Paid Searchとは?有料検索と自然検索の違いとGoogleアナリティクスの確認方法など徹底解説
Paid Search(ペイドサーチ)とは、リスティング広告や検索連動型広告と呼ばれる有料検索からのセッションの指標です。リスティング広告を訪問したユーザーの行動などが確認できます。Googleアナリティクスを使用することで確認でき、分析することで改善施策を打ち出すことが可能です。Paid Search(ペイドサーチ)を理解することは、広告の効率的な運用につながります。
Paid Search(ペイドサーチ)とは
一般的にPaid Searchはリスティング広告を指します。リスティング広告には検索連動型とコンテンツ連動型の2種類があり、Paid Searchは検索連動型にあたります。
リスティング広告は自社商品の購入につながりそうな検索キーワードを入札形式で値付けをして、そのキーワードに適した広告を出稿します。多い企業だと何十万ものキーワードを購入しており、それだけ効果の高いものだと言えます。
また、Web広告の中でも比較的始めやすく、少ない広告費用で成果が見込めるため、まずはリスティング広告から始める企業は多いですし、テストマーケティング的にSEO対策を始める前にキーワード選定のために出稿することも良いです。
始めるだけであれば、月に数万の予算で、数営業日あれば広告を出稿できます。
ここでは、他のWeb広告とPaid Searchの異なる点について解説します。比較するのは以下の広告です。
- Display広告
- Organic Search
- branded paid search
Display広告との異なる点
Display広告は上記の青枠の広告枠のようにバナー広告の事です。リスティング広告の一種ですが違いがあります。検索行動が終わったあと、訪問したWebサイトやアプリ上にテキストや画像、動画などで表示されるため、バナー広告とも呼ばれています。リターゲティング広告にも使われます。
Paid SearchとDisplay広告には主に2つの異なる点があります。
- 狙うニーズ
- 広告の見た目
それぞれの違いについて解説します。
狙うニーズの違い
Paid Searchの場合、ユーザーが検索したキーワードに関連した広告を掲載しています。つまり、ユーザーが悩んでいる問題に直結した広告を出すことが可能です。したがって、Paid Searchは顕在ニーズに訴えかけています。一方でDisplay広告の場合は、バナー広告としてリターゲティングなどに使われるのでユーザーの検索行動が終了したあとに、Webサイトやアプリ上に訪問したユーザーに向けて広告を掲載します。そして、掲載する広告は検索したキーワードとは関係のないものなので、潜在ニーズに訴えかけています。
広告の見た目
Paid Searchは文章のみで構成された広告を掲載します。それによって、一般サイトと間違えてクリックするユーザーも多いですが、検索したキーワードに沿った広告なので、CV率は高い傾向にあります。
Display広告はテキストや画像、動画を駆使した広告を掲載します。文章だけの広告とは違い、より豊富な表現が可能です。よく目立ち、訴求力が高いので、認知を目的として使われることも多いです。したがって、初見で興味をどれだけ引けるかがとても重要になります。また、検索したキーワードとは関係のない広告という条件のなかで、広告効果を発揮するには動画や画像の編集スキルは重要です。
Organic Searchとの異なる点
Paid searchは有料検索とも呼ばれます。検索エンジンに費用を支払い、検索したキーワードに関連のある広告を検索結果の上部に表示させます。上図の「広告」の2つがPaid Searchで青い枠が自然検索のorganic searchです。
Organic Searchは自然検索とも呼ばれ、費用は掛かりませんが、SEO対策をしたうえで、検索エンジンに評価される形で上位に表示されます。表示される場所は、Paid Searchの下部です。画面を見ただけで違いが分かるように、Paid Search側に広告と表示されます。どちらにも共通している部分は、検索後に文章のみで表示される、という部分です。
branded paid searchとの異なる点
branded paid searchとは、ブランド関連有料検索のことです。指名検索とも言います。例えば、通販で何かを買いたい時に、「amazon」と検索してamazonで購入しますが、この「amazon]が指名検索です。指名検索した時に出てくる有料広告枠をbranded paid searchといいます。Googleアナリティクスでブランド関連有料検索の指数を調べられます。
自社の標品やサービスに興味・関心のある指名検索(自社の名前や、自社の商品名)からのアクセスなのか、悩みを解決するために検索するキーワード(化粧品 おすすめ、など)からのアクセスなのかを分けて計測できます。
有料検索とは
上述したように、有料検索とは、検索結果に連動して表示される広告の事で、リスティング広告、Paid Search(ペイドサーチ)とも呼ばれます。有料検索にはさまざまなメリットがありますが、実装する前にデメリットも知っておく必要があります。
ここでは、有料検索のメリット・デメリットについて解説します。
有料検索広告Paid Search(ペイドサーチ)のメリット
有料検索広告には以下のメリットがあります。
- 時間をかけず検索結果の上位に表示される
- 検索意図に合う広告を表示できる
- リスクが比較的低い(低予算ですぐに出稿できる)
ここでは各メリットについて解説します。
時間をかけず検索結果の上位に表示される
有料検索広告は検索エンジンに費用を払うことで、時間をかけずに狙ったキーワードで上位表示ができます。自然検索で上位表示を狙うならSEO対策が必要になります。SEO対策には時間がかかり、長ければ上位表示までに半年や1年かかる場合もあります。このように自然検索で上位表示させる手間や時間を考えると、非常に魅力的なメリットと言えます。
検索意図に合う広告を表示できる
有料検索広告を使用することで、検索意図に合った広告の表示が可能です。キーワードに適した広告を出稿するので、実際にそのキーワードで悩んでいるユーザーをターゲットにできます。そのため、高いCV率が見込めるので大きなメリットと言えます。
リスクが比較的低い
有料検索広告は、クリック課金方式で出稿できるのでリスクが比較的低いです。クリック課金方式とは、広告がクリックされるたびに料金が発生する仕組みのことです。したがって、高い費用を投じたのに全くクリックされないといったリスクを回避できます。また、最低出稿額が定められていないので、数百円から始められます。このように、比較的低リスクで始められるのもメリットの1つです。
有料検索広告Paid Search(ペイドサーチ)のデメリット
有料検索広告のメリットについて解説しましたが、以下のようなデメリットもあります。
- 継続的に費用が掛かる
- 広告を嫌うユーザーが一定数いる
- 専門知識が必要
ここでは、各デメリットについて解説します。
継続的に費用が掛かる
有料検索広告は、始める時には比較的リスクは低いです。しかし、運用し続けるには、継続的に費用が掛かります。自社で行えば一切費用が掛からない自然検索と比較すると、有料検索広告で効果を継続し続けるには、費用を払い続ける必要があります。また、配信を停止した場合、検索結果には表示されなくなります。したがって、停止した以降の効果は全く見込めません。
広告を嫌うユーザーが一定数いる
有料検索広告(リスティング広告)は検索結果が表示されるページの最上部に表示されます。しかし、【広告】とはっきり書かれてあるので、ユーザーは一目で広告であると理解できます。そして、企業による宣伝や広告などのコンテンツを嫌うユーザーも一定数いるため、そういった層には効果が見込めないことを念頭に置いておく必要があります。
専門知識が必要
有料検索広告には専門知識が必要です。知識ゼロから運用して、成果を出し続けている方もいるかもしれませんが、高確率でうまくいきません。定期的なモニタリングや改善施策が必要であり、有料検索広告の効果を最大限発揮するには管理画面の操作方法やノウハウといった知識は必要です。
自然検索とは
自然検索とは、オーガニック検索とも呼ばれ、キーワード検索から表示されたコンテンツうち上部の有料検索広告を除いた部分を指します。自然検索で上位表示させるにはSEO対策が必要です。ここでは、自然検索のメリット・デメリットについて解説します。
自然検索のメリット
自然検索には以下のようなメリットがあります。
- 費用が掛からない(少ない)
- ブランディング効果が見込める
- 資産として残る
ここでは、各メリットについて解説します。
費用が掛からない(少ない)
自然検索で上位表示させるには、SEO対策が必要です。このSEO対策は、業者に依頼すると費用が掛かりますが、自社や個人で行う場合は費用が掛かりません。有料検索広告は上位表示させるために費用が掛かります。なおかつその効果を継続するためには、継続的な費用も必要です。しかし自然検索は費用ゼロから始められます。そして、上位表示できればある程度のリライトやチューニングで、上位表示の継続が可能です。
ブランディング効果が見込める
自然検索で上位表示されると、ブランディング効果が期待できます。例えば、化粧品に関するキーワードで上位表示されれば、ユーザーはこのサイトある化粧品は信頼できると認知してくれます。ブランディングができれば会社名や商品名など、指名キーワードからの流入も期待できます。
資産として残る
上述したように有料検索広告は効果を継続するためには費用を払い続ける必要があります。そして、費用の支払いもストップしてしまうと、それ以上の効果はありません。しかし自然検索で上位表示されると、定期的なリライトやチューニングのみで上位表示の継続が可能です。このように自然検索で上位表示されれば、そのWebサイトやコンテンツは資産として残せます。
自然検索のデメリット
ここまでに自然検索のメリットについて解説しましたが、以下のようなデメリットもあります。
- 専門知識が必要
- 上位表示までに時間がかかる
ここでは、各デメリットについて解説します。
専門知識が必要
自然検索で上位表示を狙うにはSEO対策が必須です。SEO対策とは検索エンジン最適化とも呼ばれ、Googleで上位表示させるための施策になります。SEO対策は専門知識がなければ対策のしようがありません。また、Googleのアルゴリズムも変化するので、常に新しい情報をアップデートして、Webサイトを最適化する必要があります。
上位表示までに時間がかかる
自然検索で上位表示させるには有料検索広告と比べ時間がかかります。有料検索広告は費用を払えばすぐに上位表示されますが、自然検索はSEO対策をしたうえで、長ければ半年や1年かけなければなりません。したがって、すぐに上位表示させたい方には不向きなうえ、根気強くSEO対策を行う必要があります。
Paid SearchをGoogleアナリティクスで確認する方法
Paid Searchをクリックして訪問してきたユーザーのサイト内の行動などを分析するにはGoogleアナリティクスが有効です。
[集客]>[すべてのトラフィック]>[チャネル]に進み、[Paid Search]を選択
[Paid Search]をクリックすると流入元のキーワードが確認できます。このようにして調べれば、ユーザーがどんなキーワードで訪問したか、サイト内をどのように回遊したかなどがわかります。もし、[Paid Search]経路で、あるキーワードから訪問したユーザーの直帰率が高ければ、そのキーワードで検索するユーザー専用のランディングページを作るなどの施策を検討できます。
Googleアナリティクスで調べた結果から、より効果を高める施策を打ち出すこともできるので、ぜひ活用してみてください。
Paid Searchとしてセッションをカウントする方法
Paid Searchとしてセッションをカウントするためには、対象とするリスティング広告に専用パラメータ付URLの設定が必要です。
パラメータ付URLの生成方法は、URL作成ツールで[キャンペーンのソース][キャンペーンのメディア][キャンペーンの名前]をそれぞれ入力すれば、生成できます。
パラメータ付URLが生成できれば、Googleアナリティクスにログインして
[集客]>[キャンペーン]>[すべてのキャンペーン]を選択し、表示される[キャンペーンの名前]から確認します。[キャンペーンの名前]を選択すれば、参照元、メディアなどから深堀して[キャンペーンのソース」と[キャンペーンのメディア]で設定した指標が表示されます。
以上ので操作でPaid Searchとしてセッションをカウントできます。
まとめ
今回は、Paid Searchの概要や有料検索、自然検索などについて解説しました。Paid Searchを運用するには、他の広告との違いを理解したうえで効率的に運用すると、効果は上がります。しかし、知識なしに運用してしまうと思うような結果が得られず、費用を無駄にしかねません。したがって、運用する前にしっかりと知識をつけておきましょう。Googleアナリティクスを活用できれば、改善施策を打ち出せるのでより効果が期待できます。