ソフトバンク、Perplexityの無料キャンペーンを開始 日本で生成AIの普及が進む見方も
ソフトバンクは、Perplexity社との戦略的提携を発表し、モバイルサービスの顧客を対象として、生成AI検索エンジンのPerplexity Pro（パープレキシティプロ）を1年間無料で利用できるキャンペーンを開始しました。
参考（外部）：注目の生成AI系スタートアップのPerplexityと戦略的提携を開始
携帯会社の大手キャリアの無料キャンペーンとして、Perplexity Proが採用されるだけに、国内における生成AI検索エンジンの普及が進むのではと注目を集めています。
今回は、ソフトバンクとPerplexityの戦略的提携、Perplexity Proの1年間無料キャンペーンの2点について解説していきます。昨今では、生成AIが社会的なキーワードとして捉えられています。とくに、WEB業界の方にとっては関連性が高い話題ですので、しっかりと最新情報をチェックするように努めてください。
生成AI検索エンジンのPerplexityが注目されている
2022年末にリリースされたChatGPTの登場を皮切りに、生成AIの話題が絶えません。そんななか、生成AI検索エンジンとして、Perplexity（パープレキシティ）が注目を集めています。
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もともと、Perplexityは2022年の夏にリリースされていましたが、応答精度が高いなどと評価され、2023年に入ってユーザーを獲得していきました。アメリカでは、多数の出資をえるなどしていてメディアにも取り上げられてきました。2024年6月現在の最新のPerplexity Proでは、複数の大規模言語モデル（LLM）を選択でき、GPT-4o、Claude 3 Opus、Claude 3.5 Sonnetなどを利用できます。
ソフトバンクは、AI技術に力を入れている
その一方で、ソフトバンクは、2024年以降に生成AIに多額の投資をして、さまざまな業務やサービスに取り入れ、長期的に営業利益を伸ばす考えを示しています。
たとえば、同社サービスのコールセンター業務の自動化、国産の大規模言語モデル（LLM）の開発と外販、メディアやサービスとの連動など、多岐の事業で生成AIを取り入れる計画を予定している旨を2024年3月期の決済説明会で公にしています。
▲2024年度では、生成AIの研究開発等の投資として、550億円を計上する予定とのことです。
ソフトバンク、Perplexityと戦略的提携を結び、生成AIの無料利用キャンペーンを実施
ソフトバンクは、生成AIを手がける、アメリカのPerplexity社と戦略的提携した旨を2024年6月17日に発表しました。
参考（外部）：注目の生成AI系スタートアップのPerplexityと戦略的提携を開始
あわせて、同社モバイルサービスのソフトバンク、ワイモバイル、LINEMO（ラインモ）の3ブランドの顧客を対象に、生成AI検索エンジンのPerplexity Pro（パープレキシティプロ）を1年無料で利用できるキャンペーンを同19日に開始しました。
Perplexity Proは、有料サービスで月額2,950円/年額2万9,500円（Android OSの価格）かかるところ、2024年6月19日〜2025年6月18日の期間中のみ無料で利用できます。
キャンペーンページ（外部）：Perplexity Pro | スマートフォン・携帯電話 | ソフトバンク
世界中で高く評価される、生成AI検索エンジンのPerplexityを日本で広める
ソフトバンクは、Perplexity社との戦略的提携に関するプレスリリースの配信にあわせて、発表会を開催しました。発表会では、同社の専務執行役員でコンシューマ事業推進統括を担当する寺尾洋幸氏が登壇して、ソフトバンクが戦略的提携した狙いなどを語っています。
発表会では、同社がこれまでに、Yahoo!検索エンジンやiPhoneなどを日本で広めて、インターネット社会に貢献してきたことをアピールしました。
一方、昨今では、生成AIが注目を浴びています。しかし、現実的には、生成AI技術を使うとなると専門用語が多く、難しい印象を持つ生活者が多いと感じているといいます。そこで、同社のこれまでの経験を活かして、日本のユーザーに生成AI技術のメリットをわかりやすく感じてもらおうと、生成AIサービスに触れる機会を提供することにしたとのことです。
引用：Perplexityとの戦略的提携に関する発表会 – YouTube
そこで、生成AI検索エンジンのPerplexityをキャンペーンのサービスに採用することにしました。Perplexityを採用した理由としては、アプリケーションの評価が高く、クエリ数（利用者数）が多い点を挙げています。こうした評価を持つサービスは、「心地よいユーザー体験」の提供を目指す同社の考えに合致すると判断したようです。
引用：Perplexityとの戦略的提携に関する発表会 – YouTube
生成AIの利用者が急増する可能性も
期間限定ではあるものの、大手携帯会社のキャリアがPerplexityを無償でサービス提供することから、国内における利用者が大きく増加することが見込まれます。
ソフトバンクは、さまざまな属性のユーザーを抱えていますので、これまで生成AIに興味があるものの触れてこなかった層を開拓する力があります。さらにいうと、国内において、Yahoo!検索エンジンやiPhoneの浸透に貢献した実績を持つソフトバンクだけに、Perplexityも大きなブームを生む可能性を秘めています。
また、Perplexityに触れる機会を提供することで、日本人の生成AIに対するリテラシー向上につながります。今回のキャンペーンが契機になり、数年後には、生成AIが身近な存在になっているかもしれません。
SNSでも話題に
Perplexity Proの1年間無料キャンペーン発表後、XをはじめとしたSNSでPerplexityに関する話題が増えました。Perplexityに言及するポスト数の推移をYahoo!リアルタイム検索でみてみると、発表前と発表後では約10倍も増加していることがわかります。
さらに、2024年6月29日時点では、同月における感情割合の半数以上がポジティブなポストで占められています。ポストの内容としては、Perplexity Proの使用感や期待するものが目立ちました。
Perplexity Proの1年間無料キャンペーンに登録する方法
ソフトバンク、ワイモバイル、LINEMO（ラインモ）の利用者は、本キャンペーンを利用できます。具体的には、下記の手順で、Perplexity Proの1年間無料キャンペーンに登録します。
- キャンペーンページにアクセスする
- 「今すぐ申し込む」をタップする
- 「my softbank」にログインする
- エントリーフォームでメールアドレスなど必要事項を記入して「送信する」をタップする
- エントリー用のメールを開いて、申し込み用URLをタップする
- 任意の方法で、「preplexity」にログインする
- 「Continue」をタップして、「Get the iPhone App（iOSの場合）」をタップする
Perplexity Proの1年間無料キャンペーンに登録した後に、Perplexityの使い方に関する情報がソフトバンクからメールで送られてきます。はじめて生成AIサービスを利用する方は、参考にしてください。
Perplexity Proの1年間無料キャンペーンのよくある質問
Perplexity Proの1年間無料キャンペーンに関する、よくある質問をまとめています。
Q:Perplexity Proの1年間無料キャンペーンの対象ユーザーは？
Answer）キャンペーンの対象者は、ソフトバンクユーザーです。厳密には、ソフトバンク、ワイモバイル、LINEMO（ラインモ）の3ブランドの利用者がキャンペーンの対象になります。
Q:Perplexity Proの1年間無料キャンペーンの期間は？
Answer）キャンペーン期間は、2024年6月19日〜2025年6月18日の1年間です。登録した日から1年間ではありませんので注意してください。
Q:Perplexityとは？
Answer）Perplexityとは、2022年夏にリリースされた生成AI検索エンジンのことです。応答の精度が高いなど、アメリカで注目を集めて、ユーザーを獲得していきました。ソフトバンクの発表によると、Perplexityにおける、月間検索クエリ数は2.3億件にのぼるとのことです。
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Q:Perplexityには、どのような使い道がありますか？
Answer）Perplexityは、もともと、Google検索エンジンに対抗するサービスと公言してリリースされたこともあり、検索エンジンの代用として利用できます。既存の検索エンジンと異なる点は、クエリとして質問文を利用できる点、具体的な応答指示を出せる点にあります。
Q:有料版のPerplexity ProとPerplexityの違いは？
Answer）Perplexity Proでは、無料版にはない、次のような機能が搭載されています。
- 大規模言語モデルの変更
- データアップロードの制限なし
- 画像や動画生成
まとめ
ソフトバンクは、Perplexity社と戦略的提携を結んだことを発表しました。あわせて、生成AI検索エンジンのPerplexity Proを1年間無料で利用できるキャンペーンを開始しました。同社は、戦略的提携の狙いとして、難しい印象を与える生成AIが便利であることを国内で広めたいと説明しています。これまでにも、同社は、国内におけるiPhoneやYahoo!検索エンジンの火付け役としての実績を持ちます。それだけに、Perplexityや生成AIの利用者が一気に拡大する可能性があります。
この記事の監修者
日本大学法学部卒業、広告代理店で12年間働いている間、SEOと出会い、SEO草創期からSEO研究を始める。SEOを独学で研究し100以上のサイトで実験と検証を繰り返しました。そのノウハウを元に起業し現在、11期目。営業、SEOコンサル、WEB解析（Googleアナリティクス個人認定資格GAIQ保持）コーディング、サイト制作となんでもこなす。会社としては今まで2000以上のサイトのSEO対策を手掛けてきました。
