SEOとアフィリエイトの関係性について!2つの違いや収益を上げる方法
アフィリエイトから収益を得ようと考えるとき、セットでよく「SEO」という言葉を耳にする機会も多いでしょう。「アフィリエイト」と「SEO」にはどのような関係性や違いがあるのでしょうか?
SEOとは
SEOは「Search Engine Optimization」の略称です。日本語では「検索エンジン最適化」と呼ばれ、検索順位を上げるための施策を行うことを指します。
Googleの検索順位は、200以上のアルゴリズムによって決定しています。そのアルゴリズムは非常に複雑で、Googleの社員ですら何をもってして検索順位を上げるのかわかっていません。
そのため「SEOに正解はない」という認識で、施策を実行していく姿勢が重要です。
現代では「ユーザーファースト」がもっとも大切
現代のSEOでは、ユーザーファーストでいることがもっとも大切です。過去のパンダアップデートやペンギンアップデートなどによって小手先のSEOは通じなくなり、ユーザーファーストの施策が重要になっています。
ユーザーファーストの施策は「ホワイトハットSEO」とも呼ばれています。現在のSEOにおいては、このホワイトハットSEOが重視されているのです。
ブラックハットSEOはペナルティの対象
過去、Googleのアルゴリズムが整っていなかった時代、「ブラックハットSEO」と呼ばれる手法が流行っていました。ブラックハットとは、Googleの不完全な検索順位システムを悪用して、故意に検索順位を上げる方法です。現在、ブラックハットSEOを行うとペナルティの対象となるので、決してしないようにしましょう。
ブラックハットとは、次のような手法を指します。
<ブラックハットSEOの手法>
- 他サイトのコピーコンテンツ
- 大量にサイトを作り、被リンクを設置
- 隠しテキストや隠しリンク
- キーワードを不自然に盛り込む など
過去、このような手法によって、意図的に検索順位を上げられました。しかし現在のGoogleアルゴリズムでは、これらのブラックハットSEOを実施するとペナルティの対象となり、検索順位を大きく下げかねません。決してこのような手法を実施しないようにしましょう。
アフィリエイトとは
アフィリエイトとは、インターネット上での成果報酬型の広告です。「アフィリエイトリンク」と呼ばれるURLを通じてサイトのユーザーが商品・サービスを購入したとき、その成果報酬がサイトの運営者(アフィリエイター)に入る仕組みとなっています。
メディアで収益を上げようと考えたときに、大きな収益源となるのがこのアフィリエイトです。なかには、1成約につき数万円もするような単価の高い広告もあり、法人・個人を問わずアフィリエイトで収益を得ようとするユーザーが多くいます。
またアフィリエイトには、広告を掲載したい「広告主」と、広告を掲載するサイトの運営者「アフィリエイター(個人・法人)」が存在します。そして、この両者をつなぐ仲介サービスが「ASP」です。
代表的なASPに「A8.net(エ―ハチネット)」や「afb(アフィb)」などがあります。
収益構造の仕組み
アフィリエイトの収益は、ASPの仲介によって成り立っているのです。まずは広告主が、宣伝したい広告をASPに掲載し、募集をかけます。その広告をアフィリエイターが選び、自分のサイトにアフィリエイトリンクを設置します。
そのアフィリエイトリンクを通じて広告主の商品・サービスが成約したとき、広告からASPに広告費が支払われるのです。その後、ASPからアフィリエイターに報酬が支払われるのです。このようにして、商品・サービスを成約できた「広告主」と、その報酬を得られる「アフィリエイター」の両社が利益を享受できます。
広告主のメリットは、自ら商品・サービスを宣伝しなくても、アフィリエイターが代わりに広告を出してくれる点です。そのため広告運用にあてるリソースを、ほかの事業に割けられるようになります。
一方でアフィリエイターのメリットは、もちろん報酬を得られる点です。サイトが安定してユーザーの流入を得られるようになれば、単価数万円の商品・サービスが成約に至り、多額の売上を上げられるのも夢ではありません。
アフィリエイトの種類
一口にアフィリエイトといっても、さまざまな種類があります。そこで
1. 成果報酬型
1つめが「成果報酬型」です。アフィリエイトといえば、この「成果報酬型」を指すのが大半です。成果報酬型とは、企業が設定した成果基準を満たしたときに、報酬を受け取れるアフィリエイト広告となっています。
企業によっても、設定する成果はさまざまです。一例として、成果報酬型で設定される成果を次のとおりまとめました。
<成果報酬型アフィリエイトの成果例>
- 広告主の販売する商品・サービスが売れたとき
- 会員登録されたとき
- 資料請求やお問い合わせがあったとき など
たとえば、広告主が1つ1万円の商品を「商品購入20%」で報酬を設定しているとします。このとき、アフィリエイトリンクを通じてその商品が売れれば、そのアフィリエイターには2,000円の仲介手数料が入ることになります。
アフィリエイトからの収益を考えている企業であれば、この成果報酬型がもっとも報酬を得やすいので、こちらに力を入れましょう。
2.クリック型
クリック型とは、クリックすると報酬が発生する広告です。1クリック=●円のようになっており、サイトの訪問者にたくさん広告をクリックしてもらうほど、運用者にも収入が入る仕組みになっています。
クリック型はPV数が多いほど、収益も上がる仕組みになっています。しかしクリック型だけで多くの収益を上げるには莫大なPV数が必要なので、成果報酬型と組み合わせて使うのがおすすめです。
3.インプレッション型
インプレッション型とは、表示された回数に応じて報酬が入る広告です。成果報酬型やクリック型とは違い、サイトに広告が表示されるだけで、アフィリエイターに報酬が入る仕組みになっています。
インプレッション型のメリットは、広告収入を得る難易度が最も低い点です。なにせ表示されるだけで報酬が得られるので、とにかくサイトの訪問者を伸ばすことに集中すれば、報酬額も増えていきます。
一方で、難易度がもっとも低い分、報酬も最も少ないのがインプレッション型のデメリットです。表示回数1回につきほぼ0円に近いので、インプレッション型だけでなく、成果報酬型やクリック型と組み合わせて使いましょう。
アフィリエイトとSEOの関係性や違い
アフィリエイトで収益を得ようとする場合、検索順位を上げるためのSEO対策をするのが一般的です。なぜなら、検索順位を上げるほど、サイトへの訪問者が増えるからです。
実際にSISTRIX社のレポートによると、検索順位ごとのクリック率(CTR)は次のようになっています。
<検索順位ごとのクリック率(2020年7月14日)>
検索順位 | クリック率(CTR) |
1位 | 28.5% |
2位 | 15.7% |
3位 | 11.0% |
4位 | 8.0% |
5位 | 7.2% |
6位 | 5.1% |
7位 | 4.0% |
8位 | 3.2% |
9位 | 2.8% |
10位 | 2.5% |
出典:Why (almost) everything you knew about Google CTR is no longer valid – SISTRIX
このように、1ページ目の1位と10位では、クリック率の違いに歴然の差があります。そのため1ページ目の中でも、1位表示を目指すのがSEOとなります。
ただし、必ずしも1位を獲得するのがベストとは限りません。検索結果の内容によっては、2位以下に表示されても問題ないケースがあります。たとえば「所得税」と検索すれば、1位には国税庁のHPが表示されます。
しかし国税庁のホームページは内容が難しいので、ある程度お金の知識がある人にしか内容を理解できません。そこで、国税庁のホームページでは理解できなかった人が、2ページ目以降の「所得税とは?~」のようなメディアコラムを探すのです。
そのため、ただ検索結果の上位を目指すよりは、同じ検索結果にある競合サイトと比較するのが大切です。その競合サイトと比較して「より多くの価値を提供できるか?」「さらに濃い情報を提供できるか?」などを考えて、コンテンツを作成しましょう。
SEO対策を使ってアフィリエイトで収益を上げる方法
SEO対策を用いながら、アフィリエイトで収益を上げる方法について紹介します。
良質なコンテンツを提供する
アフィリエイトで収益を上げるには、常に良質なコンテンツを提供する姿勢が重要です。良質なコンテンツはユーザーに十分な満足感を与え、結果アフィリエイトの商品・サービスへの誘導も容易になります。
それではこの”良質なコンテンツ”をつくるには、どのようなことをするべきでしょうか?それには、次のような取り組みを参考にしてみてください。
<良質なコンテンツの作り方>
- 信頼の置ける一位情報(国や都道府県などの情報)を使い、正確な情報を発信する
- 独自にアンケートを実施し、記事に反映させることでオリジナリティを出す
- 企業活動で得た情報を記事に盛り込むことで、現場の声を反映した納得感の高い記事にする
- 他サイトに比べて圧倒的な調査により、情報密度の高いコンテンツをつくる など
ほかにも、良質なコンテンツをつくる手法は多くあります。どの手法でも大切なことは「ユーザ―ファースト」でいることです。ユーザーの悩みや不安に真摯に向き合い、それを解決するコンテンツを提供できれば、アフィリエイトで収益を得るのは難しくありません。
被リンクを増やす
現在のSEOにおいて、被リンクを増やすことは非常に重要だと言われています。被リンクとは、外部のページに貼られた自サイトのURLです。この被リンクが多いほど、検索順位に優位に働くことがわかっています。
しかしただ被リンクを増やすだけではいけません。スパムサイトのような低品質なサイトではなく、信頼のおける企業ホームページのような良質なサイトに貼ってもらうのが大切です。
被リンクを増やすためには、次のような取り組みが考えられます。
<被リンクを増やす>
- 共感や納得の生む記事をつくる
- 権威性のある記事をつくる
- SNSを使って露出を増やす
- 調査やアンケートを実施し、引用の形で外部サイトに貼ってもらう
- 取材記事をつくり、取材相手のサイトにリンクを貼ってもらう など
手っ取り早く被リンクを増やすには、結局のところさきほどの「良質なコンテンツをつくる」ことに原点回帰します。被リンクを増やすための細かな施策を実施する前に、まずはユーザーの悩みや不安を解決できる良質なコンテンツづくりに集中しましょう。
ディスクリプションにキーワードを盛り込む
ディスクリプションとは、インターネットで検索したときに、タイトルの下に表示される文章のことです。ディスクリプションは、直接検索順位のランキングに関係ないと言われています。
しかしユーザーは、記事を読む前にディスクリプションを読んで内容を理解しようとします。ディスクリプションのキーワードが検索の際に引っかかることもあるので、ディスクリプションには適宜キーワードを入れるのがおすすめです。
ただしディスクリプションに、過剰にキーワードを入れると不自然になります。自然な形で、キーワードを盛り込むようにしましょう。
サジェストキーワードを記事に盛り込む
サジェストキーワードとは、検索ボックスにキーワードを入力した時に、自動で表示される検索候補を指します。たとえば「チャーハン」を検索すれば、「チャーハン 味付け」「チャーハン 具」「チャーハン レシピ プロ」などのキーワードが表示されます。
サジェストキーワードとは、その検索キーワードに加えてユーザ「チャーハン 具」がさらに知りたがっている内容です。たとえば先ほどの「チャーハン」であれば、「チャーハン レシピ」と表示されていました。つまり「チャーハン」と検索するユーザーのなかには「チャーハンの具に何を入れるのか知りたい」と考えている方がいるのです。
そのため記事をつくるときは、ペルソナに合わせて適宜サジェストキーワードを見出しに盛り込むのがおすすめです。そうすることで検索ユーザーのあらゆるニーズを拾い、満足度を高められるコンテンツとなります。
なおサジェストキーワードを調べるには、無料のラッコキーワードがおすすめです。
権威性を示す
今のGoogleは「権威性」を重視しています。権威性とは、ユーザーから信頼のおける情報の発信者であるかどうかの指標です。
国内のメディアでもっとも権威性が高いのは、厚生労働省や経済産業省など国が運営しているメディアでしょう。国が発信している情報なので、国内でもっとも信用できる情報です。また都道府県や市町村区、一流企業のメディアも権威性が高いといえます。
メディア運営においては、この権威性を示すことが重要です。権威性を示すことで読者からの信頼を得られ、よりユーザーに満足を与えられます。
それでは権威性を上げるには、どうすればよいのでしょうか?権威性を上げるには、今のGoogleが大切にしている「EAT」という言葉を知っておく必要があります。
<EATとは>
- Expertise(専門性)…特定の分野において、専門的な情報を提供すること。特定分野で専門性が高いコンテンツを提供するほど、Googleからの評価
- Authoritativeness(権威性)…ユーザーから信頼のおける情報の発信者であるかどうかの指標。有資格者や専門職の方などが書いた記事は、権威性が高くなる傾向にあります。
- Trustworthiness(信頼性)…信頼のおける情報を使用していることです。コラムメディアで書かれている情報よりも、国や都道府県の出している情報のほうが信頼性は高くなります。
アフィリエイトはその性質上、他サイトに比べて信頼性は劣ってしまいます。そのため可能ならば、上記のEATでそれぞれ対策して、ユーザーからの信頼を高める施策を実施してみましょう。
まとめ
SEOとは「検索エンジン最適化」で、検索順位を上げるための施策を行うことを指します。一方でアフィリエイトとは、インターネット上における成果報酬型の広告です。アフィリエイトで収益を上げようと思えば、サイトの検索順位を上げるSEO対策が必須となっています。そのためSEOの施策を実行しながら、アフィリエイトの収益を得られる良質なコンテンツをつくることが重要です。