEO会社とは
SEO会社(SEO業者、SEO対策会社)とは、サービスとしてSEOを提供する企業のことです。Googleをはじめ、Yahoo!JAPANやBingなどの検索エンジンからの検索流入数を増やし、クライアントの目的に沿ったコンバージョンを確保するための施策を調査、提案、実行することをサービスとして提供してくれます。
Googleは世界一の検索エンジンであり、1日に50億回以上検索されているといわれています。この検索ユーザーを自社サイトへ誘導し、問い合わせやリード獲得に繋げたり、ブランディングを強化することを専門に行うのがSEO会社です。
SEOを継続的に取り組むことでサイトとして資産に残すことができますが、実施には相応の期間を要し、狙うキーワードによっては難易度が非常に高く自社だけでは対応しきれないことがあります。このようなときの相談先・依頼先としてSEO会社は力を発揮します。
SEO会社の施策
SEO対策には数多くの施策があり、SEO会社とはいっても依頼先によっては一部しか対応していないことがあります。どのような施策があるのかを把握しておくことで、営業時や提案時に依頼内容について選択することができるようになります。
SEO対策として一般的には挙げられるのは内部対策、外部対策、コンテンツ制作の3つですが、SEO会社に依頼することで施策の前段階の戦略設計や調査、施策後のレポート対応などもあるため、大きく分類すると以下の7つがSEO会社に依頼したときの成果物として挙げられます。
- SEO戦略設計:サイトや企業の目的に沿ったキーワード戦略、SEO施策の設計
- 競合調査:自社のWEB上での競合サイトの調査
- キーワード選定:自社の戦略に沿ったキーワード設計とターゲットユーザーのすり合わせ
- 内部対策:サイト構造、パンくずリストや内部リンクなど、サイト内部の最適化
- コンテンツSEO:選定したキーワードに対する独自性の高い記事の作成
- 外部対策:外部リンクやサイテーションの増加のための施策
- レポート作成:GA4やGSCなどのツールを使ったユーザー動向やキーワード順位の推移の調査
SEO会社に依頼する場合、最低でも半年以上の契約になるため、最初の設計と継続した施策以外にもレポートによる定点観測と修正実行が必須です。
SEOサービスの種類
SEOサービスには、さまざまな種類がありますが、大別すると下記の2つに分類できます。
- SEOコンサルティング
- SEO業務の代行
SEOコンサルティング
SEOコンサルティングとは、クライアントが運用するWEBサイトの改善ポイントについてアドバイスするサービスです。
原則的には、実行する施策の提案やレポート報告するサービスですので、SEO対策の実務作業は自社で進めることになります。「SEO対策としてなにをすべきかわからない」、「ゆくゆくは、インハウスで完結したい」といった状況ならば、SEOコンサル会社を探して依頼を検討してください。
SEO業務の代行
SEO業務の代行サービスでは、SEO対策の実務作業を担当してくれます。代表的なサービスとしては、次のようなものがあります。
サービス名 | サービス内容 |
---|---|
SEOライティング | SEO記事作成の代行サービス |
広告運用 | WEB広告の運用代行サービス |
WEBサイト設計 | WEBサイトの立ち上げから内部設定や構築代行サービス |
WEBサイト解析 | WEBサイトをアクセス解析したうえで、課題を抽出して、適切な施策を提案してくれるサービス |
リンクビルディング | 被リンク施策の代行サービス |
このような代行サービスをSEOコンサルティングとセットで依頼すると、自社サイトに適切なSEO対策を任せることができます。ただし、その分だけ費用がかかりますので注意してください。
その一方で、リンクビルディングのサービスには注意が必要です。Googleは、金銭による被リンクの売買を禁止しています。そのため、「どのように被リンクを構築するのか」を確認してください。現実的には、被リンクを構築するための適切なテクニックは存在します。ただし、「被リンクを直接販売する」ケースは、実質的にルール違反です。
関連記事:被リンクとは
SEOサービスにかかる費用
SEO会社の数は非常に多く、企業側の求める依頼内容により施策内容も変わるため、費用相場は非常に広いのが一般的です。単にSEOコンサルという名目であれば月30万円〜50万円程度が費用感の目安ですが、SEO会社によってはサイトのリニューアルをかけたり、コンテンツ制作を引き受けたりするため費用相場は各企業でさまざまです。
SEO会社の規模によって依頼できる内容も大きく変わるため、費用が安いからといってサービスが悪いとは限らず、高い場合には自社にとってオーバーな依頼をしてしまう可能性があるということをご理解ください。
SEOサービスにかかる費用は、サービス内容やサイト規模によってまちまちです。あくまでも1つの目安ですが、SEOサービスにかかる費用相場は次のとおりです。
サービス内容 | 費用の相場 |
---|---|
SEOコンサルティング | 初期費用:10〜30万円
月 額:20〜50万円 |
WEBサイト設計 | 固定費用:10〜100万円以上 |
コンテンツSEO | 月 額:数千円〜50万円
記事単価:数千円〜10万円 |
内部SEO対策(テクニカルSEO) | 固定費用:10〜100万円 |
外部SEO対策 | 月 額:1〜15万円 |
原則的には、SEO対策の作業をするうえで、SEO会社に発生する人的リソースに基づいて価格設定されます。そのため、サイト規模が大きく、奪取するキーワードの難易度が高いほど、サービス価格は高騰化します。
さらに、SEOサービスの料金モデルとして、下記の2つのパターンがあります。
- 固定費型
- 成果報酬型
関連記事:SEO対策の費用は? Googleで検索上位に表示するための費用を解説
固定費型
固定費型とは、決め打ちでサービス価格が設定されているケース、または、月額料金での契約で費用を支払う料金体型を指します。
原則的に、固定費型のサービスでは、事業計画などをヒアリングのうえで、詳しいSEO対策を提案してくれます。
そして、かかる費用はキーワードの難易度によって変動します。また、結果が出なかった際には、発注側のリスクとなりますので、その分だけ成果報酬型のサービスと比較して安価な料金で設定される傾向にあります。
成果報酬型
成果報酬型とは、狙ったキーワードで上位表示を実現した際に費用がかかる料金モデルのことです。成果報酬型の料金モデルが採用されるのは、数あるSEOサービスのなかでも、SEO外部対策であるケースが大半を占めます。
そして、一般的には、「20位以内」、「10位以内」など、一定の検索順位を奪取した時点で費用が発生します。一見すると、発注者にとってはリスクが低い料金モデルと捉えることもできます。しかし、次のようなケースでは注意が必要です。
- 検索ランクインが続く日数や期間に応じて料金が発生する
このケースでは、半永久的に高額な費用がかかり続けることになります。つまり、WEB広告の出稿を続けることと同じようにランニングコストがかかり続けるということです。そのため、発注の前に、詳しい料金体系について必ず質問してください。そのうえで、費用対効果を考慮してサービスの発注を検討することが大切です。
SEO対策会社を利用するメリット
SEO会社に依頼する最大の利点は、専門知識を基にSEO対策できることから効果をえやすいことです。ただし、それ以外にも、下記のように、副産物的にえられるメリットもあります。
- 自社内にSEOのノウハウが蓄積される
- 最新のWEBマーケティング情報が手に入る
自社内にSEOのノウハウが蓄積される
SEO会社にサービスを依頼すると、プロ視点のテクニックを知ることができるので、自社の知識としてノウハウが蓄積します。
とくに、のちのちは、SEO対策を自社で完結していくこと(インハウスSEO)を考えている場合は、SEOコンサルティングサービスと相性がよいです。
最新のWEBマーケティング情報が手に入る
一般的に、SEO会社は、常に最新のWEBマーケティング情報を把握しています。そして、こうした情報をクライアントに共有して、施策を提案します。
その一方で、自社で最新のSEO情報を追いかけることは、社内の負担になります。SEOサービスを契約すると、こうした自社の負担を軽減しつつ、適切な施策をチョイスすることが可能です。
SEO対策会社に依頼することを検討すべきケース
SEO対策には、向き不向きがあります。自社の環境によっては、SEO対策会社に依頼することを検討してください。SEO会社と相性がよいのは、主に下記のような企業です。
- 自社がBtoB事業を展開している
- 自社が高額商材を扱っている
自社がBtoB事業を展開している
SEO対策とBtoB事業は、非常に相性がよく、高い費用対効果をえられるケースがあります。そのため、自社でBtoB事業に取り組んでいる場合で、なおかつ、自社でSEO対策の成果をだせていないときには、SEO会社に相談することを検討してください。
BtoB市場においては、製品やサービスの購入前に、見込み顧客が綿密な情報収集をする傾向にあります。とくに、その情報源としては、WEBサイトが利用されます。こうした経緯から、SEO対策の存在意義は高く、商談の機会創出に貢献してくれます。
自社が高額商材を扱っている
高額商材を購入するとなると、購入希望者は念入りに下調べをする傾向が強まります。そのため、BtoB商材と同じ理屈でSEO対策が売上に貢献します。とくに、購入意図を的確に捉えたコンテンツを用意できると、購買意欲の刺激にもつながります。
高額商材はその性質上、単価が高いことから、一度の成約でえられる利益が大きく、SEO対策で消費した投資費用を回収しやすいという利点もあります。ただし、高額商材に関連するキーワードの奪取は、極めて高難易度です。そこで、一度、SEO専門の会社に相談することを検討してみてください。
SEO会社への相談前の確認事項
前述したように、SEO会社によってできることは大きく変わります。そのため、相談や依頼する前に社内で確認しておくことでSEO会社の選定がスムーズになります。事前準備をしないまま依頼してしまうことで会社選定を誤ったり、十分な成果が得られなかったりする可能性があるため注意が必要です。
SEOの目的の決定
最初に対象サイトとSEOの目的を明確にする必要があります。SEOの実施により順位の改善やアクセスの増加ができますが、最終的な目的が売上の増加になるのか、ブランディングになるのかで狙うキーワードも施策内容も変わります。流入数をどうしたいのか、売上をどうしたいのかなど数値で出せるものはできるだけ明確に出すようにしてください。
予算の確保
SEO会社によって費用感が大きく異なりますので、提案内容が良くても高額すぎて依頼できなかったり、安価に対応してもらえても効果が出なかったりする可能性があります。設定目標を達成したときの得られる効果と費用対効果を天秤にかけて検討する必要があります。
社内体制の整備
SEO会社に依頼する際に社内にWEB担当者を置かないことがありますが、SEO会社に完全に任せきりにするようでは施策はほとんどうまくいきません。高額な報酬を受け取る代わりにサイト運営を完全に引き受ける会社もありますが、多くのSEO会社は依頼された施策内容以外は実施しませんのでサイト運営という観点ではWEB担当者を設置して運用すべきです。
インハウスSEOの検討
SEOをSEO会社に依頼するという対応は間違ってはいませんが、簡単な施策であればインハウス(内製化)で行うという手法もあります。SEO対策の手法はインターネット検索で出てきますのでSEO会社に依頼するほどの内容でない場合には自社内で完結させることも可能です。ただし、SEOを行うには最低限の知識が必須になってきますので、WEB制作やSEO関連の業務を経験者に依頼するという形を取り、外注するコストと内製化で得られる利益を比べたときに問題ないと判断できる場合に限られます。
SEO対策を完全内製化している企業もありますが、SEO経験者に依頼していることがほとんどですので、知識がないスタッフで内製化しようとしても多くの場合で失敗してしまいます。
SEO対策会社を選ぶ前に知っておくべきこと
SEO会社を選ぶ前に知っておくべきこととして、次のようなことが挙げられます。
- SEO対策の効果が出るまでには長期間かかる
- SEO会社は「評判」や「信頼性」で選ばれる傾向がある
- 自社の目標達成を見越してSEO会社を決めるべき
SEO対策の効果が出るまでには長期期間かかる
通常、SEO対策で効果をえられるまでには、長期の期間を要します。
世界的にも有名なSEO会社のAhrefs(エイチレフス)の調査によると、検索エンジンで上位表示されているWEBサイトにおけるドメインの平均年齢は650日であることがわかっています。さらに、上位のサイトになるにつれて、ドメインの平均年齢が高くなっているようです。
引用:Ahrefs |How old are the atop-ranking page?
このことからもわかるとおり、上位表示されているサイトは、長期間運用されている傾向にあります。「SEO対策には長期の期間がかかる」ことを踏まえて、SEO会社に依頼するか否かを判断してください。
関連記事:Ahrefsとは
SEO会社は「評判」や「信頼性」で選ばれる傾向がある
SEOサービスの利用を検討している見込み顧客は、評判や信頼性でSEO会社を決める傾向にあります。
アメリカのデジタルマーケティング会社のWebfxでは、150の会社にインタビューし、SEOサービスの利用者がSEO会社を決める要因に関して、下記図のような結果をえています。
このデータからは、顧客全体のうち31%が、信頼できる人からの紹介(Referral)でSEO会社を決めていることがわかります。次いで、SEO会社による提案(Direct outreach by service provider)が21.60%、オンライン検索経由(Online search)が17%と続きます。
実際の利用者による生の声だけに、信ぴょう性が高いことがSEO会社を決めるうえでの大きな要因となっています。さらに、「自身が信頼できる人」のアドバイスということもあり、後押しとなっています。SEO対策という専門性が高く、かつコストがかかる施策だけに、総じて「信頼性」が重視されているようです。これからSEOサービスの利用を検討している方は、「信頼性」を切り口としてSEO会社を探してみてください。
自社の目標達成を見越してSEO会社を決めるべき
SEO対策とは、検索エンジン上で特定のキーワードで上位表示を促す施策のことです。しかし、検索エンジン上で自社ページが表示されたからといって、自社の利益につながらなければ意味がありません。そこで、重要となるのが目標を設定するということです。
ここで設定する目標とは、最終的に利益につなげるための下記のような工程です。
- 自社サービスに関する問い合わせ回数を増やす
- 自社サービスの資料が請求される回数を増やす
- 自社サービスを提案する商談回数を増やす
こうした目標を達成するために、自社に合ったSEO会社やSEOサービスを検討してください。
SEO対策会社の選び方
適切なSEO会社は、企業によってまちまちです。そこで、次のような手順でSEO会社を選定すると、自社に合った発注先を探しやすくなります。
ステップ1:SEOの基礎知識を身につける
ステップ2:SEO対策の最終目標や予算を定める
ステップ3:SEO会社の利用者による評判をチェックする
ステップ4:複数のSEO会社から資料を請求する
ステップ5:SEO会社との商談時に質問する
ステップ1:SEOの基礎知識を身につける
まずはじめに、SEOに関する基礎知識を身につけてください。最低限のSEO知識を有することで、「SEO対策を実施する目的」や「自社に合うSEO会社」を決めたり判断する材料になります。
とくに、SEO会社を探す過程として、SEO会社と商談することになるのですが、実力がある会社か否かを見極めるうえで役立ちます。
ステップ2:SEO対策の最終目標や予算を定める
SEO対策するうえでは、目標を設定することが重要です。そのうえで、目標達成までの期間やかかる費用を洗い出していきます。
- 目標(コンバージョンや売上)
- 大まかなSEO対策の方向性
- 目標達成に必要な予算
- 目標達成に必要な期間
ステップ3:SEO会社の利用者による評判をチェックする
まずは、発注先の候補となるSEO会社を探していきます。その手法として、実際の利用者による反響をチェックしていくことが挙げられます。具体的には、次のような情報をチェックしていきます。
情報源 | チェックポイント |
---|---|
Googleビジネスプロフィール | SEO会社の情報ページに対する顧客のレビューコメントを閲覧できる |
実名登録型のSNSでビジネスで活用されるケースが多く、SEO会社に対する情報も閲覧できる |
さらに、可能であればSEO会社の利用者に接触を図り、話を聞けると貴重な判断材料になります。
ステップ4:複数のSEO会社から資料を請求する
発注候補のSEO会社を絞れたら、資料を請求して、詳しいサービス内容や費用、契約期間をチェックしてください。
そして、こうした点で不明点をチェックして、商談時に確認するポイントとしてまとめてください。
ステップ5:SEO会社との商談時に質問する
SEO会社との商談時には、事前に用意した疑問点、説明で新たに発生した疑問点を質問してください。
このフェーズにおける質問力では、「ステップ1:SEOの基礎知識を身につける」が生きてきます。具体的に質問すべき点は、次のようなことです。
- 総合的に必要となる費用を明確にする
- 契約期間を明確にする
- 商談相手が自社業界に精通しているか確認する
- 商談相手の成功事例や実績を確認する
- 商談相手が最新のSEO情報を有しているか確認する
このほか、たとえば、SEOコンサルティングサービスのように、6ヶ月以上の長期契約が必要な場合は、商談相手と円滑にコミュニケーションをとれそうか否かも重要なポイントとなります。
SEO会社選定の基準
SEO会社に相談・依頼する前に自社で十分に検討し、それでも外部に依頼するという決定がなされたとき、成果を出すためには自社に合ったSEO会社を選ぶ必要があります。求める内容によって選定基準は変わりますが、次のような事項を確認して選定するようにしてください。
- 実績の確認
- 施策内容の確認
- 伴走可能かの確認
- WEBマーケティング対応の確認
実績の確認
SEO会社はそれぞれ過去の実績を公式サイトや提案資料で共有してくれます。対策したサイトでは何をしたのか、どういう対策だったのか、費用感や体制はどうだったのかを確認することで依頼した場合の対応を事前に確認することができます。
自社と同じ業界での対策経験があるかどうかで施策内容の知見の有無を把握できたり、同じ規模の会社の対策をしたかどうかで大手サイト以外でも効果の出る施策をできるかどうかを確認できたりします。
実績には誰もが知るような企業やサイトが載っていることが多いのですが、大手企業や大手サイトは資本力やサイトの元々の力が強いため小規模サイトと比較するとSEOの効果が出やすい傾向にあります。自社が大手サイトを所有していない場合には、それでも効果が出るのかという判断をするためにも事前に実績を確認するようにしてください。
施策内容の確認
SEO会社の施策内容は前述したようにさまざまですが、大きく分けると内部対策、外部対策、コンテンツ制作の3つです。この中でコンテンツ制作は具体的に見える形での納品がありますのでわかりやすいのですが、内部対策はソースコードの修正やサイト構成の変更、内部リンクの追加など一見するとわかりにくい対策です。外部対策については自社以外のサイトへのアプローチであることから完全に見えないということもあります。
毎月のレポートで成果は見えるものの、具体的に何をするのかについてはわからないまま依頼を継続するのでは、その後の判断も難しくなりますので、具体的にどこをどのように変更して、どのような効果を見込んでいるのかを確認できる体制が必要になってきます。
伴走可能かの確認
SEO対策は非常に重要なWEBマーケティング施策の1つですので、対策内容や知識は自社でも理解する必要があります。継続して外注する場合でも将来的にインハウス化する場合でも対策内容を理解しているかどうかでは長期的な企業成長に影響してくるため、社内にもWEB担当者を設置し、SEO会社と伴走できる対応ができるかどうかの確認はするようにしてください。
WEBマーケティング対応の確認
WEBマーケティングにはSEO以外にもさまざまな取り組みがあります。代表的なものは広告運用、SNS運用、コンテンツマーケティングなどです。SEOを行うことによるデメリットはありませんが、キーワードやターゲットによってはSEOよりも広告やSNSのほうが効果的だったり、並行して行う必要が出てくることがあったりします。
SEO対策しかできない会社に依頼すると、SEOが向いていない業界であってもSEOを推してくる可能性もあるため、WEBマーケティングにかけられる予算次第では一度に依頼したほうが効果が出ることもあります。SEO会社、広告運用会社、SNS運用代行会社にそれぞれ依頼する事も可能ですが、社内での体制が十分に整っていない場合には依頼先が増えることで管理コストが膨らむ原因にもなるためSEO以外の対応範囲についても確認しておくべきです。
SEO会社選定の際の注意点
SEO会社の実績や施策内容を十分に確認していても、一部の悪質なSEO会社は営業手法を工夫して案件を取ろうとします。選定の際には自社に合っている会社を選ぶことが重要ですが、それ以前に次のような施策や営業をしてきた場合には特に注意してください。
- 順位保証
- 被リンクの取り扱い
順位保証
日本ではGoogle、Yahoo!JAPAN、Bingの3つの検索エンジンがシェアのほとんどを占めていますがGoogleとYahoo!JAPANは同じGoogleエンジンを使っていますので、実質的には日本のSEO対策とはGoogle対策のことを指します。そして、Googleは検索ロジックを公開していないため、長年の研究により順位が上がりやすい施策はわかっていても順位が上がることは保証できません。
「必ず上がる」と断言する営業は今ではほとんど見かけなくなりましたが、成果保証のSEO会社や目的に沿っていない順位が上がりやすいキーワードを選んで成果を主張してくるSEO会社もありますので注意してください。
※成果保証のSEO会社すべてに注意が必要とはいえませんが、ロジックとして上がるかどうかわからないものに対して上がったら料金が発生するというのはビジネスモデルとして疑念を持っているSEO会社が多いのも事実ですので、具体的な順位向上や成果創出のためのロジックの確認が必須です。
被リンクの取り扱い
SEOでの外部対策とは被リンク(外部リンク)とサイテーションのことを指します。2010年代は被リンクを強化することで検索順位を大きく上げることができましたので非常に積極的に取られた手法ですが、検索順位の操作につながるという理由で現在では意図的な被リンク増加は評価を下げる要因にもなります。
ただし、被リンクは現在でも非常に重要なSEO対策ですので、被リンク自体が悪いわけではありません。意図的に自社でリンクを増やしたり、低品質なメディアの量産による検索順位操作は非常に危険ですが、外部メディアとの提携や被リンク営業は現在でも積極的に行われる問題のない施策です。外部対策をしてくれるSEO会社には、被リンクをどのように増やすのかというロジックを確認するようにしてください。
悪質なSEO会社を避けるために
SEO対策の良し悪しを測る基準は存在しません。そのため、過去に優れたSEO対策とされていたものも、将来的には悪質なSEO対策と評価されてしまう可能性があります。検索アルゴリズムは進化を続けていますので、順位表示のロジックが変わることで順位変動は常に起こり続けます。また、SEO対策は一般企業による研究による対策であることがほとんどであるため、正解を把握している企業は存在せず、SEO対策については十分な制度が整っているとは言い難いのが現状です。
それでもSEO会社は経験とGoogleの公式見解を元に新しい手法を試すことで生き残っているので、いずれ悪質なSEO会社は淘汰されることが考えられます。
現状、明確にSEO会社を避ける手法というものは存在しませんが、既に挙げた選定基準や注意点を参考にし、SEO業者の利用を検討する(Google検索セントラル)に記載されているような内容を確認することで悪質な会社との取引は避けられるはずです。
特に次のような質問内容はGoogleが公開していることからも参考になる内容です。
- 過去の作業のサンプルと成功事例をいくつか紹介してもらえるか。
- Google 検索の基本事項に準拠しているか。
- オーガニック検索に役立つオンライン マーケティング サービスやアドバイスを提供しているか。
- どのような結果が期待されるかと、その日程、成果はどのように測定するのか。
- 同業種でどのような実績があるか。
- 該当する国や地域でどのような実績があるか。
- 外国語サイトの開発について、どのような経験があるか。
- 最も重視している SEO 技術は何か。
- 創業年数はどれくらいか。
- 担当者とどのように連絡をとればよいか。サイトに加えたすべての変更に関する情報、およびアドバイスの内容に関する詳しい情報とその理由を伝えてくれるかどうか。
- SEO 業者があなたの会社とビジネスに関心を持っているか。関心を持っていない場合は、別の SEO 業者を探します。あなたの会社とビジネスに関心を持っている SEO 業者であれば、以下のような質問をするはずです。
参考:https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/do-i-need-seo?hl=ja#choosing-an-seo
怪しいSEO対策会社の特徴
SEO対策には、高度な専門知識が求められる。そのため、SEO知識が浅いクライアントとしては、適切なSEO対策の判断ができません。こうした背景から、不適切なSEOサービスが存在することも事実です。
サービス料金が極端に安い
一般的な費用相場を大きく下回るSEO対策に注意してください。
適切なSEO対策のための調査や作業には、相応の工数や時間がかかります。そして、SEO会社としては、その実務に一定の人的リソースを割くことになります。要するに、極端に安い価格のSEOサービスでは、SEO会社のビジネスが成立しないということです。
つまり、適切で効果を見込めるSEO対策を実施してくれる可能性が低く、最悪、ブラックハットSEOを組み込まれる恐れさえあります。
契約期間や費用が不透明
契約期間や必要な費用が不透明の場合は注意してください。
一般的に、SEO対策とは、効果が出るまでに長期間を要します。こうしたことから、月額方式のサービスプランでは、6ヶ月程度の契約期間を設けられています。東京SEOメーカーのSEOコンサルティングサービスや格安SEO対策コースでも、6ヶ月の契約期間でプランを設定しています。
ただし、この契約期間が長いほど、クライアント側に不都合なプランになります。たとえば、SEOサービスの契約期間中は、費用を支払い続ける義務が生じます。そのため、途中で他社サービスに変更するといったアクションを選択できません。こうしたことから、契約期間や総合的にかかる費用について、事前の商談でしっかりと確認することが大切です。
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SEO対策会社のよくある質問
SEO対策会社に関する、よくある質問をFAQ形式でまとめています。
Q:SEO会社を利用した方がよいですか?
Answer)サービス利用を検討している企業の環境によって異なります。
たとえば、次のような環境であれば、SEO会社に依頼する価値があります。
- 社内にWEB担当者を配置しているものの、なかなか結果がでない
- 社内にWEBに詳しい人材がいないものの、SEO対策が急務である
さらに、下記のような商品は、SEO対策と相性がよいです。SEO対策を通じて売上アップにつながる可能性があります。
- 自社がBtoB向けサービスを提供している
- 自社が高額商材を提供している
Q:SEO会社のサービスは怪しいですか?
Answer)SEO会社のサービスは、検証結果の積み重ねで生まれた商材です。そのため、SEO会社の信頼性がなによりも重要です。なかには、怪しいSEOサービスもあります。
SEO対策は、検索エンジンを利用して集客する手法です。そもそも、検索エンジンの検索結果は、検索エンジンの提供者が決定するものです。そのため、確実なSEO対策は存在しません。SEO対策は、あくまでも、検索エンジンの提供者とは無関係の第三者のSEO会社が蓄積したノウハウです。さらに、専門性が高いジャンルであるということから、悪質なSEOサービスの提供者がいることも事実です。
適切なSEOサービスを見極めるうえでは、自社で最低限のSEO知識を身につけて、自衛する心構えも必要です。まずは、下記記事でSEO対策の全体像を把握してください。
関連記事:【2024年最新版】SEOとは? SEO対策のやり方を初心者にわかりやすく解説
Q:おすすめのSEO対策会社は?
Answer)おすすめのSEO会社は、発注側がWEBサイトを運用する目的や状況によって異なります。
たとえば、下記のような要素から自社と相性がよいSEO会社を探す必要があります。
- 自社がWEBを運用する目的
- SEO対策にかけられる予算
- 自社業界
- 自社の社風
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Q:インハウスSEOと相性がよいSEOサービスは?
Answer)SEOコンサルティングサービスと相性がよいです。
SEOコンサルティングとは、クライアントに対して、SEO対策上のアドバイスをするサービスのことです。SEOコンサルサービスを受ける場合は、あくまでもSEOの実作業は自社で進めることになります。そのため、自社にSEO対策のノウハウを蓄積するうえでは、SEOコンサルティングが適しています。
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Q:SEO会社の被リンク施策は危険ですか?
Answer)SEO対策上で、被リンク施策はデリケートな側面を持ちます。そのため、サービス内容をしっかりと把握することが大切です。
Google社は、被リンクの購入を禁止しています。さらに、不自然な被リンクの増やし方、低品質の被リンク集めといった施策に対してペナルティを与えています。ただし、正しい被リンク施策はSEO効果があることも事実です。たとえば、次のような被リンク施策は正しいサービスです。
- 姉妹サイトで相互リンクするなど、ナチュラルな被リンクを設置する
- 被リンクが集まりやすくなるサイトを構築する
- 企画記事や企業間コラボ企画などを通じて、能動的に被リンクを集めるように働きかける
まとめ
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