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日本と海外はどう違う?海外向けのSEOで成功するポイント

円安とインバウンド需要の高まりを背景に、越境EC市場が活況です。多くの企業が海外進出により利益率を向上させ、販売数も増加。事実、越境ECの運送・決済分野で国内最大手の支援企業「BEENOS」によると、円安とインバウンドの好調を受け、2023年第二四半期の流通総額は前年同期比で37.8%増加したと報告しています。

 

amano_portrait一方で、海外進出企業の増加に伴い、競争優位性を高めるためのSEO対策が多くの企業にとって課題となっています。海外と日本の検索エンジンでは事情が大きく異なるため、ターゲット国でどう攻略するかが収益拡大の鍵を握っています。そこで、今回は日本と海外のSEOの傾向の違いをふまえ、海外向けのSEOで成功するポイントをわかりやすく解説します。

 

 

海外SEOコンサルティング

日本と海外のSEOの違い

海外向けにSEOを展開するうえで、まず押さえておきたいのが、同じSEOでも日本と海外で傾向に違いが見られることです。ここでは主な課題を取りあげ詳しく解説します。

 

普及する検索エンジン

1つ目の違いは、普及する検索エンジンが異なる点です。日本ではGoogleやYahoo! Japanが主要な検索エンジンとして広く利用されていますが、国や地域によってその主流な検索エンジンは異なります。

例えば、アメリカやヨーロッパではGoogleですが、中国ではBaidu、ロシアではYandex、韓国ではNaverが主に使用されています。そのため、ターゲット市場で使用される検索エンジンやそのアルゴリズムをゼロからリサーチする必要があります。

また、同じGoogleを使用していても、国によってアルゴリズムはいくらか異なるため、現地の最新情報を掴まなければいけません。

 

広く使われる言語

2つ目は、日本と海外で広く使われる言語が違うことです。言語が違えば、有効なキーワードやコンテンツが別物となります。

SEOでは、WEBサイトを現地語に対応させる必要があります。日本では主に日本語が使われますが、英語やフランス語、中国語など現地で使用される言語で作らなければいけません。

もちろん、機械翻訳を使用することもできますが、文脈やニュアンスを正確に伝えることが難しいため、誤解を招くリスクが高いです。こなれた翻訳がされていないWEBサイトは、SEOで不利になるだけでなく、ユーザーの購入意欲を削ぐ原因となります。

言語が違うため、ターゲットユーザーが使用するキーワードも日本とは異なります。機械的に日本語を現地語に訳するだけでは不充分で、ターゲットユーザーがそのキーワードを使用する文脈やニュアンスまで含めて正確に把握しなければいけません。また、現地の市場調査やキーワードリサーチツール、ネイティブによるチェックなどをおこない、SEOに必要な対策キーワードを選ぶようにします。

 

文化やトレンド

日本と海外では、文化やトレンドも全く違います。SEOで重要な施策のひとつが、記事をはじめとするコンテンツ関連です。このとき、各地の文化をふまえてテキストや画像を作るのがおすすめです。

WEBサイトは、ただ現地の言葉に翻訳したページを用意すれば良いわけではありません。現地の風習や文化、トレンドを踏まえたコンテンツを配信する必要があります。各国のユーザーはそれぞれ異なる価値観や購買習慣を持っており、これを無視したコンテンツは効果が薄くなるからです。

例えば、特定の祝祭日や季節行事に合わせたプロモーション、現地で人気のトレンドやニュースを取り入れたコンテンツなどを用意し、情報を発信する必要があります。
 

海外SEOの成功ポイント

ここでは、海外のSEO対策のポイントを伝えします。異なる検索エンジンの特性に対応するには、ポイントを押さえた計画的なアプローチで臨んでください。それでは、1つひとつ解説します。

 

アルゴリズムの特徴を調べる

ターゲット市場で普及している検索エンジンを確認したら、そのアルゴリズムを調べます。進出予定の国で普及している検索エンジンがどのような点を評価しているのかリサーチしてください。

例えば、同じGoogleであっても、アメリカのGoogleと日本のGoogleでは評価されるポイントが微妙に異なります。繰り返し、現地の検索エンジンを使用し、上位表示されているWEBサイトの特徴やパターンを掴むようにしてください。注目すべき点としては、ページ構造やリンクの質、コンテンツの種類や長さなどが該当します。

 

競合サイトを分析

競合サイトを分析することも重要です。具体的には、競合サイトが発信する情報、販売方法、使用されるキーワード、メタタグ、バックリンクの状況を分析します。

SEO対策では、競合リサーチも重要です。具体的には、競合が対策しているキーワードやWEBデザイン、レイアウトなどを調べます。しかし、海外でそれをおこなうのはハードルが高いです。

例えば、WEBサイトのデザインやレイアウトなどを調べようとしても、日本とは大きく好みが異なるため、競合のどこを真似すれば良いのか判別がつかないこともあります。一定数の競合リサーチを積めば、成功パターンを掴むことが不可能ではありませんが、それには多大な労力と時間が必要です。

商品ページのデザインや購入プロセスなども確認し、できれば一度、競合サイトで実際に商品を購入してみてください。現地市場のトレンドやのニーズを把握するには、実際の購入体験をすることが一番です。

 

WEBサイトをターゲット国に最適化

次のステップは、ターゲット国に適したWEBサイトをつくることです。これは、ターゲット市場で使用される検索エンジンのアルゴリズムに適応するだけでなく、デザインやユーザー体験も現地で好まれるものにする必要があります。

 

例えば、Googleが主流のアメリカとBaiduが主流の中国では、検索エンジンの評価基準が異なるため、それぞれに合わせた最適化が求められます。また、WEBサイトのデザインにおいても、色使いやレイアウト、ナビゲーションのスタイルなど、好まれるものが大きく異なります。

 

現地のトレンドを踏まえたコンテンツを配信

WEBサイトを用意したら、いよいよ現地のトレンドや風習を踏まえたコンテンツを配信します。これは、単に言語を現地のものに翻訳するだけでなく、その国の風習やトレンド、文化に合わせたコンテンツを作成・配信する必要があります。

 

現地のユーザーが興味を持つトピックや季節のイベント、文化的な習慣などを反映したものです。このように、ユーザーが求めている情報を提供し、エンゲージメントを高める必要があるのは日本のSEOと同じです。

 

海外SEOの内製と外注を比較

海外SEOを成功させるには、内製と外注のどちらが適しているかを慎重に検討することが重要です。それぞれにメリットとデメリットがあり、企業の状況や目標に応じた選択が求められます。

 

内製するメリット

海外SEOを内製で進めるメリットは、SEOの知識や技術が社内に蓄積されるため、将来的な施策に活かすことができる点です。内製で海外SEO対策をすれば企業独自のノウハウを深めることができるので、やがてはSEO戦略や戦術を社内の人材だけで構築することができます。

 

内製するデメリット

デメリットとして、軌道に乗るまでのコストや時間がかかることです。現地SEOに関する技術が最初から社内にあるわけではないため、長期的な視点で取り組む必要があります。また、最新のSEOトレンドはどの検索エンジンでも変わっていくため、常に情報を知るためのルートも確保する必要があります。これが確保できなければ、現地の競合に遅れをとったSEO対策をしなければいけません。

 

外注するメリット

海外SEOを外注で進めるメリットは、現地SEOに詳しいプロフェッショナルに対策を一任でき、常に最新の施策を迅速に実施できる点が挙げられます。外部のSEO会社やコンサルタントは独自ルートで現地の情報を収集しているため、トレンドや最新技術に対応した施策をとってくれます。また、社内リソースをそういったことに割く必要がないため、重要な業務のみに集中することができます。これは、競争力の向上や業務効率化に役立ちます。

 

外注するデメリット

外注する際のデメリットは、費用が発生することです。多くの場合、海外のSEO専門家やコンサルタントに委託すれば、相談料や作業費がかかります。特にSEOの場合は、成果が出るまで一定期間がかかるため、継続的な支出が必要です。

 

海外向けSEO会社を選ぶ基準

海外SEO対策を外注する際、どのような基準で選べば良いのでしょうか。ここでは、失敗しないための具体的なポイントを取りあげ解説します。外注先の選択によって、現地市場でのSEO施策の効果は大きく変わります。次のポイントを踏まえて選定してください。

 

ターゲット市場での実績や経験

外注先を選ぶ際のポイントの1つは、ターゲット市場(国)での実績や経験です。例えば、自社がアメリカ市場でのSEO対策をしたいのであれば、外注先がアメリカにおいて豊富な実績と経験を持っていることが肝心です。実績を確認することで、将来どの程度成果を見込めるかを予想しやすいためです。こうすることで、自社が海外SEOに割く予算とえられる成果とを比較することができます。

 

検索エンジンの違いに詳しい

SEO対策をおこなう以上、各国の検索エンジンの違いやアルゴリズムに詳しいことは非常に重要です。これまでお伝えしてきたとおり、各国の検索エンジンはそれぞれ独自のアルゴリズムを持っており、検索エンジンごとに評価基準が異なります。日本のGoogleで有効な方法が、必ずしも通用するとは限りません。自社がターゲットとしている国の検索エンジンに詳しいか事前に確認が必要です。

 

現地ユーザーのニーズを把握している

各国の検索エンジンに詳しいだけでなく、現地のユーザー行動やニーズ、文化的傾向に詳しいことも重要です。現地のユーザーがどのような検索行動をとるのか、何に関心を持ち、どのようなトレンドが話題になっているのかを深く理解していなければ、効果的なSEO対策はおこなえません。文化的背景やローカルなトレンドを踏まえたコンテンツ制作によって初めてユーザーの共感をえ、コンバージョンに結びつきます。

 

以上、3つの点を踏まえて外注先の選定をおこなってください。また、最終的には外注先候補に問い合わせをし、担当者と直接話をすることも大切です。自社のニーズや要望などを整理し、実現可能かどうかを確認してください。

 

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海外SEOのよくある質問

ここでは、海外SEOに関してよくある質問を取りあげ解説します。すでに海外SEOに取り組み成功を収めた企業からも、よく聞かれる点なので、ぜひ参考にしてください。
 

Q:海外SEOとは何ですか?

Answer)海外SEOとは、自社が進出する国で使用される検索エンジンで、上位表示するようWEBサイトを最適化することです。具体的には、ターゲット地域の検索エンジンアルゴリズムに対応したキーワード選定やコンテンツ作成、技術的SEO対策などが挙げられます。

 

参考ページ:海外SEOとは?取り組む手順やアクセスアップの方法など解説

 

Q:海外SNSも運用すべきですか?

Answer)基本的なSEO対策が完了すれば、海外SNSを運用することも検討してください。現地で使用されるSNSを活用すれば、ダイレクトに現地ユーザーにリーチすることができます。ただし、現地で使用されるSNSと日本で使用されるSNSは異なります。SEOと同じく、ターゲット市場でどのようなSNSに人気が集まっているのかを事前に調べてから運用開始してください。

 

参考ページ:海外SNSの運用について解説!国別のポイントや手順などお伝えします

 

Q:米国向けの越境ECで成功するポイントは?

Answer)米国向け越境ECで成功するポイントは、現地ユーザーが持つニーズを理解し、どのような風習や考えを持っているのかを知ることです。また、米国Googleに最適化されたSEO対策を施すことも肝心です。

 

参考ページ:アメリカの越境ECを成功させるには?市場規模やアメリカ進出のポイントを解説

 

Q:英語でSEO対策をする際のポイントは?

Answer)アメリカやイギリス、カナダなど英語が使われる国は多いですが、国ごとに微妙に違いがあるため、ターゲットとなる地域に合わせた修正が必要です。また、日本国内で人気のあるキーワードが、必ずしも英語圏で同じように人気があるとは限りません。現地に合わせたキーワードを選定し、それをWEBサイトで使用するようにしてください。

 

参考ページ:英語のSEO対策とは?日本語SEOとの違いや成功させるコツを解説

 

Q:Shopifyは越境ECに向いていますか?

Answer)Shopifyは越境ECに向いているプラットフォームです。多言語対応や多通貨対応が標準機能として備わっているため、世界中の顧客に対してスムーズなショッピング体験を提供できます。

ただし、多言語対応しているといっても機械翻訳をするだけなので、ある程度越境ECで売上が上がるようになれば、海外向け専用のWEBサイトをつくるようにしてください。

 

参考ページ:Shopifyを使った越境ECのはじめ方!役立つアプリなども紹介

 

 

まとめ

amano_portrait海外SEOで成功するためには、日本のSEOとの違いを理解し、それに基づいた戦略を立てることが重要です。具体的には、ターゲット地域に特化した専用WEBサイトや、現地市場に適したキーワードを選定することは基本です。また、コンテンツはネイティブスピーカーによるチェックを受け、現地の文化や風習に合わせてローカライズするようにしてください。こうすることで、海外SEOで成功するだけでなく、ユーザーからの信頼をえることにもつながります。今回のポイントを押さえ、早速、海外SEOで成功するための一歩を踏み出してください。

 

 

この記事の監修者

SEOコンサルタント

アドマノ株式会社 代表取締役 天野 剛志

日本大学法学部卒業、広告代理店で12年間働いている間、SEOと出会い、SEO草創期からSEO研究を始める。SEOを独学で研究し100以上のサイトで実験と検証を繰り返しました。そのノウハウを元に起業し現在、11期目。営業、SEOコンサル、WEB解析(Googleアナリティクス個人認定資格GAIQ保持)コーディング、サイト制作となんでもこなす。会社としては今まで2000以上のサイトのSEO対策を手掛けてきました。

監修者:アドマノ株式会社 代表取締役 天野剛志
マーケティングのエキスパート。Googleアナリティクス個人認定資格GAIQ保持。大学では経営法学を専攻。オーストラリア・イタリア・フランス・タイ・カンボジアなど世界各国を旅した後、イギリスで1年半生活し語学力と国際的視野を磨く。日本帰国後は広告代理店で営業を12年経験。SEOは草創期から独学で研究し、100以上のサイトで検証しつつノウハウを蓄積。2012年にSEO専門会社のアドマノを設立。
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