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【中小企業も注目】コアコンピタンスの概要や設定手順などを徹底解説

【中小企業も注目】コアコンピタンスの概要や設定手順などを徹底解説コアコンピタンスとは、企業が競合他社に対して圧倒的に優位に立つための、独自の技術やノウハウを集積した中核となる部門や能力のことです。

この概念は、経営学者のゲイリー・ハメルとC.K.プラハラードによって提唱されました。コアコンピタンスは、企業が長期にわたって安定的に成長するために重要な要素です。

経営のみならず、人事開発やマーケティングの面からも重視されているコアコンピタンス。大企業だけでなく、いまやコアコンピタンスは中小企業を含めてすべての企業に必要と言っても過言ではありません。

 

この記事では、ポイントと理解しておくべき担当者、実践するステップなどを解説します。最後には企業の実例も紹介するので、コアコンピタンスを具体的に把握したい人はぜひチェックしてください。

 

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コアコンピタンスとは?

簡潔に言うと、「企業の強み」という意味のビジネス用語です。多数の企業が増えるなかで、その企業ならではの強みがなければ、他社との差別化ができません。主に3つの特徴があります。

  1. 顧客に利益をもたらす能力
  2. 競合他社が真似できない、真似するのが難しい能力
  3. 複数の製品や市場に対応可能な能力

顧客に利益をもたらす能力は、企業が持つ能力が顧客にとって価値があるものでなければなりません。顧客にとって意味のある利益や価値を提供することが求められます。次に、競合他社が真似できない、真似するのが難しい能力がコアコンピタンスとなります。他社が簡単に模倣できない、独自のものである必要があります。これにより、企業は競争優位性を保つことができます。最後に、 企業の持つコアコンピタンスは、一つの製品やサービスに限定されず、多様な製品や市場に応用可能であることが重要です。

 

コアコンピタンスの必要性

コアコンピタンスの必要性は、現代のビジネス環境において企業が競争優位を確保し、持続可能な成長を遂げるために非常に重要です。
コアコンピタンスは、他社との差別化を可能にし、企業が独自の価値提案を通じて顧客の注意を引くことを助けます。また、 独自の技術やノウハウは、模倣が難しく、企業が長期にわたって競争上の優位性を保つための基盤となります。コアコンピタンスは、異なる製品や市場に応用可能であり、企業が新しい市場に進出する際の柔軟性を提供します。

企業が提供する独自の価値は、顧客満足度を高め、リピート購入やブランドの忠誠心を促進します。 コアコンピタンスは、企業の戦略的方向性を決定し、長期的なビジョンと目標達成に寄与します。
これらの要素は、企業が安定した成長を続け、変化する市場環境に適応するために不可欠です。そのため、企業は自社のコアコンピタンスを明確にし、それを維持し強化することが求められます。

 

ケイパビリティとの違い

コアコンピタンスとケイパビリティは、企業の競争力に関連するが、異なる概念です。
コアコンピタンスは、企業が持つ特定の技術やノウハウ、知識、経験などを指し、特定の分野で他社と差別化を図る要素です。これは競争優位性を高める上で重要な役割を果たします。 一方、ケイパビリティは、組織全体が持つ一定の能力や資源、組織内の構造やプロセスなどを指します。
コアコンピタンスは、他社が容易に真似できない、独自の強みとしての能力です。これにより、企業は市場での競争上の優位性を確立します。 ケイパビリティは、企業が持つ、あるいは得意とする組織的な能力を指し、外的環境に関わらず、持続的な事業を作り上げることができる強みです。

コアコンピタンスは、複数の製品や市場に応用可能な能力であり、企業の長期的な成長と発展に寄与します。 ケイパビリティは、組織の持つ能力として広く、企業の業務遂行やバリューチェーン全体にわたる開発に投資できる基盤を提供します。

これらの違いを理解することは、企業が自社の強みを明確にし、戦略的な方向性を決定する上で非常に重要です。コアコンピタンスは企業の中核となる独自の能力を、ケイパビリティは組織全体の能力を指すという点で異なります。

 

中小企業のコアコンピタンス

先述したように、コアコンピタンスは大企業だけでなく中小企業にも必要です。ここでは、実践するためのステップについて解説します。中小企業は以下のような3つの手順で、独自の強みを明確にして、市場への接点を作りましょう。

 

顧客のベネフィットと強みを洗い出す

最初に、顧客のベネフィットと自社の強みを洗い出しましょう。ベネフィットとは商品が生み出すプラス要素のことで、商品自体の特性とは異なります。

たとえば、とある自動車の安全装置という機能を特性・メリットとする一方、「子どもを安心して車に乗せたい」という想いに応えられる点はベネフィットと言えます。特性やメリットに留まらず、顧客のベネフィットまで洗い出すことで、求められる企業になれるでしょう。そして、ベネフィットに応えられる自社の強みがあるか洗い出します。

 

顧客のベネフィットに沿うように強みを徹底的に強化する

自社の強みを洗い出したら、その強みを徹底的に強化しましょう。もしも強みが複数見つかったとしても、強化する強みの数は絞ることをおすすめします。中小企業は資源やコストに限りがあるため、すべての強みを強化する余裕はあまりないでしょう。仮に強みを3つ見つけた場合でも、3つそれぞれに資源やコストを分散投資すると、全部が中途半端なまま強化されないというリスクが考えられます。強みの強化の際に大切になるのが「選択と集中」です。選択と集中とは、特定の分野や事業に資源を集中させる経営戦略で、もう古いというイメージを持っている人もいるかもしれません。しかし、中小企業は選択と集中の経営戦略が必須とも言えます。限られた全リソースを集中させてこそ、大企業が参入しづらい・競合に勝てる強みが作れるからです。リスクヘッジがしづらい・失敗した際のリスクが大きいなどのデメリットはありますが、確固たるコアコンピタンスを作るには、選択と集中は避けて通れないでしょう。

 

強みを活かせる市場と接点を作る

資源やコストを集中させて強みを強化したら、市場との接点を作ります。

企業や製品があふれ、顧客が求めるベネフィットのレベルが上がる昨今、ライバルが多い市場に参入することは得策ではないでしょう。

自社の強みをどの市場で活かすかは、唯一無二のベネフィットや立ち位置を確約できるかどうかを大きく左右します。

たとえば、黒物家電で活かせる小型化技術を別の家電の事業に導入しても、効果はいまいち発揮されません。

適切な市場を把握するためには、グループウェアを導入し、社員がいつでも詳細な顧客情報を入手できる環境が大切です。

 

コアコンピタンスの実践例

ここではコアコンピタンスを実践した企業の実例について3つ紹介します。
企業の規模だけでなく、どのようなベネフィットや経営戦略を軸にしているかにも注目しましょう。

 

Apple

Apple

AppleはiPhoneやiPadなどの製品を代表とした有名企業です。
Appleは以下の3点を軸にして、独自の強みを確立させました。

 

軽量で上質なハードウェア

スマートフォンに限らず、あらゆるハードウェアは軽量化が進んでいます。
ただ軽いだけのスマートフォンではなく、機能性も重視しているため、「軽くて使いやすい」という製品によってAppleはコアコンピタンスを確立しました。

また、1台のスマートフォンの中に音楽や動画、書籍などを詰め込むことでも軽量化が可能になりました。

「iPhoneさえあれば、本や音楽プレーヤーを持ち運ぶ必要がない」という点は、Appleならではの強みと言えるでしょう。

 

厳選されたメイン製品

AppleにはiPodやiPadなどの製品がありますが、メインはiPhoneとパソコン(プロ用と家庭用それぞれデスクトップとラップトップ)のみです。

従来の10種類以上のラインラップをジョブズがiPhoneと4種類のパソコンに厳選したおかげで、ユーザーの選択をシンプルにすることに貢献しました。

また、厳選した製品のみを製造することで、「Appleの製品は一つひとつ丁寧に作られている」というブランディングにも繋がっています。

 

唯一無二のデザイン

Apple製品は多少のカラーバリエーションはあるものの、基本的にはシンプルなデザインです。
インターフェースだけでなく無駄な機能もそぎ落とし、ユーザーそれぞれにぴったりの快適さを提供しています。

スタイリッシュなデザインと、スムーズな使い心地はApple独自の強みでしょう。

 

ナイキ

Nike

スポーツシューズで有名なナイキは、ブランドという点で独自の強みを生み出しました。

 

スポーツだけでなく普段にも使えるデザイン

ナイキが人気な理由は、運動靴だけでなくファッションとしても取り入れやすいデザインにあります。

1987年に登場した「エアマックス」は、着地時の衝撃を抑える独自の機能性に加え、当時は貴重であったファッション性も相まって、社会現象にもなりました。

 

開発力

ナイキはエアマックスのほかにも、ワッフルソールなど独自の高度な技術によって、多くの人気シューズを生み出してきました。

他社製品とは一線を画す高度な技術は、ナイキのコアコンピタンスです。

 

アナログとデジタルの融合

2006年にアメリカのAppleとコラボした「Nike+iPod Sport Kit」は、音声機能やデータ記録機能が付いた画期的な商品です。

シューズにセンサーを装着し、レシーバーをiPodに取り付けると、ランニング中に音声アドバイスを貰えます。

さらに、走行距離や平均時速をアプリでチェックできる機能も付いており、ランナーにとっての唯一無二の価値を提供しています。

 

ネスレ日本

Nestle

カフェオレやコーヒーなどで有名なネスレ日本は、製造過程をコアコンピタンスと位置づけています。

 

SCMの連携

サプライ・チェーン・マネジメント部門において、営業やマーケティング、生産の安定した連携が強みです。

商品を企画して実際に消費者の手に渡るまでは一度もストップさせられない製造過程を安定して運用し続けられるという点は、決して簡単ではありません。

他社のメーカーなどと比較しても、サプライチェーン体制は、消費者の満足度をアップさせられる強みと言えます。

 

Q&A

 

Q:コアコンピタンスとは?

Answer)その企業ならではの強みです。
主に技術や能力、知識における強みを差し、製造過程や自社製品などが当てはまります。

 

Q:コアコンピタンスとケイパビリティの違いは?

Answer)コアコンピタンスが技術・能力・スキルであるのに対し、ケイパビリティは総合力という位置づけになります。

自社の強みを活かせる市場を絞り、適切に発信するような力をさします。

 

Q:コアコンピタンスを理解しておくべき人は?

Answer)技術職に直接関係する人だけでなく、人材開発・マーケティング・経営にかかわる人も理解すべきと言えます。

コアコンピタンスを理解している人材が増えると、企業全体で効果的に取り組みやすくなるでしょう。

また、強みを確立したあとに適切に発信するために、市場やターゲティングに詳しいマーケターも必要不可欠です。

そして、人材やコストなどの資源を最大限効果的に活かすためには、効果的な経営が欠かせません。

 

Q:中小企業もコアコンピタンス経営をすべき?

Answer)顧客のベネフィットが多様化し、ライバル企業が増えている昨今、中小企業も取り組む必要があります。

大企業と比べて各リソースが限られているため、手当たり次第に複数の強みを強化するのではなく、選択と集中が必要となります。

1つでも大きく中核となる強みを作っておくことで、ライバルや大企業に勝てる可能性がアップするでしょう。

 

Q:コアコンピタンス経営の手順は?

Answer)最初に、自社の強みについて洗い出します。
自社の強みと顧客のベネフィットを一致させる必要があるので、マーケターは市場について同時に調査しておく必要があります。

次に、洗い出した強みを人手やコストをかけて強化しましょう。

他社に負けないような唯一無二の強みができたら、効果的な市場と接点を作ります。
ライバルが少ない・自社がもたらすベネフィットがまだ浸透していない市場は、自社の強みを活かしやすい効果的なマーケットと言えるでしょう。

 

 

まとめ

この記事では、コアコンピタンスの概要や理解しておくべき立ち位置の人、実践するステップなどを解説しました。コアコンピタンスは企業独自の技術・能力・知識における強みで、他社との差別化を図るために必要不可欠です。経営にかかわる人だけでなく、人材開発やマーケティングに携わる人も理解しておくべきと言えるでしょう。人手やコストに余裕がある大手企業はコアコンピタンスを確立しやすい傾向にありますが、消費者に選ばれるためには、中小企業も確立しなければなりません。中小企業がコアコンピタンス経営をするには、最初に強みを洗い出し、活かせる市場を調べるところから始めましょう。そして、全リソースを集中させて強みを強化し、適切な方法で発信してください。

 

 

この記事の監修者

SEOコンサルタント

アドマノ株式会社 代表取締役 天野 剛志

日本大学法学部卒業、広告代理店で12年間働いている間、SEOと出会い、SEO草創期からSEO研究を始める。SEOを独学で研究し100以上のサイトで実験と検証を繰り返しました。そのノウハウを元に起業し現在、11期目。営業、SEOコンサル、WEB解析(Googleアナリティクス個人認定資格GAIQ保持)コーディング、サイト制作となんでもこなす。会社としては今まで2000以上のサイトのSEO対策を手掛けてきました。

監修者:アドマノ株式会社 代表取締役 天野剛志
マーケティングのエキスパート。Googleアナリティクス個人認定資格GAIQ保持。大学では経営法学を専攻。オーストラリア・イタリア・フランス・タイ・カンボジアなど世界各国を旅した後、イギリスで1年半生活し語学力と国際的視野を磨く。日本帰国後は広告代理店で営業を12年経験。SEOは草創期から独学で研究し、100以上のサイトで検証しつつノウハウを蓄積。2012年にSEO専門会社のアドマノを設立。
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