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経産省、コンテンツ制作のための生成AI利活用ガイドブックを公表

経産省、コンテンツ制作のための生成AI利活用ガイドブックを公表経済産業省は、オンラインにおけるコンテンツ産業の業界に向けて「コンテンツ制作のための生成AI利活用ガイドブック」を2024年7月5日に公表しました。

 

参考(外部):「コンテンツ制作のための生成AI利活用ガイドブック」を公表しました

 

本ガイドブックでは、ゲーム、アニメ、広告業界における、コンテンツ制作に生成AIを利用する際の方向性や注意点をまとめたものです。経済産業省としては、コンテンツ制作に関わる企業に対して、本ガイドブックを社内ガイドラインに活用することを推奨しています。

 

amano_portrait経済産業省が公開した、コンテンツ制作のための生成AI利活用ガイドブックについて解説します。本ガイドブックは、生成AIでコンテンツを制作する際の指針としての役割を担っていくことになります。生成AIの進化は目覚しく、実際に社内へ導入している企業も増えています。とくに、コンテンツ制作を担当する方は、本記事をチェックしてください。

 

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2023年ごろから日本の政府関係省庁などがガイドラインの策定を開始

2022年に画像生成AIを搭載するDreamStudio、AIチャットのChatGPTなど、生成AIを用いたサービスのリリースが相次ぎ、世界中で生成AIの技術が注目されるようになりました。

 

関連記事:生成AIとは?仕組みや無料で使えるおすすめサービスを紹介

 

日本国内でも、生成AIの利用者が増えています。こうしたことから、2023年ごろから、日本政府はAI戦略会議を開き、国家としての生成AIに対する考え方やガイドラインを発信していくことにしました。

 

たとえば、2024年3月に、文化庁が「AIと著作権に関する考え方について」を公開しました。このほか、同年4月に、経済産業省と総務省が共同で「AI事業者ガイドライン(第1.0版)」を策定しました。5月には、内閣府が「AI時代の知的財産検討会 中間とりまとめ」を公表しています。

 

引用:コンテンツ制作のための生成AI利活用ガイドブック

引用:コンテンツ制作のための生成AI利活用ガイドブック

 

公開された「コンテンツ制作のための生成AI利活用ガイドブック」は、これまでに関係省庁がまとめたガイドラインなどを前提として作成されています。

 

本ガイドブックは、令和5年度コンテンツ海外展開促進事業(コンテンツ産業における先端的技術活用に関する調査)の成果物であり、本事業の報告書と一体の関係にあるとしています。

 

参考(外部):コンテンツ産業における先端的技術活用に関する調査 事業報告書

 

経産省、コンテンツ制作のための生成AI利活用ガイドブックを公表

2024年7月5日に、経済産業省は、「コンテンツ制作のための生成AI利活用ガイドブック」を公表しました。

 

参考(外部):「コンテンツ制作のための生成AI利活用ガイドブック」を公表しました

 

本ガイドブックは、生成AIでコンテンツを制作するにあたって、適切に生成AIを活用してもらうべく、その方向性や法的な注意点を示すものです。とくに、ゲーム、アニメ、広告業界を中心とした、コンテンツ制作に生成AIを導入する事業社に向けたガイドブックとなっています。

 

本ガイドブックの内容と活用方法

本ガイドブックは、次の項目で構成されています。

 

  1. はじめに
  2. 生成AIの利活用ケース 2023 – 2024
  3. 生成AIの活用シーンごとの留意点・対応策
  4. 関係省庁のガイドラインなど
  5. 留意事項・参考情報

 

「2」と「3」の項目が本ガイドブックの本題です。「2」では、ゲーム業界、アニメ業界、広告業界で生成AIが導入された事例を紹介しています。「3」では、生成AIを利用するうえで、法的に注意すべき点と対策がまとめています。

 

「2.生成AIの利活用ケース 2023 – 2024」から読み取るべきこと

「2.生成AIの利活用ケース 2023 – 2024」を読むことで、コンテンツ制作において、具体的にどのような作業を生成AIに任せられるかがわかります。また、生成AIの法的リスクを回避するヒントをえられます。

 

本項目では、ゲーム、アニメ、広告業界の生成AI導入事例が紹介されています。該当業界でコンテンツ作成している場合は、ケーススタディをそのまま自社のコンテンツ作りに反映することも可能です。

 

たとえば「2.生成AIの利活用ケース 2023 – 2024」では、アドベンチャーゲームの開発事例が掲載されています。この項目を読むと、次のようなことがわかります。

 

  • 画像生成AIで、キャラクターデザインのアイデア出し、採用するデザインの候補を絞った
  • 画像生成AIで、2Dアートワーク、3Dアートワークを生成した
  • テキスト生成AIで、ゲームの世界観(ストーリー)の設定を生成した
  • テキスト生成AIで、プログラムコードを生成した

 

同業のゲーム会社としては、「上記のような作業で生成AIを活用できる」と認識できますので、生成AIを実務に落とし込むことが可能です。

 

「3.生成AIの活用シーンごとの留意点・対応策」から読み取るべきこと

本項目を読むと、生成AIを利用することで想定される、法的なリスクを回避するための方法がわかります。

 

「3.生成AIの活用シーンごとの留意点・対応策」では、生成AIを利用する場面と留意すべき点がまとめられています。生成AIを利用した場合の法的な留意点とは、知的財産権、肖像権、パブリシティ権の3つの権利を侵害する行為を指しています。本項目で注意喚起する法律の全体像については、下記画像にまとめられています。

 

引用:コンテンツ制作のための生成AI利活用ガイドブック

引用:コンテンツ制作のための生成AI利活用ガイドブック

 

このうち、本項目では、著作物、登録意匠、登録商標、人の肖像、人の声の権利侵害を避ける手法を詳しく解説しています。

 

一般的に、生成AIでコンテンツ制作するうえでは、有効性を高めるために、独自生成AIの開発や追加学習の工程を経ます。そのため、本項目では、生成AIの開発時、生成AIでコンテンツ制作するときのそれぞれで注意すべき点をまとめています。

 

生成AIの開発時の留意点と対策

下記表は、生成AIの開発時において、本ガイドブックが指摘する留意点と対策をまとめたものです。

 

留意シーン 対策
●       学習用データに著作物を使う ●       非享受目的で利用する

●       著者の利益を損ねる場合は利用しない

 

生成AIでコンテンツ制作するときの留意点と対策

下記では、生成AIでコンテンツ制作するにあたって、本ガイドブックが指摘する留意点と対策をまとめています。

 

留意シーン 対策
●       著作物と生成物に類似性や依拠性がある ●       権利者に許諾をえる

●       検索やツールで剽窃チェックする

●       生成AIの仕様を確認する

●       著作物を彷彿させるプロンプトを使用しない

●       登録意匠や登録商標と生成物が同一、または類似する

●       生成物に他社の商品等表示や商品形態が含まれる

●       権利者に許諾をえる

●       検索やツールで同一、類似するものがないかチェックする

●       生成AIの仕様を確認する

●       登録商標などを彷彿させるプロンプトを使用しない

●       生成画像が人の肖像である ●       権利者に許諾をえる

●       検索やツールで生成画像と人物の同一性をチェックする

●       生成AIの仕様を確認する

●       人物に関するプロンプトを使用しない

●       生成音声が人の声である ●       権利者に許諾をえる

●       検索やツールで生成音声と顧客吸引力を持つ人物の同一性をチェックする

●       生成AIの仕様を確認する

●       人物に関するプロンプトを使用しない

 

本ガイドブックの公開がコンテンツ産業に与える影響

本ガイドブックの公開に対して、SNSでは、コンテンツ産業の関係者から称賛の声が集まっています。

 

具体的には、「具体的な事例つきでわかりやすい」「ケース別に起こりえるリスクに備えられる」といった声が多く、コンテンツ産業の関係者にとって、本ガイドブックが実用的であることが評価されているようです。

 

正しい法的知識が広まる

本ガイドブックには、生成AIで生み出したコンテンツにおける、既存コンテンツの権利侵害を避ける方法が載っています。具体的には、知的財産権、肖像権、パブリシティ権に抵触するケーススタディを交えつつ、その回避方法を解説しています。

 

権利の面でデリケートなコンテンツ産業にとって、正しい法律知識の把握は重要事項です。経済産業省がその方針をまとめたことで、コンテンツ産業の関係者は、安心して生成AIを利用しやすくなりました。

 

コンテンツ産業が活性化される

本ガイドブックでは、すでに、生成AIの導入が進んでいるゲーム、アニメ、広告業界の事例が紹介されています。

 

該当業界だけでなく、コンテンツ制作にかかわるすべての関係者にとって参考にできる内容に仕上がっています。そのため、コンテンツ制作の現場において、生成AIの導入が浸透していく可能性があります。

 

今後は、生成AIに関する法律が整備されていくと見込まれる

2024年5月、政府はAI戦略会議を開き、生成AIのコンテンツ制作に対する法整備を検討していく旨を明らかにしています。

 

イノベーション推進のためにもガードレールは必要。変化に迅速かつ柔軟に対応するため、日本は「AI事業者ガイドライン」に基づく事業者等の自発的な取組を基本。今後、AIに関する様々なリスクや、ソフトロー(規格、ガイドライン等)とハードロー(法律・基準等)に関する国際的な動向等も踏まえ、制度の在り方について検討。

 

引用:AI戦略の課題と対応

 

今回公表されたガイドブックも、生成AIの安全性を担保するための1つの取り組みと位置付けられます。こうしたことから、今後は、生成AIに関する法整備が進んでいくと推測されます。

 

コンテンツ制作のための生成AI利活用ガイドブックのよくある質問

経済産業省が公開した生成AI活用のガイドブックに関する、よくある質問をまとめています。
 

Q:経済産業省が公開した生成AI活用のガイドブックには、何が書かれていますか?

Answer)本ガイドブックでは、生成AIでコンテンツ制作する際の法的な注意点について解説しています。具体的には、既存コンテンツの知的財産権、肖像権、パブリシティ権の権利に対する抵触を回避するポイントがまとめられています。

 

Q:生成AIが制作したコンテンツには、著作権が発生しますか?

Answer)生成AIが制作したコンテンツには、著作権が発生しません。ただし、生成AIのサービスによっては、コンテンツの商用利用が認められないケースがあります。トラブルに巻き込まれないように、商用利用時は、必ずサービスの利用規約を確認してください。

 

Q:生成AIは日本の法律で規制されていますか?

Answer)2024年7月現在では、生成AIを規制する日本の法律はありません。ただし、2024年5月に政府全体で開いたAI戦略会議によると、AI事業者向けに法整備の必要性について言及されています。

 

Q:経済産業省が公開した生成AI活用のガイドブックのデザインを担当するのは誰ですか?

Answer)エンターテインメントとAIに関する情報を発信するモリカトロン社が本ガイドブックの制作に関わっています。同社は、Facebookの公式アカウントにて、行政書類としてはポップなデザインになっていると本ガイドブックについてコメントしています。

 

 

まとめ

amano_portrait経済産業省は、「コンテンツ制作のための生成AI利活用ガイドブック」を公開しました。内容は、生成AIで制作されるコンテンツにおいて、法的なリスクを回避するポイントを示すものです。本ガイドブックでは、ゲーム、アニメ、広告業界を事例に挙げつつ、生成AIが生み出したコンテンツが既存コンテンツの知的財産権、肖像権、パブリシティ権の3つの権利の侵害を避ける方法がまとめられています。コンテンツ制作の関係者からは、「事例つきでわかりやすい」などと実用的に運用できると評価をえています。生成AIでコンテンツ制作することを検討している方は、本ガイドブックに目をとおしてください。

 

 

この記事の監修者

SEOコンサルタント

アドマノ株式会社 代表取締役 天野 剛志

日本大学法学部卒業、広告代理店で12年間働いている間、SEOと出会い、SEO草創期からSEO研究を始める。SEOを独学で研究し100以上のサイトで実験と検証を繰り返しました。そのノウハウを元に起業し現在、11期目。営業、SEOコンサル、WEB解析(Googleアナリティクス個人認定資格GAIQ保持)コーディング、サイト制作となんでもこなす。会社としては今まで2000以上のサイトのSEO対策を手掛けてきました。

監修者:アドマノ株式会社 代表取締役 天野剛志
マーケティングのエキスパート。Googleアナリティクス個人認定資格GAIQ保持。大学では経営法学を専攻。オーストラリア・イタリア・フランス・タイ・カンボジアなど世界各国を旅した後、イギリスで1年半生活し語学力と国際的視野を磨く。日本帰国後は広告代理店で営業を12年経験。SEOは草創期から独学で研究し、100以上のサイトで検証しつつノウハウを蓄積。2012年にSEO専門会社のアドマノを設立。
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