WordPressの多言語化とは?おすすめプラグインも紹介!
訪日外国人の急激な増加に伴い、企業のインバウンド対策も活発になってきています。特に多言語対応の一環で、Webサイトの多言語化に取り組む企業が増加しています。
WordPressの多言語化とは?
WordPressの多言語化とは、Webサイトを複数の言語で表示できるようにすることを指します。これにより、異なる言語を話すユーザーが自分の母国語でコンテンツを閲覧できるようになります。特に訪日外国人の増加やグローバルなビジネス展開を考える企業にとって、多言語対応は重要な要素となっています。
WordPressはその柔軟性と拡張性から、多言語化に適したプラットフォームです。多言語化の方法としては、マルチサイト機能を活用する方法、翻訳プラグインを使用する方法、多言語化対応のテーマを利用する方法、さらにはサーバーを分ける方法などがあります。それぞれの方法にはメリットとデメリットがあり、目的や予算に応じて最適な方法を選ぶことが重要です。
WordPressでWebサイトを多言語化する方法
WordPressでWebサイトを多言語化する方法は複数存在します。
- WordPressのマルチサイト機能を活用する
- WordPressの翻訳プラグインを使う
- WordPressの多言語化テーマを利用する
- WordPressのサーバーを分ける
ここでは、代表的な方法について解説します。
WordPressのマルチサイト機能を活用する
WordPressの多言語化を実現する方法の一つとして、マルチサイト機能を活用する方法があります。
マルチサイト機能を使うことで、一つのWordPressインストールで複数のサイトを管理することが可能になります。これにより、各言語ごとに独立したサイトを作成し、それぞれのサイトで異なるコンテンツやデザインを設定することができます。
マルチサイト機能の設定は比較的簡単で、まずはWordPressの設定ファイルである「wp-config.php」に特定のコードを追加する必要があります。その後、管理画面からマルチサイトの設定を行い、新しいサイトを追加することができます。各サイトはサブドメインやサブディレクトリとして設定することができるため、SEO対策にも有効です。
WordPressの翻訳プラグインを使う
WordPressの多言語化を実現するための最も手軽な方法の一つが、翻訳プラグインを利用することです。
翻訳プラグインは、既存のコンテンツを簡単に複数の言語に翻訳し、ユーザーが言語を切り替えることができる機能を提供します。以下で、代表的な翻訳プラグインの特徴と利点を紹介します。
まず、Polylangは無料で利用できる人気の高いプラグインです。Polylangを使えば、各ページや投稿を異なる言語で作成し、ユーザーが簡単に言語を切り替えることができます。また、SEO対策にも対応しており、各言語ごとに異なるURLを設定することが可能です。
次に、Translate WordPress with GTranslateは、無料版と有料版があり、Google翻訳を利用して自動的にコンテンツを翻訳します。自動翻訳の精度は高く、手動での修正も可能です。有料版では、SEO対策やカスタマイズ機能が強化されています。
WordPressの多言語化テーマを利用する
WordPressの多言語化を実現する方法の一つに、多言語対応のテーマを利用する方法があります。多言語化テーマは、初めから複数の言語に対応しているため、設定が簡単で、迅速に多言語サイトを構築することができます。
多言語化テーマの利点は、デザインやレイアウトが統一されているため、異なる言語のページ間で一貫性を保つことができる点です。また、テーマ内で翻訳が完了している部分も多く、手間を省くことができます。例えば、メニューやウィジェット、フッターなどの共通部分が自動的に翻訳されることが多いです。
一方で、多言語化テーマを選ぶ際には、いくつかの注意点があります。まず、テーマが対応している言語の数や種類を確認することが重要です。また、テーマの更新頻度やサポート体制もチェックしておくのがおすすめです。特に、頻繁に更新されるテーマは、セキュリティ面でも安心です。
WordPressのサーバーを分ける
WordPressの多言語化を実現する方法の一つに、サーバーを分けるという手法があります。
この方法は、各言語ごとに独立したWordPressインストールを行い、それぞれを別々のサーバーで運用するものです。これにより、各言語サイトが完全に独立して動作するため、パフォーマンスやセキュリティの面でメリットがあります。
さらに、サーバーを分けることで、各言語サイトのカスタマイズや更新が他の言語サイトに影響を与えることなく行えるため、運用管理がしやすくなります。ただし、この方法はサーバーの管理やコストが増加するため、十分なリソースと技術力が必要です。
WordPressでWebページを多言語化する際の注意点
WordPressでWebページを多言語化する際には、次に挙げるような注意点があります。
- 文化や習慣、法律や規制を調べる
- 言語の違いがあることを理解する
- 問い合わせ対応体制を構築する
ここでは、各注意点について解説します。
文化や習慣、法律や規制を調べる
WordPressでWebページを多言語化する際には、単に言語を翻訳するだけでは不十分です。ターゲットとする国や地域の文化や習慣をしっかりと調査することが重要です。
また、法律や規制に関しても注意が必要です。例えば、データ保護法や消費者保護法など、国ごとに異なる規制が存在します。これらを無視すると、法的なトラブルに巻き込まれる可能性があります。
さらに、文化や習慣に配慮したコンテンツ作成は、ユーザーエクスペリエンスの向上にも繋がります。
言語の違いがあることを理解する
多言語化には、言語の違いがある点を理解することが不可欠です。各言語には独自の表現方法や文化的背景があり、それを理解しないと誤解を招く可能性があります。
また、同じ言語でも地域によって異なる表現が使われることがあります。例えば、スペイン語はスペインとラテンアメリカで異なる表現が使われることが多いです。これを考慮に入れずに一律の翻訳を行うと、ユーザーに違和感を与える可能性があります。
さらに、SEO対策の観点からも言語の違いを理解することは重要です。検索エンジンは地域ごとに異なるアルゴリズムを使用しているため、ターゲットとする地域に合わせたキーワード選定が必要です。
問い合わせ対応体制を構築する
多言語化されたWebサイトを運営する際には、問い合わせ対応体制の構築が不可欠です。訪問者が異なる言語で問い合わせをしてくる可能性が高いため、迅速かつ適切に対応できる体制を整えることが重要です。
まず、問い合わせフォームやチャットボットを多言語対応にすることを検討しましょう。これにより、訪問者が自分の母国語で問い合わせを行うことができ、コミュニケーションの障壁を減らすことができます。また、問い合わせ内容を自動翻訳する機能を導入することで、スタッフが迅速に対応できるようになります。
さらに、多言語対応のスタッフを配置することも重要です。特に主要な言語に対応できるスタッフを確保することで、訪問者の満足度を高めることができます。さらに、スタッフが対応できない言語については、外部の翻訳サービスを利用することも一つの方法です。
WordPressの多言語化のおすすめプラグイン
WordPressでWebサイトを多言語化する際には、次のようなプラグインがおすすめです。
- Translate WordPress with GTranslate(無料、有料)
- Multisite Language Switcher(無料)
- MultilingualPress(有料、無料)
- Polylang(無料)
ここでは各プラグインの特徴について解説します。
Translate WordPress with GTranslate(無料、有料)
GTranslateは、多言語化におすすめのプラグインの1つです。
GTranslateはGoogle翻訳を利用して、サイトのコンテンツを自動的に翻訳します。無料版と有料版があり、それぞれ異なる機能を提供しています。
無料版では、基本的な自動翻訳機能を利用することができます。これにより、訪問者は簡単に言語を切り替えることができ、異なる言語のユーザーにも対応可能です。ただし、無料版では翻訳の精度やカスタマイズの自由度が制限されることがあります。
一方、有料版では、より高度な機能が利用できます。例えば、SEOに最適化された翻訳、カスタムドメインの使用、翻訳の手動修正などが可能です。有料版を利用することで、よりプロフェッショナルな多言語サイトを構築することができます。
Multisite Language Switcher(無料)
Multisite Language Switcherは、多言語対応を実現するための無料プラグインです。Multisite Language Switcherを使用することで、各言語ごとに異なるサイトを作成し、それらを簡単にリンクさせることができます。
このプラグインの主な特徴は以下の通りです。
1. 簡単なインストールと設定
初心者でも簡単にインストールして設定できるため、技術的な知識がなくても安心して利用できます。
2.多言語サイトのリンク管理
各言語のサイト間のリンクを簡単に管理でき、ユーザーが言語を切り替える際に迷うことがありません。
3.柔軟なカスタマイズ
各サイトのデザインやコンテンツを自由にカスタマイズできるため、言語ごとに異なるニーズに対応できます。
Multisite Language Switcherは、特に多言語対応が必要な企業や団体にとって非常に有用なツールです。無料で利用できるため、まずは試してみて、自社のニーズに合った多言語化の方法を見つけることをお勧めします。
MultilingualPress(無料、有料)
MultilingualPressは、多言語化において強力なプラグインの一つです。
MultilingualPressは、WordPressのマルチサイト機能を活用して、各言語ごとに独立したサイトを作成し、それらをリンクさせることで多言語対応を実現します。これにより、各言語のコンテンツを個別に管理できるため、SEO対策やユーザーエクスペリエンスの向上にも寄与します。
MultilingualPressの大きな特徴は、その柔軟性と拡張性です。無料版でも基本的な多言語対応機能を利用できますが、有料版にアップグレードすることで、より高度な機能やサポートを受けることができます。
さらに、MultilingualPressはパフォーマンスにも優れており、サイトの速度を低下させることなく多言語対応を実現します。これは、各言語ごとに独立したサイトを作成するアプローチが、データベースの負荷を分散させるためです。
Polylang(無料)
Polylangは、WordPressの多言語化において人気のある無料プラグインです。簡単に複数の言語でコンテンツを作成し、管理することができます。Polylangの主な特徴として、以下の点が挙げられます。
まず、Polylangはユーザーフレンドリーなインターフェースを提供しており、初心者でも簡単に操作できます。言語ごとに投稿やページを作成し、それぞれの言語に対応するメニューやウィジェットも設定可能です。また、言語スイッチャーをサイトに追加することで、訪問者が簡単に言語を切り替えることができます。
さらに、PolylangはSEO対策にも優れています。各言語ごとに異なるURLを生成し、検索エンジンに対して適切にインデックスされるようにします。これにより、多言語対応のWebサイトでもSEO効果を最大限に引き出すことができます。
WordPressの多言語化に関するよくある質問
Q:WordPressの多言語化とは?
Answer)WordPressの多言語化は、WordPress対応のWebサイトを複数の言語で表示できるようにする設置を指します。
Q:WordPressを多言語化する方法は?
Answer)WordPressを多言語化する方法は、WordPressのマルチサイト機能や翻訳プラグイン、また多言語テーマを活用する方法に加え、別のサーバーを立てる方法など多岐にわたります。
Q:WordPressの多言語化の注意点は?
Answer)WordPressの多言語化を行う際の注意点としては、法律や規制、また言語の違いを理解した上での翻訳を行う点にあります。また、多言語化によって、外国語での問い合わせも発生するため、問い合わせ対応の構築なども忘れずに行う必要があります。
まとめ