SEO初心者がまずやるSEO対策4/コンテンツ内容
WEBサイトを運営していくと、新規のページを作っていくことになります。このとき、テキストや画像といったさまざまな要素を組み合わせてコンテンツを作り上げていきます。
そして、このコンテンツがサイト訪問にとってどのような価値を持つのかによって、WEBサイトの評価が決まっていきます。そのため、まずはサイト訪問者のニーズを考慮のうえで、作っていくコンテンツの中身を検討していく必要があります。
コンテンツとは
コンテンツ(Contents)とは、もともと内容や中身といった意味合いを持つ英単語です。転じて、テレビやインターネットといったメディアを通じて伝達される情報内容を指す用語として使われています。
ただし業界により、コンテンツという言葉の扱われ方が異なります。環境や話し手によって、コンテンツが指す意味合いに微妙な違いがありますので、認識のズレが起こらないように注意してください。
コンテンツの種類
業界や立場によってコンテンツが持つ意味合いは異なります。WEB領域に限った話でいうと、その種類には下記のようなものがあります。
- ブログ記事
- ニュース記事
- レビュー記事
- 掲示板
- SNS(Social Networking Service)
- ホワイトペーパー
- プレスリリース
コンテンツを構成する要素
WEBサイトのページ(=コンテンツ)は、さまざまな要素で構成されています。コンテンツを分解していくと、下記のような要素に分かれます。
- テキスト
- 映像(動画)
- 画像
- コメント投稿
- SNS投稿
コンテンツの重要性
昨今では、SEO上ではコンテンツが重要といわれていますが、その背景を考えてみます。
WEBサイトのコンテンツとGoogle検索エンジンの関係性
コンテンツは、WEBサイトが発信する情報そのものです。そもそもWEBサイトの役割には、下記のようなものが挙げられます。
- サイト訪問者の疑問を解消する
- 娯楽や交流の場を用意して有意義な時間を与える
ただし、いずれの場合でも「検索ユーザーが自サイトに訪れる理由」が求められます。「検索ユーザーが自サイトに訪れる理由」というものは、通常はオリジナル性が高くて、かつ利便性が高いものを指します。そこで大切になることは、ほかのWEBサイトにはないけれども、自サイトで提供できるものを考えるといったことです。
その一方でGoogle社は、Google検索エンジンを通じて「検索ユーザーに快適な検索体験を届ける」ということをサービスのミッションとしています。
例えば、Google検索エンジンにおける検索結果の品質が低くなり、検索ユーザーを満足させられないサービスになったとします。すると「情報取得を目的にGoogle検索エンジンを使わない」という選択肢をとるユーザーが増えていきます。その結果、Google自体が衰退する要因になってしまいます。それを防ぐためにも、Google社としては「有意義な検索体験のきっかけとなるWEBサイト」を高く評価する必要があります。
つまり、「ユーザーを増やす」という目的面で、Goolge検索エンジンとWEBサイトの利害が一致しています。WEBサイト運営者の観点からいうと、高品質コンテンツを提供するメリットとして、下記の2つがあるということになります。
- WEBサイトに対するファンが増える(=リピーターが増える)
- SEO対策に直結する(=新規利用者が増える)
コンテンツSEOを採用する
高品質コンテンツを提供して、検索流入を促す手法をコンテンツSEOと呼びます。昨今のSEOでは、コンテンツが重要視されているため、すでに一般的に取り入れられている考え方です。これから本格的にWEBサイトを運営していく場合においても、コンテンツSEOの採用を検討してください。
関連記事:コンテンツSEOとは?ポイントやメリットと成功事例をご紹介
E-E-A-T(旧E-A-T)とは
引用:検索品質評価ガイドライン
E-E-A-Tとは、Google検索システムが検索結果を評価する際に取り入れている、WEBサイトごとにおける評価基準のことです。またE-E-A-Tは、下記のそれぞれの頭文字をとった用語になっています。
- Experience(経験)
- Expertise(専門性)
- Authoritativeness(権威性)
- Trustworthiness(信頼性)
関連記事:E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)とは?具体的な評価基準について解説
E-A-Tに「Experience(経験)」を追加
もともとは、E-E-A-Tの前身にあたるE-A-Tという概念があり、GoogleはWEBサイトに「専門性」と「権威性」と「信頼性」の3つの要素を求めていました。しかし2022年12月15日に、検索品質評価ガイドライン のE-A-TにExperience(経験)の「E」を追加したとGoogle検索セントラル で発表されました。
E-E-A-Tの重要性を示す具体事例
現実社会のなかで、同じ言葉でも別の人物が口にすることで説得力に違いが出るといったケースが多々あります。例えば、下記のようなケースがあるとします。
- 一般人が「このお店のラーメンはおいしいから人気がでる」という
- 人気ラーメン店の店主が「このお店のラーメンはおいしいから人気がでる」という
通常は、前者のコメントは一般人による、たんなる個人の感想と受け取られます。一方後者は、下記のような知識や経験値を基にした客観的な答えと受け取られます。
- 長年、1日中ラーメンのことを中心に考えて生活してきた(=経験)
- 人気のラーメンを研究して作りあげた第一人者(=権威性)
- 人気ラーメン店舗の経営やラーメンを作り続けてきた実績(=信頼性)
- 店舗経営を通じて、人気が出るラーメンの特徴を知っている(専門性)
つまり、同じコメントであっても、その答えに至るまでの理由が異なります。「このお店のラーメンはおいしいから人気がでる」理由を詳しく尋ねたとすると、後者では、より納得がいく説明を期待できます。
WEBサイトのコンテンツにも同様のことがいえます。例えば、人気ラーメン店の店主が「ラーメンのレシピ」をテーマにしたレシピ記事を作成したとします。この場合、「人気ラーメン店の店主」というE-E-A-Tを兼ね備えた人物が、「人気ラーメンのレシピ」という価値と独自性が高い情報を発信した、とGoogleに認識されます。
広告とコンテンツの関係性
コンテンツとは、メディアが発信する情報や中身のことですが、一般的には広告はWEBコンテンツに含まれません。また、ページ中の広告はコンテンツを利用しにくくする存在といわれています。WEBサイトを運用する目的にもよるため一概にいえませんが、広告を利用しない方がサイト訪問者にとっては利便性が高くなる傾向にあります。
広告の種類
WEBサイトの運営目的によっては、広告を入れざるを得ないケースがあります。そんなときは、自サイトのコンテンツや訪問者の相性を考慮して採用する広告の種類を選択してください。通常、広告を取り入れるときに考慮すべき点は主に下記のようなことです。
- 広告の配信方法
- 広告の料金体系
- 広告の訴求内容やクリエイティブ
- 広告枠や表示形式
このうち、コンテンツや訪問者の相性を考慮する際に注意すべきものは下記の2つです。
- 広告の訴求内容やクリエイティブ
- 広告枠や表示形式
広告の訴求内容やクリエイティブ
広告が訴求する内容やクリエイティブによっては、自サイトのメディアポリシーやメディアカラーとそぐわないケースがあります。さらに、広告で訴求する商品やサービスがサイト訪問者の属性にとって不要な情報だったり不快に感じる情報であれば、サイトから訪問者が離脱するきっかけになってしまうこともあります。
広告枠や表示形式
広告が露出する枠や形式によっては、サイト訪問者が記事を閲覧する際の妨げになるケースがあります。コンテンツの妨害となり得る広告形式には、下記のようなものがあります。
- ポップアップ広告(ページの最前面に表示される広告)
- 追跡型広告(画面スクロールを追跡して表示される広告)
- インタースティシャル広告(ページ移行時に表示する広告)
いずれも、ページ閲覧時のビュー(視野)に強制して挿入されるタイプの広告なのですが、こうした広告をサイトに実装するとサイト訪問者がコンテンツを利用しにくくなります。さらに、広告露出の面積が大きいため、サイト訪問者が広告を誤クリックしてしまう要因にもつながります。サイト訪問者が「このサイトは使いにくい」と判断すると、サイトの離脱率が増加するだけでなく、リピーター獲得の機会損失にもつながってしまいます。
高品質コンテンツを作成するポイント
高品質コンテンツを作成するためには、いくつかのポイントがあります。ここでは、WEBサイトのコンテンツのなかでも代表的な記事ページに対象を絞って、そのポイントを解説します。まず、下記のようなフローを経てWEBサイトのコンテンツを作成していきます。
- WEBサイトのコンテンツマップを作る
- 記事ページ(コンテンツ)を作成する
WEBサイトのコンテンツマップを作る
コンテンツマップとは、WEBサイト全体の構成をイメージするために作成される図のことです。最初にコンテンツマップを作成することで、下記のような利点があります。
- 作り手が作成すべきページ数と工数を把握できる
- 重複コンテンツを避けられる
- 内部リンクを適切に設置できる
- 訪問者やGoogleがWEBサイトの全体像を把握できる
コンテンツ作成に着手する前に、サイトの全体像を把握して、作るべきコンテンツを事前にピックアップしておくと、その後の作業がスムーズに進みます。さらに、WEBサイト全体でみたときの訪問者の利便性が高まります。
関連記事:コンテンツマップとは?必要な理由や作成時のポイントを徹底解説
さらにコンテンツマップを作る際は、具体的には下記のようなポイントを抑えてください。
- WEBサイトのテーマ(キーワード)を決める
- ページごとのテーマ(キーワード)を決める
WEBサイトのテーマ(キーワード)を決める
まずは、WEBサイト自体のテーマを明確にします。通常は、なにかしらの目的があってWEBサイトを運用することになりますので、その目的を軸にテーマを設定してください。例えば、東京SEOメーカーが配信する記事では、弊社の専門分野でもある「SEO」をテーマとしています。
ページごとのテーマ(キーワード)を決める
WEBサイトのテーマを軸にして、作るべき記事のテーマを決めていきます。例えば、「SEO」をテーマとする場合は、「SEO」に関連する要素をピックアップしていきます。そうすると、下記のような要素がページテーマの候補として浮上します。
- SEOとは
- Google検索エンジンとは
- WEBマーケティングとは
- SEOの最新ニュース
- WEBコンテンツの作り方
高品質の記事ページ(コンテンツ)を作成する
作成すべきページを洗い出せたら、さっそく記事を作成していきます。高品質の記事ページを作成するためには、下記のような点を意識してください。
- 1ページにつき1テーマで作る
- オリジナル要素を入れる
- 高品質のテキストを書く
- 画像や動画を利用する
- 記事の作成者情報を載せる
- リンクを最適化する
- 更新頻度を高める
1ページにつき1テーマで作る
通常、1ページ内ではテーマを決めてコンテンツを作成します。テーマと無関係の要素を入れると、「何を伝えたいページなのか」がわからなくなります。こうなると、ユーザービリティが下がりますので、インデックス面でも悪影響が出てきます。原則として1ページにつき1つのテーマとし、ページテーマと関連性がある要素でページ構成してください。
オリジナル要素を入れる
ページにオリジナル要素を盛り込むことで、「検索ユーザーが自サイトにアクセスする理由」を作り上げることができます。オリジナル要素を入れるためには、下記のような方法があります。
- 競合サイトにないテーマや企画を取り入れる
- 独自の機能性を取り入れる
- 独自の切り口でテーマやニュースを解説する
このうち独自の機能性とは、例えばサイト内検索をする際に絞り込み条件を細分化するといったことが挙げられます。要するに、サイトやページ内のデータから、サイト訪問者が欲しい情報を瞬時に見つけるための手助けになるような技術を取り入れるということです。
高品質のテキストを書く
テキストは、ブログ記事やレビュー記事といった読み物タイプの記事にとってはもっとも重要な要素です。このテキストが読みやすかったり、理解しやすいものであるとサイト訪問者の満足度が高まります。テキストを書く際の注意点としては、下記のようなものがあります。
- テーマに応じて適切なボリュームにする
- わかりやすい原稿を書く
- 伝えたい内容をテキストで書く
テーマに応じて適切なボリュームにする
サイト訪問者は、なにかしらの疑問や課題解決を求めてWEBサイトに訪れます。例えば、本記事を読みにきている人は、主に下記のようなことを知りたがっています。
- WEBサイトを運用する際に知っておくべきこと
- そもそもコンテンツとはなにか
- 高品質の記事ページを作るうえでのポイント
こうした疑問に答えるために、必要なことを考慮してテキストを作ることが必要です。そのためにも、そのテーマに対する疑問や課題を解決するうえで適切なボリュームのテキストを用意してください。
わかりやすい原稿を書く
日本語の文法として誤っている、または言葉づかいや表現方法を統一していないと読みにくい原稿が仕上がりがちです。とくに、「何を伝えたいのか」がわかりにくいと、サイト訪問者やGooglebotが情報を誤認するきっかけにもつながります。
伝えたい内容をテキストで書く
ページ内のコンテンツには、テキスト以外にも画像データといったものがあります。画像データを利用することで、視覚的な表現を可能としてユーザビリティが高まります。
ただし、Google検索セントラルのGoogle 画像検索 SEO ベストプラクティス 内で重要なテキストを画像に埋め込むことを避けるようにアナウンスしています。とくに、ページタイトルや見出しや重要な内容はテキストで書いてください。
画像や動画を利用する
テキストの解説だけでは理解が難しい部分を図や映像で示してあげると、解説内容の理解促進につながります。このとき、ページ内に画像データを埋め込むときは、HTML言語のalt属性を利用して代替となるテキストを設定してあげてください。
さらにテキストの箸休め的に画像や動画といった要素を配置すると、サイト訪問者に対して「見やすい絵面のページ」という印象を与えられるという利点もあります。
記事の作成者情報を載せる
Googleが提案するE-E-A-T(経験 / 専門性 / 権威性 / 信頼性)という考え方にもあるとおり、記事の執筆者や監修者を明記すると、記事自体の説得力が増します。具体的には、下記のような要素を記事の末尾に添えてください。
- 記事の執筆者や監修者
- 執筆者や監修者のキャリアや実績
リンクを最適化する
WEBにおけるリンクは2種類あります。1つは内部リンクと呼ばれるもので、WEBサイト内のページ間をリンクで連結する機能のものです。もう1つは外部リンクと呼ばれて、外部のWEBリンクと自サイト間をリンクで結ぶものです。それぞれのリンクを適切に配置することで、サイト訪問者の利便性が高まります。さらに、リンクを貼ることを発リンク、リンクを貼られることを被リンクといいます。
- 内部リンクを最適化する
- 外部から被リンクを集める
内部リンクを最適化する
ページとページ間を内部リンクで結ぶと、ユーザビリティが増します。さらに、Googleからも関連性が高い要素として認識されます。SEOではテーマの網羅性が大切なのですが、内部リンクを最適化することで、「テーマに関連する情報が多いサイト」ということをGoogleにアピールできます。
外部から被リンクを集める
外部サイトからの良質な被リンクが増えていくと、SEO効果を期待できます。例えば、自社商品のブランドサイトを設置したとします。こうしたときに、付き合いがあるメディアに掲載依頼してもらいます。すると自然で良質な被リンクを獲得できます。
関連記事:リンクジュースとは?SEOとの関係とページランクに関しても併せて解説
更新頻度を高める
WEBサイトの運営と更新作業は密接な関係にあります。WEBサイトは、現在進行形で役立つものであることが求められますので、既存記事を更新する作業が必須です。更新に関して把握しておくべきことは下記の2点です。
- 最新情報をすばやく反映する
- サイト全体を適度に更新する
最新情報をすばやく反映する
Googleから高評価を得るためには、価値ある情報で、なおかつ情報の正確性とともに情報公開のスピード感が求められます。とくに、トレンドや話題が集まっている対象をテーマに扱うコンテンツでは、常に最新情報を発信しているかが問われます。そしてその情報鮮度が落ちてきたら、今度は新しい情報に書き換える必要があります。
サイト全体を適度に更新する
更新頻度が低いサイトは、Googleから高評価を得られにくいというのが実情です。ただし、更新が多ければよいというものでもなく、WEBサイトのテーマに合った頻度で更新してください。
また、数年以上前に公開したページはサイト訪問者の役に立たないことが多々あります。こうした古いコンテンツは、リライトして最新情報に更新するか整理してください。
コンテンツ内容に関するよくある質問
コンテンツに関する、よくある質問に回答しています。
Q:ページやコンテンツが多ければ多いほどよいですか?
Answer)そんなことはありません。
WEBサイトのテーマに必要なコンテンツを揃えることが大切ですので、記事本数が多ければ多いほどよいというものではありません。サイトテーマとして不要な要素は、サイト訪問者にとって混乱の原因となることもありますので注意してください。
Q:ページを公開するスピードは、はやい方がよいですか?
Answer)ページ公開のスピードは、はやいほどよいです。
ただし、スピードを重視するあまり、未完成の状態の記事や内容に誤りが多い状態で公開しないでください。こういった記事は、サイト訪問者に嘘を教えることにつながりますので注意が必要です。
Q:どのようなコンテンツ内容でページを作ればよいですか?
Answer)テーマに沿ったコンテンツを作ってください。
まずは、WEBサイトを立ち上げた狙いや目的を整理してください。その上で、WEBサイトのテーマを明確にします。そして、そのWEBサイトのテーマに関連性が高い要素をピックアップして、ページのテーマを決めます。
このようにページごとのテーマに設定してから、コンテンツの作成を進めていってください。
Q:高品質コンテンツとはどのようなものですか?
Answer)一般的に高品質コンテンツとは、独自性が高く、かつサイト訪問者にとって役立つコンテンツを指します。
高品質コンテンツとしてニュース記事を例に出すと、下記のようなものが挙げられます。
- ニーズがある情報
- 正しい情報
- 速報性が高い情報
- 独自の取材や見解で作られた情報
Q: 1ページ内の文字数は多い方がよいですか?
Answer)そんなことはありません。
1ページ内に含まれる適切な文字数は、サイト構成やページのテーマによって異なります。SEO上では1つのテーマを網羅することが大切なのですが、すべての要素を1ページに盛り込む必要はありません。文字数が重要なのではなくて、情報発信の目的や読者ターゲットの性質を考慮のうえで、必要な情報をページ内に盛り込むことが大切です。
まとめ