リストマーケティングとは?メリットと成果を上げる方法を解説
WEBマーケティングの業務は多岐におよぶため、セールスにあまり時間がかけられないで困ることがあるのではないでしょうか。このような場合、セールスを効率よく行うためのリストマーケティングが1つの解決策です。
リストマーケティングとは
リストマーケティングとは、集めた顧客情報に対してセールスをおこなうことです。
この集めた顧客情報のことをリストと呼んでおり、通常は次の2種類に分類できます。
- 見込み客リスト
- 顧客リスト
見込み客リストとは、自社に対して資料請求やお問い合わせなどはしてくれたものの、まだ商品の購入にはいたっていないリストのことです。一方顧客リストとは、すでに何らかの商品を購入しているリストです。
リストマーケティングでは、この両方のリストに対してセールスをおこないます。見込み客リストに対しては初回購入を促し、顧客リストに対してはリピート購入を促します。
メールマーケティングは、リストマーケティングの一部です。リストマーケティングとは言葉の通り「リスト」を活用した「マーケティング」を意味します。手法は、メールマーケティングの手法でも良いわけです。
リストマーケティングのメリット
リストマーケティングにはどのようなメリットがあるのでしょうか。リストマーケティングを導入するか迷っているWEB担当者にとっては、興味ある内容だと思いますので、ここで整理してお伝えします。
効率よくセールスできる
リストマーケティング最大のメリットは、コンバージョン獲得までの一連の流れを自動化して効率化できることです。
対面型で営業をするなら、一件一件顧客と予約を取って時間を調整し、直接話しをする必要があります。移動に時間をとられることもあると思います。仮に、Zoomなどを使ってオンライン営業するとしても、準備等の手間がかかるのは同様です。
一方、リストマーケティングによるメール営業なら、対面型営業に必要だった時間は大幅に短縮されます。
なぜなら、メールを一通作成するに仮に1時間程度を要したとしても、そのメールを1,000人でも、10,000人にでも同時に配信することが可能だからです。
これはつまり、複数人に対して同時にセールスができるということです。また、一度作成したメールは、ステップメールなどを利用することにより、繰り返し使用することができます。
低コストで運営できる
リストマーケティングは低コストで運用できます。例えば、メールを数千通送るとしても、それにかかる費用は基本的に配信ツールに支払う金額のみだからです。
通常、リスト数が増えれば増えるほど、コストパフォーマンスが上昇するのもメールマーケティングの特徴の1つです。
顧客育成を自動化できる
リストマーケティングは、顧客育成を自動化できます。
例えば、自社の魅力や商品を使用したイメージなどをコンテンツ化した複数のメールを作成します。そして、それをステップメールで配信するよう設定すれば、顧客育成が自動化されます。
このように、顧客育成に対しての労力は大幅に削減できます。
効果改善がしやすい
リストマーケティングは、効果改善がしやすいです。メール解除率や開封率を数値で分析できるため、どこを変えれば効果を高められるかすぐに把握できるからです。
例えば、商品を使用したビフォー&アフターのコンテンツを送ったときにメール解除率が高いということが判明すれば、その該当メールを改善すれば良いと判断できます。
このPDCAサイクルを繰り返していくことで、リストマーケティングの効果を最大限高めることができます。
継続するほど収益が増える
リストマーケティングは、継続するほど収益が増えていきます。なぜなら、時間と共にリスト数が増えていくからです。
リストマーケティングでは、1,000人に対してメールを送るのも、10,000人に対してメールを送るのも労力は変わりません。しかし、単純計算でリストが10,000人の方が効果は10倍見込めます。
リスト数を着実に増やしていけば、それだけ手にする収益が増加します。
リストマーケティングのデメリット
リストマーケティングは、メリットだけではありません。デメリットもあるため、自社で導入する際には、この両方を踏まえて検討してください。
仕組みを構築するまで時間がかかる
すでに自社に顧客リストがある場合は、すぐにリストマーケティングを始めることができます。しかし、リストがない場合や不足している場合は、顧客リスト集めることからはじめる必要があるため、本格的にマーケティングが稼働するまで一定時間かかります。
このようにリストマーケティングは、長期的視点で取り組む必要があります。
リストの情報が漏れると会社の信頼が下がる
万が一、リストの情報が漏れてしまうと顧客に対して損害を与え、会社の信用を失う可能性があります。
そのため、リストマーケティングに取り組む前に、セキュリティ対策を万全に施してください。情報漏洩の多くは人為的なミスが多くを占めているため、情報管理責任者を選定しておくことが望ましいです。
リストマーケティングの手順
実際に自社でリストマーケティングに取り組む場合、どのような手順で進めれば良いのかステップバイステップでお伝えします。
Step1:リストを集める・整理する
リストマーケティングでは、最初にリストを集めたり整理する必要があります。
これまで自社に問い合わせをしてくれた見込み客や、名刺交換をおこなった人のリストをExcelなどにまとめていきます。
新規でリストを集める場合は、専用のランディングページや登録フォームなどを準備します。その後、WEB広告やオウンドメディアなどで告知してリスト収集に取り組みます。
Step2:育成
集めたり整理したリストに対して、実際にメールを配信します。配信するコンテンツがセールスばかりでは、すぐに解除されるので注意してください。
育成の段階では、顧客に役立つ情報を中心にメール配信するのが望ましいです。例えば次のようなトピックが考えられます。
- 業界の動向・最新情報
- 商品の活用法
- 無料でできるハウツー情報
- 顧客の疑問点に答えるQ&A
業界に応じてどのようなコンテンツが良いかはケースバイケースですが、顧客が喜んでくれる内容を届ける点は共通です。
Step3:セールス
顧客育成が進めば、自社の商品を販売していきます。特別なキャンペーンを企画したり、商品の魅力をあますことなく伝えていく必要があります。例えば次のようなトピックを配信します。
- 商品のメリット
- メールを読んでいる人だけの割引価格
- キャンペーンの趣旨
- お客様の声
- 商品を購入した際の保証内容
また、リストマーケティングでは、一度のセールスで購入にいたらなくても心配いりません。配信解除されない限りは、いつでもセールス目的のメールを送ることができるからです。
リストマーケティングの成果を高めるポイント
上述したとおり、リストマーケティングは3つのステップで進めていきます。実際にこのステップを踏む際には、次の4つのポイントを抑えて進めるようにしてください。
リストの情報更新
リストマーケティングでは、常にリスト情報を更新する必要があります。なぜなら、リスト情報が古くなると次第にセールス効果を失うからです。逆にリスト情報を更新していれば、高い反応率を維持できます。
例えば、1年、2年とリストマーケティングをしていれば、途中で顧客のメールアドレスが変わることがあります。
このような場合は、新しいメールアドレスを登録し直してもらう必要があります。こういった情報の更新を常におこなうようにしてください。
育成やセールスの自動化
リストマーケティングにおけるメールマーケティングでは、顧客育成やセールスを自動化させることが大切です。自動化させることでWEB担当者の労力を減らし、効果の高いメールマーケティングの実施が可能だからです。
ツールとしてはステップメールを中心に自動化します。ステップメールとは、事前につくったシナリオに沿って、指定したタイミングで顧客にメールを届けるシステムのことです。
継続的なアプローチ
リストマーケティングで重要なポイントの1つは、継続することです。今すぐ購入にいたらなくても、メールを通して関係性をつくっておけばいずれ購入につながる可能性があります。
顧客は、自社の都合が良いタイミングで購入してくれるとは限りません。
自社のメールを読んでいく内に次第に興味が刺激され、顧客の都合の良いタイミングで商品を購入してくれます。そのため、継続してコンタクトをとるようにしてください。
セールスとコンテンツのバランスを調整
今すぐ売上を上げたいと思っても、セールスが続かないよう配慮します。コンテンツが少なく、セールスの内容ばかりだと顧客はメールの配信を解除するからです。
例えば、雑誌を購入したとき、記事が少なく広告ばかりなら継続して購読することもないと思います。メールマーケティングでも同様です。
顧客としては、ユニークで有益なコンテンツを知ることによってその会社を信用し、購入を決断します。コンテンツとセールスのバランスに配慮してメールを配信してください。
リストマーケティングを実施する際の注意点
ここでは、リストマーケティングを実施する際の注意点をお伝えします。気をつけておくべきことは次の2点です。
- 同時に新規リストを集める
- リストに登録してもらう情報を厳選する
同時に新規リストを集める
リストマーケティングを実施する際には、同時に新規リストの収集をおこなうのを忘れないようにしてください。
どんなに注意してメール配信をおこなっても、一定数の解除は避けられないからです。また、新規リストの獲得が進めばメールマーケティングの効果が高まるという理由もあります。
ただ、どのようにして新規リストを収集していけば良いのかという疑問もあると思いますので、いくつかの方法をまとめておきます。
アンケートをおこなう
オンラインでもオフラインでも、アンケートをおこなうことでリストを収集することができます。
ただし「アンケートに答えてください」と依頼するだけでは、なかなか回答が集まらないので特典などをつけるのが現実的です。アンケートをする際には、メール配信をしても良いという承諾をもらうことも忘れないようにしてください。
メールマガジンに登録してもらう
オウンドメディアなどで、メールマガジンの登録フォームを設置しておきます。そうすることによって、情報を求めている顧客リストを集めることができます。
ホワイトペーパーを配布する
ホワイトペーパーとは、企業が業界の市場環境や技術動向などの調査をおこないまとめたものです。こういった公共性の高い情報は、多くの人が欲しいと感じます。
このようなホワイトペーパーを用意し、それを無料で提供する代わりにメールアドレスなどの情報を受けとるようにします。
広告を利用する
費用はかかりますが、WEB広告を出してリストを収集するというのも1つの方法です。事前に自社で1リストを獲得するのにいくらまでの広告費をかけることができるのかを計算したうえで進めてください。
WEB広告には、次のような媒体があります。
- Google広告
- Yahoo!広告
- Facebook広告
- TikTok広告
- ディスプレイ広告
さまざまな媒体がありますので、自社にあったものを選択してください。
ジョイントする
直接競合しない他社とジョイントして、リストを収集することができます。他社が配信しているメールなどで自社のことを紹介してもらえれば、顧客が興味を持ってくれる可能性があるからです。
ジョイントする場合は、その会社に連絡をとり自社の紹介をして欲しいことを伝えます。また、紹介してくれる代わりに、自社のメールでもその会社のことを伝えるなどの条件を提示すれば話しを進めやすいです。
リストに登録してもらう情報を厳選する
メールマーケティングでは、リストを収集する際にどこまでの顧客情報を登録してもらうのかが重要です。
項目が多すぎれば登録のハードルが上がり、リスト収集の効率が下がります。しかし、登録情報が少なければ、十分なセールスができない可能性もあります。
リストに登録してもらう情報が多すぎても少なすぎても、メールマーケティングがうまく稼働しないので注意してください。
一般的に、リストに登録してもらう情報は次のような項目があります。
- メールアドレス
- 氏名
- 企業名
- 役職
- 住所
- 電話番号
- 自社を知ったきっかけ
上記の項目から、自社に必要な情報を選別して登録フォームをつくるようにしてください。
また、登録項目に悩んだ場合は、テストをおこなう必要があります。リスト登録してもらう項目を増やすことで登録率がどの程度変化するのかや、メールマーケティングの運用効果などを総合的に判断して決めます。
まとめ
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